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『フレンズ』シーズン5第18話では、フィービーとモニカがレイチェルのためのサプライズパーティーを2人で準備することになります。ところが打ち合わせを始めてみると、計画はほとんどモニカの手で決まっていました。
誰かと一緒に何かを準備するとき、役割の分け方をめぐるやりとりは生まれやすいものです。皮肉まじりのお礼、言い返し、任された役目の引き受け方を、場面の順に見ていきます。
「Looks like you took care of everything.」全部決められていたときの皮肉
パーティーを開こうと言い出したのはフィービーで、モニカも2人で準備することに応じていました。場面が変わり、2人はモニカとレイチェルの部屋で打ち合わせを始めます。ところが、ケーキの案やメニュー、音楽のリストまで、準備はすでに細かく決まっていました。フィービーは、親しい人だけの夕食会の話はどうなったのかと尋ね、その案はやめたと返されると、こう続けます。
Phoebe: Looks like you took care of everything. Thanks a lot, co-host.
(全部やってくれたみたいね。どうもありがとう、共同ホストさん。)
Monica: Wait a minute. I didn’t take care of everything. There’s plenty of things for you to do.
(ちょっと待って。全部はやってないわ。あなたのやることもたくさんあるんだから。)
Friends Season5 Episode18(The One Where Rachel Smokes)
take care of ~ は「〜を引き受けて片づける、手配する」という意味です。Looks like ~ は「〜みたいね」と、目の前の様子から判断して言う形で、主語の It が省かれています。
Thanks a lot は文字どおりなら「どうもありがとう」ですが、ここでは相手に頼んでいないことまでされたときの皮肉として使われています。続く co-host は「共同で主催する人」で、2人で準備するはずだった立場をわざわざ呼び名にして、「一緒にやる約束だったのに」という含みを持たせています。thanks a lot は、言い方と場面しだいで、お礼にも皮肉にもなりうる表現です。
モニカの返しは、フィービーの言葉の took care of everything をそのまま否定形にしたものです。There’s plenty of things for you to do. の for you to do は「あなたがやるべき」という意味で、まだ仕事が残っていると伝える形になっています。相手の言葉を借りて言い返す型は、言い合いの場面で耳にすることの多い返し方です。
「I get to be in charge of cups and ice?」残りの役目を引き受ける
何をすればいいのかと聞き返されたモニカは、役目を挙げていきます。
Monica: Cups!
(コップ!)
Phoebe: Cups? You’re giving me cups?
(コップ? 私にはコップを任せるってわけ?)
Monica: And ice.
(それと氷。)
Phoebe: Cups and ice? Oh, I get to be in charge of cups and ice? All right, fine. Okay, I will be in charge of cups and ice.
(コップと氷? へえ、コップと氷の係をやらせてもらえるの? いいわ、わかった。じゃあ、コップと氷の係をやるわ。)
Friends Season5 Episode18(The One Where Rachel Smokes)
be in charge of ~ は「〜の担当である、〜を任されている」という意味です。give は物を渡すだけでなく、ここでは役目を割り当てる意味で使われています。
get to ~ は本来「〜させてもらえる、〜する機会がある」と、うれしい機会について言う形です。フィービーはそれを小さな役目に当てはめることで、不満を皮肉として表しています。そのうえで All right, fine. と引き受け、I will be in charge of ~ と言い直して宣言します。
ところが、モニカは氷についてもう一度口をはさみます。
Monica: Wait a minute, I can get ice at the restaurant.
(待って、氷ならレストランでもらえるわ。)
Phoebe: I got it! Mine!
(私がやる! 私のよ!)
Friends Season5 Episode18(The One Where Rachel Smokes)
I got it! は「私がやる」と役目を引き受けるときの短い一言です。Mine! は「私のもの」で、任されたばかりの役目を取られまいとする返しになっています。さっきまで不満を言っていた役目を、今度は手放さないと言い張る流れになっています。
「Great job with the cups.」当日のねぎらいと担当の名乗り
パーティーの場面では、モニカとレイチェルの部屋じゅうにコップを使った飾りが並んでいます。フィービーは、それをチャンドラーに見せます。
Phoebe: Um, cup hat, cup banner, cup chandelier and the thing that started it all— the cup.
(えっと、コップの帽子、コップの垂れ幕、コップのシャンデリア、そしてすべての始まり、コップよ。)
Chandler: Great job with the cups, Pheebs.
(コップ、よくやったな、フィーブス。)
Friends Season5 Episode18(The One Where Rachel Smokes)
Great job with ~ は「〜、よくやったね」と、相手の仕事をねぎらう言い方です。with のあとに担当したものを置くと、何についてほめているのかがはっきりします。フィービーの the thing that started it all は「すべての始まり」という言い回しで、飾りの元になったコップそのものを大げさに紹介しています。
サプライズの声が上がったあと、レイチェルもコップのことを口にします。
Rachel: Look at all these… cups.
(見て、このたくさんの……コップ。)
Rachel: This is so weird.
(すごく変な感じ。)
Phoebe: I was in charge of cups.
(私がコップ係だったの。)
Rachel: Oh, okay. Not so weird.
(ああ、そういうこと。それなら変じゃないわ。)
Friends Season5 Episode18(The One Where Rachel Smokes)
フィービーの I was in charge of cups. は、打ち合わせのときの be in charge of を過去形にした形で、「私の担当だった」と説明する一言になっています。レイチェルの Not so weird. は、直前の This is so weird. を受けて「そこまで変じゃない」と言い直す返しです。
まとめ|一緒に準備するときの英語
Looks like you took care of everything. の皮肉とモニカの言い返し、be in charge of ~ と I got it! で役目を引き受ける流れを見てきました。役割分担の言い方が一つの準備の中にそろっています。
コップと氷の係の行方を追いながら観ると、パーティーの英語がより身近に聞こえてきます。
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