特別展はどう準備される?アメリカの博物館の展示文化と英語|『BONES』S05E05で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 特別展はどう準備される?アメリカの博物館の展示文化と英語|『BONES』S05E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン5エピソード5の舞台は、研究所を擁するジェファソニアンです。外国政府から借り受けた古代エジプトの収蔵品を目玉に、特別展の開幕が金曜に迫っています。今回はこの準備風景を起点に、博物館の展示をめぐる文化と英語を見ていきます。

展示の裏側で働く人たちの会話には、貸し出しや予算、保存環境といった博物館ならではの事情が詰まっています。

目次

特別展は「借りてくる」ことから始まる

研究所のインターンのデイジーは、収蔵品がどこから来たのかをこう説明します。

Daisy: Anok is supposed to be here at the Jeffersonian, on loan from the Egyptian government. He’s going on exhibit Friday. But I should have let Dr. Brennan tell you that.
(アノックは本来、ここジェファソニアンにあるはずなんです。エジプト政府から貸し出されていて、金曜から展示される予定なんです。でも、これはブレナン博士に言っていただくべきでした。)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

on loan from ~は「〜から貸し出されて」、go on exhibitは「展示される」という言い方です。博物館の特別展は、自館の収蔵品だけでなく、国内外の博物館や政府機関から作品を一定期間借りて構成されることが多いとされています。貸し借りには、期間や扱い方を定めた取り決めが交わされるのが一般的です。

劇中でも、エジプトの博物館の担当者がその取り決めを持ち出します。

Azita Jabbari: Anok is a national treasure on loan to your country. According to our agreement, we can revoke the permit at any time.
(アノックは貴国に貸し出している国の宝です。私たちの取り決めでは、許可はいつでも取り消せることになっています。)

Brennan: I understand your government’s concern, but he’s safe in our Medico-Legal Lab. The low humidity and temperature in the lab are optimum conditions.
(貴国政府のご懸念は理解しています。ですが、彼は私たちの法医学研究所で安全に保管されています。研究所は湿度も温度も低く、最適な環境です。)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

借りる側にとって大切なのが保存環境です。古い収蔵品は湿度や温度の変化に弱いため、展示室や収蔵庫では温湿度を一定に保つ管理が重視されるとされています。ブレナンがhumidity(湿度)とtemperature(温度)を挙げて安全を訴えるのも、こうした考え方を踏まえた反論と読み取れます。

展示の裏側で働く人たちの英語

学芸員の助手は、ブースとブレナンを案内しながら準備の苦労をこぼします。ブースに学芸員を最後に見たのはいつかと聞かれ、こう答えます。

Frankel: I guess a day or so. She’s just been behind closed doors with Anok while I’ve been helping out with the dioramas, which have been a nightmare. In one scene, they painted a group of female musicians, and they have toes.
(一日かそこらだと思います。博士はずっとアノックと部屋にこもりきりで、僕はジオラマの手伝いをしていたんですが、これがもう大変で。ある場面に女性の楽師たちが描かれているんですけど、足の指まで描いてあるんですよ。)

Brennan: Toe differentiation in Egyptian art didn’t happen until much later, particularly in women.
(エジプト美術で足の指が描き分けられるようになったのは、ずっと後の時代よ。特に女性はね。)

Frankel: I know, right?
(ですよね?)

Booth: It’s fascinating.
(そりゃあ面白い。)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

dioramaは、背景画と模型で場面を立体的に再現する展示のことです。時代考証の細かさに盛り上がる二人と、皮肉まじりに相づちを打つブースの温度差が伝わってきます。

展示には予算もつきものです。ブレナンは、展示の調整役にこう問いかけます。

Brennan: It’s not uncommon for different departments to vie for funds for exhibits, is it, Mr. Turnbull?
(展示の予算をめぐって部門同士が競い合うのは、珍しいことではないでしょう、ターンブルさん?)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

vie for ~は「〜を求めて競う」という言い方です。大きな博物館では、分野ごとの部門が限られた予算や展示の機会をめぐって調整し合うこともあるとされています。

英語 意味
exhibit 展示、展示品
on loan 貸し出し中の
curator 学芸員
diorama ジオラマ(立体展示)
funds 予算、資金

一方、展示など誰も見たがらないとこぼすブースに、ブレナンは過去に大人気だった特別展を挙げて反論します。それでもブースは、博物館で覚えるのは立ったまま眠る方法くらいだと冗談で返します。見る人によって受け止め方が分かれるのも面白いところです。

まとめ|特別展の裏側から見える博物館の文化

on loan、go on exhibit、diorama、vie for fundsといった英語から、借りる・保存する・見せる・予算を取るという特別展の舞台裏が見えてきます。展示の一つ一つに多くの人の準備が重なっていることが分かります。

博物館を舞台にした事件の行方とあわせて、『BONES』の英語をこれからも楽しんでいきましょう。

上司とのやりとりの英語や、悪気のない一言を取り繕う英語も、同じエピソードの別のコラムで取り上げています。

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