「occupational hazard」と「par for the course」はどう違う?仕事に「つきもの」を表す英語|『BONES』S04E18で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「occupational hazard」と「par for the course」はどう違う?仕事に「つきもの」を表す英語|『BONES』S04E18で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン4エピソード18では、ある外科医をめぐる事件の捜査で、ブースとカムが外科医の勤めていた病院を訪ね、管理者のベイリー医師に話を聞きます。今回はこの聞き取りの場面を起点に、仕事に「つきもの」のことを表すoccupational hazardとpar for the courseの違いを読み解きます。

どちらも「よくあること」と訳せそうですが、目を向けている先が少し違います。職場の苦労話や業界の事情を説明するときにも役立ちます。

目次

「occupational hazard」は立場についてくるもの

トラブルを抱えていた相手はいなかったか、とブースが尋ねると、ベイリー医師はひと言断ってから、自分とその外科医がたびたび意見をぶつけ合っていたことを明かします。

Booth: Did Dr. Welton have any enemies?
(ウェルトン先生に、恨みを持つような相手は?)

Bailey: The staff loved him. In the spirit of full disclosure, though, you should know that Dr. Welton and I had our fair share of disagreements. It’s an occupational hazard.
(スタッフからは慕われていました。ただ、隠し立てしないよう申し上げておくと、ウェルトン先生と私はそれなりに意見がぶつかってもいました。立場上、避けられないことです。)

BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)

occupational hazardは、もともと「職業上の危険」を指す言葉です。粉じんを吸いやすい仕事や、けがをしやすい現場のように、その職業に就いているからこそ負うリスクを表します。

日常会話では少し大げさに使い、「この仕事をしていれば避けられないこと」という意味で、冗談まじりに口にされることもよくあります。

Paper cuts are an occupational hazard for teachers.
(紙で指を切るのは、教師の宿命みたいなものです。)

ベイリー医師は病院を管理する立場で、相手は現場の外科医です。方針をめぐってぶつかるのは立場上やむを得ない、という言い方で、対立を認めながらも個人的な確執ではないとやわらげているのが分かります。

「par for the course」はその場では想定内のこと

ブースは続けて、患者や院内の人間とのトラブルについても尋ねます。

Booth: Any other patients, people inside the hospital…?
(ほかに、患者とか、院内の人間とかは…?)

Bailey: Malpractice suits are par for the course in any hospital. And we are fighting 15 right now.
(医療過誤の訴訟なんて、どこの病院でもよくあることです。うちも今、15件抱えています。)

Booth: I’m going to need a list of all those lawsuits naming Dr. Welton.
(ウェルトン先生の名前が挙がっている訴訟は、全部リストにしてもらいますよ。)

BONES Season4 Episode18 (The Doctor in the Den)

parはゴルフで、コースごとに決められた基準の打数のことです。par for the courseは「そのコースなら標準的な打数」という意味から、「その状況ではごく当たり前のこと」を表すようになったとされています。少しうんざりした気持ちや、仕方がないというあきらめを含むことが多い表現です。

Delays are par for the course on this train line.
(この路線では、遅れはいつものことです。)

劇中のベイリー医師は、訴訟は病院という場では珍しくないと、管理者らしく落ち着いて説明します。それでもブースはI’m going to need ~(〜を出してもらう必要がある)で、丁寧ながら一歩も引かない姿勢を見せています。

2つの違いと、前置きに使える表現

表現 目を向けている先 使う場面の例
occupational hazard 職業や立場に伴う不都合 教師が風邪をもらいやすい
par for the course その場面や業界での「いつものこと」 繁忙期の残業、雨の日の渋滞

迷ったときは、「その仕事をしている人だから」起きることなら occupational hazard、「その場ならいつも」起きることなら par for the course と考えると整理しやすくなります。ベイリー医師の発言でも、外科医との衝突は立場の話、訴訟は病院という場の話で、使い分けがそのまま表れているのが面白いところです。

あわせて押さえたいのが前置きの表現です。in the spirit of full disclosureは「包み隠さず言うと」という意味で、自分に不利になりかねない事実を先に明かすときに使われます。fair share of ~は「それなりの量の〜」で、人並みに衝突もあったと控えめに認める響きになります。

まとめ|仕事の「つきもの」を言い分ける英語

立場や職業に伴う不都合はoccupational hazard、その場面や業界では当たり前のことはpar for the course。前置きのin the spirit of full disclosureやfair share ofと組み合わせると、事情を率直に、それでいて角を立てずに伝えられます。

病院での聞き取りの場面を思い出しながら、次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。

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