海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第20話には、レストランで出迎えられ、席へ向かうまでの短いやり取りがあります。お店の英語の基本が、短い発言の連なりの中にそのまま出てきます。コートを預かる申し出や、案内の一言など、日常でも耳にしやすい形ばかりです。
出迎え、コートの預かり、案内、メニューに添える一言、食事の場面の声かけの順に、英語の形を見ていきます。
「May I hang your coat?」席に着く前の声かけ
短い応答のあと、イタリア語のあいさつで声をかけられる場面から始まります。
Aurelio: Buona sera, signora. I am Aurelio.
(こんばんは、シニョーラ。アウレリオです。)
— May I hang your coat?
(コートをお預かりしましょうか?)
— Yes. Thank you.
(ええ、ありがとう。)
— This way, please.
(こちらへどうぞ。)
The Mentalist Season6 Episode20 (Il Tavolo Bianco)
Buona sera はイタリア語の「こんばんは」にあたるあいさつで、signora は女性への呼びかけです。そのあとに I am Aurelio. と、自分の名前を伝えています。英語の会話にイタリア語が混じる形ですが、名乗りの部分は英語です。
続く May I hang your coat? は、May I ~? の形です。許可を丁寧に求める形で、「〜してもよろしいですか」にあたります。主語が I なので、自分の行動について許可を求める作りになっています。hang は「掛ける」で、ここでは「コートをお預かりしましょうか」と申し出る響きになります。Can I ~? と比べると、改まった印象になります。
さらに続く行には、Yes. と Thank you. の二文が並んでいます。どちらも一語か二語で済む短さで、相手の申し出を受けて礼を言う場面に使いやすい形です。そのあとの This way, please. は、This way だけで「こちらへ」と方向を示しています。動詞を省いた形ですが、please が付くことで案内が丁寧に響きます。
「If I may,」と「We just imported ~」前置きを添えて勧める
場面が進み、ワインメニューが話題になるところです。
Aurelio: Your wine menu.
(こちらがワインメニューです。)
— If I may,
(もしよろしければ、)
— We just imported a beautiful Brunello di Montalcino.
(ちょうど、すばらしいブルネッロ・ディ・モンタルチーノが入ったところです。)
The Mentalist Season6 Episode20 (Il Tavolo Bianco)
Your wine menu. は、動詞を置かず名詞だけで示す形です。Your が付くことで、客の手元に渡るものとして示されます。「こちらがワインメニューです」という趣旨で、短く済ませています。
続く If I may, は「もしよろしければ」と、ひとこと付け加える前置きです。末尾にカンマがあり、文がこのあとに続くことを示しています。次の We just imported ~ が、その続きにあたります。just と過去形を組み合わせると、「ちょうど〜したところ」という新しさが伝わります。import は「輸入する」で、ここでは新しく入ったものを知らせる言い方です。
文末の a beautiful ~ は、出すものを肯定的に紹介する形です。ワインの種類名がそのまま続いていますが、ここで見たいのは、前置きをはさみ、新しく入ったことを添えて勧める流れです。前置き、新しさ、紹介の順に並べると、押しつけがましくならずに勧める文が組み立てられます。メニューを渡す場面だけでなく、何かを案内する場面に広げて応用できる組み立てです。
「Buon appetito.」と「Grazie mille.」イタリア語の一言と返し
食事の場面でのやり取りです。
— Buon appetito.
(どうぞ召し上がれ。)
— Thank you. Grazie mille.
(ありがとう。グラツィエ・ミッレ。)
— It’s Italian. You’re good.
(イタリア語だ。いいね。)
The Mentalist Season6 Episode20 (Il Tavolo Bianco)
Buon appetito. は、食事をする人にかけるイタリア語の一言で、「召し上がれ」「どうぞ楽しんで」くらいの意味合いです。英語の会話の中で、そのままの形で出てきます。英語に直した言葉ではなく、イタリア語のまま差し込まれている点がこの場面の特徴です。
続く行には、Thank you. と Grazie mille. が並んでいます。英語とイタリア語のお礼が同じ行に続いています。Grazie mille は「どうもありがとう」にあたるイタリア語で、mille は数の「千」を表す語です。英語の Thank you. と並べると、同じ趣旨の言葉が二つの言語で続く形になります。
並んでいるのは、It’s Italian. と You’re good. の二文です。前者は言葉の種類を示す一文、後者は good を使って相手や状況を肯定的に評価する一文で、働きの違う短い二文が続いています。good は「上手な」「いい」といった評価を表す語で、ここでは、いま出てきたイタリア語のやり取りを受けた一言として読めます。
まとめ|出迎えから食事までの短い英語
May I hang your coat?、This way, please.、If I may,、Buon appetito. など、お店の場面で耳にする短い声かけが並んでいました。許可を丁寧に求める May I ~?、前置きを添える If I may,、英語とイタリア語を並べる Thank you. Grazie mille. と、短くても働きが違います。
次回も『メンタリスト』と一緒に、ドラマの中の英語を味わっていきましょう。
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