海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン4第13話では、売り場がなくなったレイチェルがパーソナルショッピングの担当に回り、客の服選びを手伝う仕事を始めます。客のジョシュアとのやりとりには、接客の英語がいくつも出てきます。
店員として話すときは、用件を聞く一言や、試着した服への感想の言い方が要です。客を迎える場面と、試着の感想を伝える場面の二つに分けて見ていきます。
「What can I do for you?」客を迎える一言と、上司とのやりとり
新しい持ち場の店で、レイチェルはモニカへの電話で「もう辞める、今から上司に話す」と言い切ります。電話を切ったところへ上司のウォルサムが現れ、レイチェルは声をかけます。
Rachel: Oh! Mr. Waltham? I, uh, really need to talk to you.
(あっ!ウォルサムさん?あの、どうしてもお話ししたいことがあるんです。)
Mr. Waltham: In a moment, please. I’m in the middle of a task. And you have a customer.
(少し待ってくれたまえ。作業の途中なんだ。それに、お客様だよ。)
Friends Season4 Episode13(The One with Rachel’s Crush)
I really need to talk to you. は「どうしても話したいことがある」と、改まった話を切り出す前置きです。really は need を強めています。ウォルサムの In a moment, please. は「少しお待ちを」、I’m in the middle of ~ は「〜の最中だ」で、今は手が離せないと伝える組み合わせです。続く you have a customer は「お客さんが来ている」と事実を言う形で、先に接客をするよう促しています。
こうしてレイチェルは、客のジョシュアと向き合います。
Rachel: Hi, I’m Rachel Green. What can I do for you, Joshua?
(こんにちは、レイチェル・グリーンです。何をお手伝いしましょうか、ジョシュア?)
Joshua: Well, I need a new wardrobe.
(ええと、服を一式新しくそろえたいんです。)
Friends Season4 Episode13(The One with Rachel’s Crush)
What can I do for you? は「何をいたしましょう」「ご用件は?」と、相手の用件を広く聞く一言で、店や窓口で使われることの多い言い方です。レイチェルは名乗ったあと、相手の名前を呼んで用件を尋ねます。wardrobe は「洋服だんす」の意味もある多義語ですが、ここでは「手持ちの服一式」を指していて、I need a new wardrobe. で「服をひととおり新しくしたい」という用件を伝えます。
このあと、ウォルサムがレイチェルに声をかけます。
Mr. Waltham: Rachel, you needed to speak to me?
(レイチェル、私に話があったんじゃないのか?)
Rachel: No, no, that wasn’t me.
(いえいえ、私じゃありません。)
Friends Season4 Episode13(The One with Rachel’s Crush)
you needed to speak to me? は過去形の平叙文に疑問の調子を付けて、「さっき話があると言っていたね?」と確かめる聞き方です。レイチェルの that wasn’t me は「それは私ではない」で、自分から切り出した話を、なかったことにする返しです。直前に「辞める」と電話で話していた流れと並べると、短いやりとりの中で話が引っ込められたことが分かります。
「So you like it?」試着した服の感想を伝えて確かめる
場面が再び店に移ると、試着室から出てきたジョシュアがレイチェルに「どう思う?」と感想を求めます。レイチェルの答えです。
Rachel: Well, as a single woman, who is available, I think you look great.
(そうね、独身で、空いている女性として言わせてもらうと、すごくすてきだと思う。)
Friends Season4 Episode13(The One with Rachel’s Crush)
I think you look great. は「すてきに見える」「似合っている」と、服を着た相手を見て伝える感想です。主語が you なので、相手その人に向けた感想になります。
前に付いた as a single woman, who is available は「独身で、空いている女性として」という前置きで、店員としての感想に、自分のことを添えた言い方です。available は「手が空いている」のほか「交際相手がいない」の意味でも使われる語で、ここでは single と並べて後者の意味で使われています。ジョシュアが聞き返すと、レイチェルはこう続けます。
Rachel: Oh, yeah. Yeah, this looks great. Um, so you like it?
(ええ、うん。これ、すごくいいわ。えっと、じゃあ気に入った?)
Joshua: I do, I do. I love it. In fact, I think I’m gonna wear it home.
(うん、うん。すごく気に入ったよ。それどころか、このまま着て帰ろうと思って。)
Friends Season4 Episode13(The One with Rachel’s Crush)
今度の this looks great は主語が this で、目の前の様子を指して「これ、いいね」と言う形です。作中では、レイチェルがジョシュアと腕を組み、鏡に映る二人の姿を確かめながら口にしています。you look great は相手を、this looks great は目の前の様子を主語にしている点が違います。
so you like it? の so は「じゃあ」と話をまとめる働きで、相手の気持ちを確かめて決めてもらう問いです。ジョシュアの I do は like を繰り返さずに do で受けた返事で、I love it. でさらに気持ちを強めています。In fact は「それどころか」と前の内容を上回ることを言う前置きで、wear it home は「着て帰る」です。買った服をそのまま着て店を出たいときに、この形が使えます。このあとジョシュアは、手伝ってくれたことへの礼を言います。
まとめ|用件を聞き、感想を伝える接客の英語
What can I do for you? で用件を聞き、I need a new wardrobe で用件を受け取り、試着の場面では you look great と this looks great、So you like it? で感想と気持ちを確かめる流れを見てきました。主語を you にするか this にするかで、ほめる対象の言い表し方が変わります。
店員と客の短いやりとりを観ていると、接客の場で交わされる英語の型が見えてきます。
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