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『メンタリスト』シーズン6第15話には、相手の言葉を受けて、軽く評する一言や、それに短く言い返すやり取りがいくつか出てきます。数語で済ませる応酬が目立ち、返し方の形の違いもはっきり見えてきます。
茶化す一言、聞き返してからの擁護、けなされた語を和らげての言い直しと、返し方の形はそれぞれ違います。ここでは三つのやり取りを順に見て、軽い応酬の英語を整理していきます。
「Same old ~」名前を添えて、相変わらずだと評する一言
最初のやり取りでは、食事の提案から、人名の付いた一言までが続きます。
— Let’s get something to eat.
(何か食べに行こう。)
— Yeah, I think I saw a drive-through on the way over. They had chimichangas.
(ああ、来る途中にドライブスルーを見かけたな。チミチャンガがあったぞ。)
— Same old Rigsby.
(相変わらずだな、リグスビーは。)
The Mentalist Season6 Episode15 (White as the Driven Snow)
Let’s ~ は「〜しよう」と誘う形で、something to eat は「食べるもの」を表します。続く一行は、来る途中に drive-through(車に乗ったまま買える店)を見かけたと述べ、料理の名前を挙げています。on the way over は「こちらへ来る途中で」という意味です。冒頭の I think は断定を避ける言い方で、saw と過去形にして見かけたときの話だと示しています。chimichangas は料理名の複数形で、had は見かけたときにあったことを表します。
その次の行が、人名での呼びかけを添えた Same old ~ の一言です。same old ~ は「普段と同じ〜」「相変わらずの〜」を表す言い方で、ここでの old は年齢ではなく「変わらない」という意味合いです。名前を最後に添えることで、特定の人物を名指しした感想だと伝わります。
この一言が茶化しなのか、親しみを込めた感想なのかは、文字面だけでは決まりません。ただ、短い一言で相手の様子を言い当てる形になっている点は読み取れます。理由を述べず、評価だけを置く形です。
なお、三つの行は続けて並んでいますが、それぞれ誰の発言かは、この部分からは分かりません。この場面は、言い返す側ではなく、軽く評する側の言葉の例です。言い返す形は、続く二つのやり取りで見ていきます。
「Hospital lunch?」と聞き返し、「It’s really not that bad」と軽く擁護する形
次は、別のやり取りです。昼食の話題を受けて、場所を示す語を添えた聞き返しから始まります。
— Hospital lunch?
(病院の昼食?)
— It’s really not that bad. They got cherry cobbler.
(そんなに悪くないぞ。チェリーコブラーもあるんだ。)
The Mentalist Season6 Episode15 (White as the Driven Snow)
Hospital lunch? は、直前までの昼食の話題を受けて、hospital を添えて語尾を上げた聞き返しです。内容を確かめる働きがあり、疑う響きを含むこともあります。続く行は、その聞き返しに対する擁護になっています。
It’s really not that bad. の not that bad は「それほど悪くない」という控えめな言い方です。that は「それほど」を表す副詞で、not that ~ の形は「そこまで〜ではない」という意味になります。really が付くことで、「本当にそれほどでもない」と念を押す響きが加わります。terrible のような語で評価を言い切るのではなく、軽く押し返す形です。
後半の They got cherry cobbler. は、They’ve got ~ の口語的な形で、「〜がある」という意味です。cobbler は、果物の上に生地をのせて焼いた菓子を指す語です。擁護の理由を、具体的な食べ物の名前で添えています。
聞き返しと擁護がセットになると、相手に確かめてから、やんわり反論する流れが作れます。強く否定せず、具体的な一例を挙げて返す形です。
「Not necessarily stupid. Simple.」けなされた語を和らげて言い直す形
三つめは、少しあとに出てくるやり取りです。最初の行はリズボンの発言で、うまくいったことを認めつつ、けなす言い方をしています。
Lisbon: It was a stupid idea, but, hey, it worked.
(バカな案だったけど、まあ、うまくいったわ。)
— Whoa. Stupid? Not necessarily stupid. Simple. Not stupid.
(おっと。バカな? 必ずしもバカとは限らない。シンプルなだけだ。バカじゃない。)
The Mentalist Season6 Episode15 (White as the Driven Snow)
It was a stupid idea, but, hey, it worked. は、前半でけなし、後半で結果を認める形です。hey は注意を引く間投詞で、but, hey, と置くと「でも、まあ」と話の向きを切り替える響きになります。悪く言ったあとに、結果を認める流れが作れます。何についての案なのかは、この部分からは示されません。
次の行は Whoa. で始まり、Stupid? と、けなされた語が繰り返されています。Whoa は、驚きや待ったを示す間投詞です。同じ行の中で、Not necessarily stupid.、Simple.、Not stupid. と言い直しが続きます。not necessarily ~(必ずしも〜とは限らない)は部分否定で、全面否定ではありません。1行の中で話し手が替わっているかどうかは、ここからは分かりません。
この行の運びは、「語を繰り返す→和らげる→別の語に置き換える→言い切る」という順序です。評価語を真っ向から打ち消さず、言い方を寄せていく形になっています。
三つの返し方を表で並べると、次のようになります。
| 場面 | 返しの形 | 働き |
|---|---|---|
| Same old ~(名前付き) | same old + 名前 | 短く評して茶化す |
| Hospital lunch? / It’s really not that bad. | 聞き返し + not that bad | 確かめてから軽く擁護する |
| Whoa. Stupid? Not necessarily stupid. Simple. | 語を繰り返す + not necessarily | 評価語を和らげ、言い直す |
まとめ|短い言葉で言い返す三つの形
same old ~ で評する、聞き返してから not that bad で軽く擁護する、評価語を not necessarily で和らげる、という三つの形が、作中の短い応酬から見えてきます。
どの返しも長くは話さず、数語で相手の言葉にしっかり応じています。場面ごとの形を見分けることが、聞き取りの手がかりになります。
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