両家の親が費用の分担でもめたとき、間に入って折り合いをつけるための英語|『フレンズ』S04E24で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 両家の親が費用の分担でもめたとき、間に入って折り合いをつけるための英語|『フレンズ』S04E24で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン4第24話では、ロスとエミリーの結婚式を前に、ロスの両親とエミリーの父の側が、式の費用の分担をめぐって言い合いになります。その間を行き来して話をまとめようとするのがロスです。

当事者どうしが直接話すとこじれる場面で、間に入る人はどんな英語を使うのか。役を買って出る一言、譲れない点と譲れる点の伝え方、論点を絞って決着を先に延ばす言い方を、順に見ていきます。

目次

「Let me go talk to him」間に入る役を買って出る

リハーサルディナーの会場で、エミリーの父スティーブンは、ロスの両親ジャックとジュディに費用のことで礼を言います。

Mr. Waltham: Terribly nice of you to pay for half the wedding.
(結婚式の費用を半分持っていただけるとは、まことにありがたい。)
Mr. Geller: The hell with tradition. We’re happy to do it.
(しきたりなんて構うもんか。喜んで出させてもらうよ。)
Mrs. Geller: We know how expensive weddings can be.
(結婚式がどれだけお金のかかるものか、分かってますもの。)
Friends Season4 Episode24(The One with Ross’s Wedding: Part 2)

pay for half ~ は「〜の半分を払う」、We’re happy to do it. は申し出を気持ちよく引き受けるときの返事です。ところが、ジャックが自分たちの分の請求書を見ると、1階のカーペットの張り替えや来客用の浴室、庭の手入れまで並んでいました。ジャックは「It’s insane.」と言い、相手のもとへ文句を言いに行こうとします。そこでロスが止めます。

Ross: I don’t want anything to upset Emily tonight. She’s had a hard enough couple of days as it is.
(今夜はエミリーを動揺させるようなことは起きてほしくないんだ。ここ数日、ただでさえ大変だったんだから。)
Ross: Here. Here. Let me go talk to him, okay?
(ほら、ほら。俺が話してくるから、いいね?)
Friends Season4 Episode24(The One with Ross’s Wedding: Part 2)

Let me go talk to him. は「俺が行って話してくる」と、自分が窓口になると申し出る言い方です。Let me ~ は「〜させて」と許可を求める形をとりながら、実際には自分から引き受ける意思を伝えます。その前に、エミリーを動揺させたくないという理由を I don’t want anything to ~ で示しているため、父親を引き止める理由になっています。as it is は文末に置くと「ただでさえ」「今のままでも」の意味になり、これ以上負担をかけたくないという理由を強める働きをします。

「I might be able to get you ~」譲れない点と譲れる点を伝える

ロスはウォルサム家の席へ行き、スティーブンとその妻アンドレアに父の考えを伝えます。

Ross: Look, face it: my father is not going to pay for the built-in barbecue and believe me, you can kiss your gazebo good-bye. Now, I might be able to get you the new lawn.
(いいかい、現実を見てよ。父さんは作り付けのバーベキューの代金は払わないし、本当に、東屋はもう諦めたほうがいい。でも、新しい芝生なら何とかできるかもしれない。)
Mr. Waltham: Ah, then you have to give us the lawn ornaments.
(ああ、それなら芝生の置物もつけてもらわないと。)
Ross: I go back there with lawn ornaments he’s going to laugh in my face.
(置物の話なんか持って帰ったら、父さんに面と向かって笑われるよ。)
Friends Season4 Episode24(The One with Ross’s Wedding: Part 2)

ロスの話し方には、交渉の手順がそのまま表れています。まず Face it で「現実を受け入れて」と前置きし、払わない項目をはっきり伝えます。次に Now で話を切り替え、I might be able to get you ~ と、通せるかもしれない点を出しました。間にはさまる believe me は「本当だよ」と言葉に重みを持たせる前置きで、払わない項目の念押しに使われています。might be able to は「できるかもしれない」と約束を避ける言い方で、仲介役が確約できない場面に合う形です。

途中の kiss ~ goodbye は「〜を諦める」という意味で、同じエピソードのフレーズ記事で取り上げています。

これに対してスティーブンは then you have to give us ~ と、譲歩を受けて条件を足してきました。ロスの laugh in my face は「面と向かって笑う」で、その条件は持ち帰れないと伝える言い方です。条件を受けられない理由を、父の反応を借りて示しています。

「settle it after ~」論点を絞って決着を先に延ばす

同じ夜、話し合いは続いています。ジャックの強い言葉に、ロスはこう持ちかけます。

Mr. Geller: There’s no way in hell I’m paying for it.
(そんなもの、絶対に払うもんか。)
Ross: Look, we’re down to just one point.
(いいかい、残りはあと一点だけなんだ。)
Ross: Could we please maybe just settle it after the wedding?
(式が終わってから決めるってことにできないかな?)
Friends Season4 Episode24(The One with Ross’s Wedding: Part 2)

be down to ~ は「残りが〜だけになる」で、We’re down to just one point. と言うことで、話がほぼまとまっていることを示しています。続く settle it after ~ は「〜のあとで決着をつける」です。please maybe just と控えめな語を重ね、強く迫らずに先送りを頼む形です。主語を we にした Could we ~? は、相手だけに譲歩を求める言い方より角が立ちにくいとされる頼み方です。ジャックはこの提案に「All right」といったん応じました。

ところが結婚式の当日になっても、費用の話は終わっていません。

Mrs. Geller: There’s nothing to discuss. We’re not paying for your wine cellar.
(話し合うことなんてありません。お宅のワインセラーの分は払いませんから。)
Mr. Waltham: You have to meet me in the middle here.
(ここは歩み寄っていただかないと。)
Friends Season4 Episode24(The One with Ross’s Wedding: Part 2)

There’s nothing to discuss. は話し合い自体を断る言い方、meet ~ in the middle は「中間で落ち合う」から転じて「歩み寄る」を表します。式のあとに回すことになったはずの費用の話が、当日になって再び持ち上がっている形です。言い合いはこのあとも続き、最後はロスが、今日は自分たちの結婚式の日だと言って止めに入ります。

まとめ|間に入って折り合いをつける英語

Let me go talk to him で窓口を引き受け、Face it と I might be able to get you ~ で譲れない点と譲れる点を伝え、We’re down to just one point と settle it after ~ で論点を絞る流れを見てきました。どれも間に立つ人が使える言い回しです。

両家の間を行き来するロスの姿から、交渉の英語の組み立てが見えてきます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、同じエピソードの別の場面を英語で読み解いています。

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