上司のほめ言葉をかわして、本題を引き出すときの英語|『BONES』S05E05で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 上司のほめ言葉をかわして、本題を引き出すときの英語|『BONES』S05E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン5エピソード5では、FBIのハッカー副長官がたびたびブースのオフィスを訪れ、ブースをほめちぎります。今回はこの二つの場面を起点に、ほめ言葉を受け流し、相手の本当の用件を引き出すときの英語を読み解きます。

ほめられて照れる場面と、ほめ言葉の裏を読む場面があり、同じ上司とのやりとりでも、ブースの返し方がまるで違うのが見どころです。

目次

ほめられて謙遜したら、水を差された

冒頭、副長官のハッカーは書類を届けにブースのオフィスへやって来ます。ブレナンの本の愛読者だと伝えたうえで、ブースのことをこうほめます。

Hacker: Well, the Bureau is grateful for all of your help and I hope that you’re pleased with Agent Booth; he’s the best we’ve got.
(局は博士のご協力に心から感謝しています。ブース捜査官にもご満足いただけているといいのですが。彼はうちで一番の捜査官ですから。)

Booth: Oh, I don’t know about that…
(いや、それはどうですかね……)

Brennan: I agree that statement is impossible to quantify, since there are no other agents, partnered with forensic anthropologists let alone, one with my abilities.
(その発言は数値で測れないという点には同意するわ。法医人類学者と組んでいる捜査官はほかにいないし、ましてや私ほどの能力がある人と組んでいる捜査官なんていないもの。)

Booth: You know what, Bones? You’re raining on my parade.
(あのな、ボーンズ。せっかくのいい気分に水を差すなよ。)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

the best we’ve gotは「うちにいる中で最高の人材」という言い方で、組織の上の立場から部下を紹介するときによく使われます。ほめられたブースのI don’t know about thatは、直訳すると「それについては分からない」ですが、ここでは「そこまでではないですよ」とやんわり打ち消す謙遜のひと言です。

ところがブレナンは、謙遜を額面どおりに受け取り、比べる相手がいないので「一番」とは測れないと理屈で返します。そこでブースが口にするのがrain on one’s paradeです。楽しみにしていたパレードに雨を降らせる、つまり「人のいい気分を台無しにする」という意味の慣用句です。照れながら喜んでいたブースの本音が透けて見える、くすっと笑える場面です。

このあとハッカーは、ブレナンと二人だけで話がしたいと切り出しますが、その用件はまだ明かされません。

ほめ言葉が続いたら、本題を促す

後半、ハッカーが再びブースのオフィスに現れます。今度のブースは、ほめ言葉の裏にある用件を見抜いています。

Booth: Hey, boss.
(どうも、ボス。)

Hacker: How’s the case going?
(事件の捜査はどうだ?)

Booth: Not solved yet but, uh, you’re not here for that, are you?
(まだ解決してません。でも、その話をしに来たわけじゃないですよね?)

Hacker: I just wanted to say you’re doing a great job. Truly exceptional work.
(よくやっていると伝えたかったんだ。実に見事な仕事ぶりだよ。)

Booth: Sir, if we would just kill the compliments and just say what’s on your mind, I’d appreciate that.
(副長官、お世辞はそのくらいにして、本当に言いたいことを言ってもらえるとありがたいんですが。)

Hacker: Right. Let’s drop the agent/boss thing for a minute.
(そうだな。少しのあいだ、捜査官と上司という関係は抜きにしよう。)

Booth: Sure.
(いいですよ。)

BONES Season5 Episode5 (A Night at the Bones Museum)

ここで使われている表現を整理すると、次のようになります。

表現 意味 場面での働き
you’re not here for that, are you? その件で来たわけじゃないでしょう? 来訪の目的を見抜く
kill the compliments ほめ言葉をやめる お世辞を打ち切ってもらう
say what’s on your mind 思っていることを言う 本題を促す
drop the ~ thing 〜という建前をやめる 立場を脇に置く

付加疑問のare you?は、答えを確かめるというより「分かっていますよ」と念を押す響きがあります。killは「やめる・打ち切る」の口語で、上司相手でもSirとI’d appreciate thatで丁寧さを保っているのが分かります。こうして本題に入ったハッカーは、ブレナンのことで気にかかっていた本音を打ち明けます。

まとめ|ほめ言葉の受け止め方と、本題への切り替え方

I don’t know about thatで謙遜し、水を差されたらYou’re raining on my paradeと返します。ほめ言葉が続くときは、kill the complimentsとsay what’s on your mindで本題を促せます。受け止めるか切り替えるかを選べる表現と言えます。

上司と部下の駆け引きに注目しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。

特別展の準備をめぐる英語や、悪気のない一言を取り繕う英語は、同じエピソードの別のコラムで扱っています。

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