窓越しに見せる友達のお決まりのネタを、「bit」と呼んで実況する英語|『フレンズ』S05E17で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 窓越しに見せる友達のお決まりのネタを、「bit」と呼んで実況する英語|『フレンズ』S05E17で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン5第17話では、新しい部屋に越したロスが、向かいのモニカの部屋に向けて、窓越しに身ぶりのネタを見せます。ジョーイとモニカはそれを眺めながら、ネタに名前を付けて、始まったかどうかを話題にします。

友達の持ちネタは英語で何と呼ぶのか。ネタを待つ・実況する・感想を言う、それぞれの言い方を、窓をはさんだやりとりから見ていきます。

目次

「Is he doing his “shark attack” bit yet?」ネタの始まりを待つ

モニカの部屋の窓際で、ジョーイは向かいの建物の部屋にいるロスに手を振っています。

Joey: That’s right, Ross– I can see you in your new apartment and you can see me– same as yesterday. Same as the day before.
(そうだぞ、ロス。新しい部屋にいるお前が見えるし、お前にも俺が見える。昨日と同じだ。その前の日とも同じ。)
Monica: Is he doing his “shark attack” bit yet?
(もう「サメに襲われる」ネタやった?)
Joey: Nope. Wait. There he goes.
(まだ。待って。始まった。)
Joey: Very funny, Ross. Very lifelike and funny. Okay.
(すごくおかしいぞ、ロス。本物みたいでおかしい。よし。)
Friends Season5 Episode17(The One with Rachel’s Inadvertent Kiss)

same as yesterday と same as the day before は、昨日もその前の日も同じことをしていると、繰り返しを重ねて言う形です。後半はモニカに向けた言葉で、窓越しのやりとりが昨日も一昨日も続いていることが伝わってきます。

モニカの bit は、ここでは「お決まりのネタ」「持ちネタ」の意味です。his “shark attack” bit のように、所有格とネタの名前を前に置いて「彼の〜のネタ」と呼びます。Is he doing ~ yet? は「もう〜やった?」と、待っていたことが始まったかを尋ねる形です。答えるジョーイの Nope. は No. のくだけた言い方で、Wait. で「ちょっと待って」と様子を見てから、次の一言につなげています。

ジョーイの There he goes. は、「ほら始まった」と、待っていたことが目の前で始まったときに使われることの多い一言です。この直後、ロスはサメに襲われる泳ぎ手のまねを窓際で演じます。ジョーイの Very lifelike and funny. は、本物みたいでおかしいという感想です。

「Great stuff, huh?」ネタの感想を聞いて、次のネタに誘う

その後、ジョーイはある部屋を探してロスの建物の廊下を歩き、戸を叩きます。出てきたのはロスでした。

Ross: Hey, Joey.
(よう、ジョーイ。)
Ross: Great stuff, huh?
(なかなかだろ?)
Friends Season5 Episode17(The One with Rachel’s Inadvertent Kiss)

Great stuff, huh? は「なかなかだろ?」と、自分のしたことへの感想を相手に求める言い方です。stuff は中身をはっきり言わずに「もの」「こと」をまとめて指す語で、ロスがここで何を指しているかは言葉にされていませんが、窓越しのネタのことと読み取れます。huh? を文末に付けると、同意を求める響きになります。ロスはあいさつのすぐあとに感想を尋ねていて、ジョーイがなぜ戸を叩いたのかは聞いていません。

Ross: Go by the window. You can pretend to be surfing.
(窓のそばに行けよ。サーフィンしてるふりができるぞ。)
Joey: But I counted. You’re not supposed to live here. Oh, man.
(でも数えたのに。お前がここに住んでるはずないんだよ。ああ、もう。)
Friends Season5 Episode17(The One with Rachel’s Inadvertent Kiss)

ロスはジョーイを誘い、自分で窓のそばに立ってサーフィンのまねをします。pretend to be ~ing は「〜しているふりをする」という形です。

一方のジョーイは部屋を探しに来ただけなので、話がかみ合いません。You’re not supposed to ~. は「本来〜のはずがない」という意味で、数えて来た部屋にロスがいることへの戸惑いを表しています。ジョーイはそのまま走り去ります。最後の Oh, man. は「ああ、もう」と、思いどおりにいかなかったときに口にされることの多い短い一言です。

「I think he’s just watching TV.」ネタなのか本当なのか

モニカの部屋に戻ったジョーイは、また窓の外のロスを見て言います。

Joey: Look, Ross is doing his “watching TV” bit.
(見ろよ、ロスが「テレビを見てる」ネタをやってる。)
Monica: No, Joey, I think he’s just watching TV.
(違うわよ、ジョーイ。ただテレビを見てるだけだと思う。)
Friends Season5 Episode17(The One with Rachel’s Inadvertent Kiss)

ジョーイはここでも his “~” bit の形を使い、ソファに座ってリモコンを操作するロスを、ネタの一つとして受け取っています。モニカの I think he’s just watching TV. の just は「ただ〜しているだけ」という意味で、ネタではなく普通にテレビを見ているだけだと打ち消しています。

ところが、映像がロスの部屋に切り替わると、テレビはついておらず、ロスは本当にネタを演じていたことが分かります。モニカの見立てのほうが外れていたという落ちになっています。

doing his ~ bit と just ~ing を並べると、同じ動作を「ネタ」と見るか「ただの日常」と見るかで、英語の言い方が変わることが分かります。見ている側の受け取り方が、そのまま文の形に出ている例と言えます。ネタだと思えば doing his ~ bit、そうでないと思えば just ~ing と、動詞の前後に置く語で見方を伝え分けられます。

まとめ|友達のネタを話題にする英語

someone’s “~” bit でネタを呼び、Is he doing ~ yet? と There he goes. で始まりを待って実況し、Great stuff, huh? で感想を求める流れを見てきました。just ~ing は、ネタではないと打ち消すときの言い方です。

窓をはさんだ短いやりとりの中に、友達どうしの軽い英語がそろっています。ロスの身ぶりに目を向けながら観ると、この回の楽しさがまた一つ見えてきます。

ほかのコラムやフレーズ記事を読むと、同じ回の別の場面の英語にも触れられます。

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