自信たっぷりの断定に、やんわり異を唱えて根拠で切り返す場面の英語|『メンタリスト』S04E08で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 自信たっぷりの断定に、やんわり異を唱えて根拠で切り返す場面の英語|『メンタリスト』S04E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン4第8話では、CBI(カリフォルニア州捜査局)の捜査に関わる人たちが、相手の自信たっぷりな言い分に待ったをかける場面があります。相手を持ち上げる前置きから入り、目の前の観察や手元のメッセージを根拠に切り返す流れです。

断定を聞かされたとき、角を立てずに疑いを挟むにはどうするか。二つの場面の英語を、順に見ていきます。

目次

「I applaud your certainty, but ~」断定を認めてから切り出す

事件の現場で、被害者がどんな人物だったかについての見立てが語られます。その直後に、こんな言葉が続きます。

— I applaud your certainty, but I don’t think it’s that cut and dried.
(その自信には敬服しますが、そこまで単純な話ではないと思います。)
— She got the clothes right, but look at her hands. Short nails…
(服は合っていますが、手を見てください。爪が短い……)
— Very sloppy paint job.
(塗り方もかなり雑です。)
Lisbon: Maybe she was in a rush.
(急いでいたのかもしれないわ。)
— Doubtful. Free pass to the champagne room requires very careful attention to detail.
(それは疑わしいですね。シャンパンルームへの通行証には、細部まで細かく気を配る必要があります。)
The Mentalist Season4 Episode8 (Pink Tops)

applaud は「拍手を送る」という意味から、称賛や敬意を表す動詞です。your certainty と組み合わせ、相手の断言の強さを認める形になっています。ただ、続く but で疑いを挟むため、持ち上げたあとに異を唱える流れです。文字どおりの称賛とも、皮肉を含んだ前置きとも読み取れます。

I don’t think ~ は、「〜ではないと思う」と、はっきり言い切らずに否定する形です。that は「そこまで」という程度を表し、cut and dried は、結論が出ていて単純明快な様子を指します。つまり全体では、「そこまで単純に決められる話ではない」という意味になります。

そのあとは、疑いを口にするだけでなく、根拠を並べる展開です。理由を添えずに「違う」とだけ言えば、言い合いになりかねません。ここでは見えている事実を一つずつ挙げ、相手が自分で気づける材料を差し出す形になっています。look at ~ で相手の視線を手元に向けさせ、Short nails… と Very sloppy paint job. で観察した特徴を挙げています。Doubtful. は一語で退ける返しで、そのあとに理由が続きます。

「Apparently not, because ~」見落としを示して切り返す

同じ会話のすぐあとで、異を唱えられたことに言い返す声が続きます。

— You gotta be joking, huh? I work these streets. I know a club girl when I see one.
(冗談だろう?俺はこの辺りの通りで仕事をしてるんだ。クラブの女なら、見ればわかる。)
— Apparently not, because you missed a small bruise on her left ankle. I’m guessing she turned her ankle trying to walk in these shoes.
(どうやらそうでもないようですね。左の足首の小さなあざを見落としています。おそらく、この靴で歩こうとして足首をひねったのでしょう。)
The Mentalist Season4 Episode8 (Pink Tops)

You gotta be joking の gotta は have got to のくだけた形で、ここでは「まさか冗談だろう」と驚きを込めた言い方です。I know ~ when I see one. は、自分の経験を盾に「見ればわかる」と言い張る形で、通りで仕事をしているという自分の経験を持ち出しています。

これを受けた Apparently not は、「どうやらそうではないようだ」という意味です。apparently は、見たところそう思える、という含みで、相手の言い分を真正面から否定せず、事実のほうを示します。直後の because you missed ~ で、見落とした点を具体的に挙げる流れです。

I’m guessing ~ は「〜だと推測する」という意味で、断定を避けた添え方です。自分は決めつけていないと示しながら、足首のあざと靴という観察を結びつけています。強く言い返す代わりに、根拠と控えめな推測を並べて相手の主張を崩していく運びです。

「Then how do you explain ~?」断言に根拠で切り返す

場面が移り、メッセージの件が持ち出されたあとのやり取りです。

— I can assure you, Agent Lisbon, I keep a tight rein over my undercover officers.
(お請け合いしますよ、リズボン捜査官。私は配下の潜入捜査官たちに、しっかり目を光らせています。)
— Then how do you explain those texts? There’s pages of them.
(では、あのメッセージはどう説明するのですか。何ページ分もあります。)
— These aren’t love tweets, these are gang codes.
(これは恋文のようなつぶやきじゃない、ギャングの符丁です。)
The Mentalist Season4 Episode8 (Pink Tops)

I can assure you, ~ は、「間違いなく〜だと請け合う」という断言の前置きです。呼びかけに肩書き付きの姓が使われており、改まった響きがあります。keep a tight rein over ~ は、手綱をしっかり握るように、管理を行き届かせることを表します。

これに続く Then how do you explain ~? は、「それなら〜はどう説明するのか」と、相手の断言と食い違う材料を突きつける形です。There’s pages of them. は、複数形の pages に there’s を合わせた口語的な言い方で、材料の多さを示します。

最後の These aren’t A, these are B. は、「A ではなく B だ」と対比させる形です。love tweets は、台詞のなかで恋愛のやり取りを思わせるメッセージを指す言い回しとして使われています。断言、その断言への疑問、そして対比で言い切る一言が、続けて並んでいます。ここでは、肩書きで呼びかけるという改まった距離感のまま、言い分を突き合わせています。

まとめ|持ち上げる前置きと、根拠を示す切り返し

I applaud your certainty, but ~ で断定を受け止めてから疑いを挟み、look at ~ や because you missed ~ で観察を示し、Then how do you explain ~? で材料を突きつける流れを見てきました。相手の自信を認めつつ、根拠を添えて異を唱える言い方です。

断定を聞いたとき、どの言葉から入るかに注目して観ると、会話の運びが見えてきます。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を扱っています。

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