海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第16話では、助言を受けたときや、言われた内容が分からないときの言葉が、場面を変えて何度か出てきます。短い返しの中に、聞き返す形と、分からないと伝える形が見つかり、会話の組み立て方も見えてきます。
「You’re doing very well」のように、褒めたあとに一点だけ指摘が付く言い方と、それに続く返しを、台詞に沿って順に見ていきます。
「You’re doing very well. Just a little ~」褒めたあとに一点を添える形
パーティーの場面の一つに、次のようなやりとりがあります。
— You’re doing very well. Just a little, uh — a little big.
(とても上手にやれています。ただ、ほんの少し、その、大きめです。)
— Big? Really?
(大きめ? 本当に?)
The Mentalist Season6 Episode16 (Violets)
最初の発言では、You’re doing very well. に続いて、Just a little ~ の指摘が並んでいます。just a little は程度を小さく見せる働きがあり、指摘を和らげています。uh — という言いよどみも台詞に含まれています。big は多義的な語ですが、少しあとの発言に acting tips が出てきます。その助言が big と同じ話題を指すかは、台詞だけでは断定できません。
返しの Big? は、指摘された語をそのまま繰り返して聞き返す形です。同じ行には Really? も続き、確かめる響きが加わっています。評価のあとに指摘が来ると、まず語を拾って聞き返す流れが、短い言葉で作られています。
同じ会話の少しあとには、別の返しが出てきます。
— I don’t even know what that means. Look, I can’t walk, and you’re giving me acting tips?
(それが何を意味するのかさえ、わかりません。いいですか、私は歩けないんですよ。それなのに演技のコツを教えるんですか?)
— Just stay upright. Keep smiling.
(とにかく、まっすぐ立っていてください。笑顔を保って。)
The Mentalist Season6 Episode16 (Violets)
I don’t even know what that means. は、「それが何を意味するのかも分からない」と伝える形で、even が「そこすら」という強めになっています。Look, は話を切り出す合図です。giving me acting tips? は、give 人 物 の語順で、tips は「コツ」「助言」を指します。続く Just stay upright. Keep smiling. は、短い指示が二つ並び、前半に Just が付いている形です。
「I don’t know what any of that means」分からないと伝える形
分からないと伝える言い方は、別の場面にも出てきます。直前の説明を受けて、こう続きます。
— I don’t know what any of that means.
(そのどれも、何のことだかわかりません。)
— You’ll get used to it.
(そのうち慣れますよ。)
— But if you want art, I got art.
(でも美術品が欲しいなら、ありますよ。)
The Mentalist Season6 Episode16 (Violets)
any of that は、直前に並んだ内容のうちどれも、という広がりを持つ表し方です。先ほどの that が一つの指摘を指していたのに対し、こちらは複数の内容をまとめて指しています。どちらも、聞いた内容を受けて「分からない」と正直に伝える点では同じです。どちらも I don’t know what ~ means の形で、even が付くか、any of が付くかで、強調の向きが変わります。
続く You’ll get used to it. は、get used to ~ で「〜に慣れる」を表します。will を使った言い方で、これから先の見込みを述べています。最後の I got art. は I’ve got art. の ‘ve が落ちた口語で、art は「美術品」の意味で使われています。But で話を切り替えている点も、会話らしい流れです。have got は、持っている物を言うときの口語です。
「I’ve got some tips for you」助言を申し出る形
最後は、助言を申し出る側の言い方です。
— Uh, I’ve got some tips for you, if you, uh…
(あの、いくつかコツがあるんですが、もしよければ…)
— But you–you probably know what you’re doing.
(でも、やり方はきっと分かっていますよね。)
The Mentalist Season6 Episode16 (Violets)
I’ve got some tips for you は、have got の形で「コツをいくつか持っている」と申し出ています。if you, uh… は途中で言いさした形で、続きは台詞にありません。次の発言では probably を付けて you probably know what you’re doing と続き、断定を避けた言い方になっています。
some tips の some は、数をはっきり決めずに「いくつか」と言う語で、for you が相手に向けた申し出であることを示しています。if you で始まる条件の形は、後ろに相手の意向が来る形です。
ここまでの言い方を、場面ごとに整理します。
| 場面 | 作中の言い方 | 働き |
|---|---|---|
| 褒めたあとの指摘 | Big? Really? | 指摘された語を聞き返す |
| 内容が分からない | I don’t even know what that means. | 分からないと伝える |
| 複数の内容が分からない | I don’t know what any of that means. | 全体が分からないと伝える |
| 助言を申し出る | I’ve got some tips for you, if you… | 申し出て、言いさす |
どの言い方も、相手の言葉を受けて短く返す形です。聞き返すのか、分からないと伝えるのかで、続きの会話の向きが変わります。一つひとつは短い言葉ですが、前後の発言と組み合わさって、やりとりの流れができています。助言を申し出る形は、受ける側の返しとは使う場面が異なります。tips は、別の場面の acting tips でも名詞として使われています。
まとめ|聞き返す、分からないと伝える、助言を申し出る
褒めたあとの指摘には、Big? のように聞き返す形があります。内容が分からないときは、I don’t even know what that means. のように、分からないと伝える形もあります。
次回も『メンタリスト』と一緒に、場面ごとの英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事とあわせて読むと、場面ごとの英語の違いが見えてきます。


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