海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン4エピソード19では、ブースとブレナンが一流の科学者ばかりが集まる物理学の研究所に通いながら捜査を進めます。専門用語が飛び交う場所で、ブースは何度も居心地の悪さを口にします。今回は、その気後れがどんな英語で表されているのかを読み解きます。
周りのレベルの高さに圧倒されたときや、話についていけないときにも通じる言い回しが、ブースの軽口の中に詰まっています。
「cranky」と「creepy」で居心地の悪さをぼやく
研究所の聞き取りで院生たちの専門的な話を聞いたあと、ブースは「ここにいると機嫌が悪くなる」とこぼします。crankyは「機嫌が悪い、気難しい」を表すくだけた形容詞で、苦手な場への不満を軽く口にするのにちょうどよい語です。
その後、取調室の様子を見守る見学室では、研究所への印象をさらにはっきり口にします。以前この研究所の研究員の枠に選ばれなかったブレナンに、「選ばれなくてよかった」と話した直後のやりとりです。
Booth: It’s creepy. Everyone there is creepy.
(気味が悪いんだよ。あそこの連中はみんな気味が悪い。)Brennan: Well if you think they’re creepy then you must think that I’m creepy.
(でも、彼らが気味悪いと思うなら、私のことも気味悪いと思っているはずよね。)Booth: Well, you have a creepy mode, Bones.
(まあ、ボーンズにも気味の悪いモードがあるからな。)BONES Season4 Episode19 (The Science in the Physicist)
creepyは「薄気味悪い、ぞっとする」という意味で、人や場所への違和感をストレートに表す語です。ブレナンは”if ~ then you must ~”という論理の形で、彼女らしく理詰めに確かめます。ブースの”creepy mode”は、相手の一面だけを指すことで角を丸めようとした苦しい答えと読み取れます。
「I wasn’t in my element」と本音を打ち明ける
事件が片づいたあとのバーで、見学室での「気味の悪いモード」発言を蒸し返されたブースは、そんなつもりはなかったと弁解します。それでも「そう言った」と譲らないブレナンに、ブースはこう続けます。
Booth: I apologize. Okay, look, I wasn’t in my element.
(悪かったよ。いいか、あそこは俺の得意な場所じゃなかったんだ。)Brennan: What? Every element is your element.
(何を言ってるの? どんな場所だって、あなたの得意な場所でしょう。)Booth: No, that is not true. Okay, listen. We just got to stop hanging out with geniuses because you’re going to figure out that I’m really stupid.
(いや、そんなことない。いいか、天才とつるむのはもうやめよう。俺が本当はバカだって、君にばれちまう。)Brennan: What? Don’t worry about that. I figured out a long time ago how stupid you are.
(何ですって? 心配いらないわ。あなたがどれだけおバカかなんて、とっくに分かっているもの。)BONES Season4 Episode19 (The Science in the Physicist)
be in one’s elementは「自分の得意な環境にいる」という意味の表現です。否定形の”not in my element”にすると、「勝手が違った」「場違いだった」と気後れを認める言い方になります。ブレナンは同じ”element”を重ねて励ましますが、続く自虐には事実として同意してしまうのが彼女らしいところです。
仲間たちの頭のよさを一人ずつ挙げたあと、ブレナンは最後にブースのことをこう評します。
Brennan: You’re welcome. But then there’s another quality which is the ability to use intelligence. That is what you have.
(どういたしまして。でも、もうひとつ別の資質があるの。知性を使いこなす力よ。それがあなたにはあるわ。)Booth: Thanks, Bones.
(ありがとな、ボーンズ。)BONES Season4 Episode19 (The Science in the Physicist)
頭のよさそのものより、それを使う力を評価する言い方で、自虐していたブースへの励ましになっていることが伝わってきます。
まとめ|気後れを言葉にする英語
居心地の悪さをぼやくcrankyとcreepy、気後れを認める”I wasn’t in my element”、相手の強みを言い当てる”the ability to use intelligence”。ブースの軽口からは、場違いな思いを笑いに変える姿と、それを受け止める相棒の言葉が見えてきます。
気後れを素直に言葉にできると、苦手な場の会話も少し軽くなります。次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、研究所を舞台にした会話の面白さがより立体的に見えてきます。


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