「Yeah, right」と「That’s not cool」はどう違う?|『メンタリスト』S06E13で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「Yeah, right」と「That's not cool」はどう違う?|『メンタリスト』S06E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン6第13話には、相手の言葉に短く反応する場面が続けて出てきます。ここでは、疑いを示す返事と、不満に寄り添う返事を取り上げます。

どちらも数語で終わる短い反応ですが、働きは異なります。疑う、促す、共感するという三つの反応を、場面ごとに順を追って確かめていきます。それぞれがどんな場面で働くのかも、あわせて整理します。

目次

「Yeah, right」と「I’m serious」疑いと念押しのやりとり

ある場面では、何かが必要だと述べる発言が途中で途切れ、短い一語が続きます。そのあとに、笑いを含んだ短い返事と、念押しの言葉が入ります。

— Um, I’m gonna need, uh, a black helicopter and…
(ええと、黒いヘリコプターが必要なんだが……)
— A tank.
(戦車だ。)
— Ha. Yeah, right.
(はは。まさか。)
— I’m serious.
(本気だ。)
— What? I’m serious!
(なんだよ? 本気だって!)
The Mentalist Season6 Episode13 (Black Helicopters)

I’m gonna need ~ は、I’m going to need ~ をくだけた発音で書いた形で、「〜が必要になる」と述べる言い方です。

Yeah, right. は、字面だけを見ると「そうだね」と同意しているようです。実際には、Ha. という短い笑いが前に付くなど、信じていない気持ちを示す返事として働いています。字義どおりに訳すと意味が逆になるため、「まさか」「そんなわけない」と訳すと場面に合います。皮肉や受け流しの返事は、語の意味より前後の流れで読む必要がある、という例になっています。

続く I’m serious. は、相手が本気にしていないことを受けて、「冗談ではない」と念を押す言い方です。serious は「真剣な」「本気の」という意味で、I’m serious. は冗談ではないという宣言になります。What? が頭に付いた最後の発言では、聞き返しの響きが前に出ています。感嘆符が付いて繰り返される点も、念押しの強さを示しています。疑う返事と、本気だと返す言葉が、短い発言のまま入れ替わっていくやりとりです。

「Let’s just think about this for a second」落ち着いて考えようと促す形

場面が移ったあとのやりとりには、少し考えようと促す発言があります。そのあとに、ある評価とそれを打ち消す短い否定が入り、さらに問いかけが続きます。

— Okay, well, l-let’s just think about this for a second.
(ええと、少しだけ考えてみよう。)
— Jane is making a sincere effort to fit in.
(ジェーンは、なじもうと真剣に努力している。)
— No, he’s not.
(いや、そうじゃない。)
— Look at what he gave me yesterday, huh?
(昨日あの人がくれた物を見てくれ、な?)
The Mentalist Season6 Episode13 (Black Helicopters)

Let’s just think about this for a second. の Let’s ~ は、「一緒に〜しよう」と促す形です。just が入ることで、大げさな要求ではなく、軽く立ち止まるよう促す響きになります。for a second は「少しの間」を表します。

No, he’s not. は、直前の発言を受けた短い否定です。he’s not のあとには、直前の発言にある making a sincere effort が省かれています。同じ語句を繰り返さず、not だけで打ち消す形です。会話では、前の発言をそのまま受けて短く返せるため、省略が自然に働きます。

続く Look at ~ は、相手に目を向けさせる言い方で、huh? は同意を求める軽い付け足しです。この発言のあとに何が示されるのかは、ここでは引用していません。yesterday が入ることで、話題が前日の出来事に移ります。

「That’s not cool」不満に寄り添う返し

少しあとには、置き去りにされたという不満が語られ、それに共感する返事が続きます。

— Dennis… He ditched me.
(デニス……あの人は私を置き去りにした。)
— Okay.
(そうか。)
— Yeah.
(ああ。)
— Well, that’s not cool.
(それは、ひどいな。)
— No! No, that is far, far from cool.
(そうだ! いや、ひどいどころじゃない。)
— Okay, did Jane have something to say about it afterwards?
(それで、ジェーンはそのあと、何か言っていたのか?)
The Mentalist Season6 Episode13 (Black Helicopters)

ditch は、人を置き去りにする、という意味の口語です。He ditched me. は、短い過去形で不満を述べる形になっています。

that’s not cool. の cool は「かっこいい」という意味から転じて、「感心できる」「好ましい」という褒め言葉として使われています。not cool は、その反対の「感心できない」「ひどい」を表します。

No! で始まる続きの発言は、直前の発言に反対しているのではなく、far, far from cool と、同じ評価を強めて返しています。far from ~ は「〜どころではない」という意味です。far を繰り返すことで、強調の度合いが上がります。最後の did ~ have something to say about it afterwards? は、「そのあと何か言っていたか」と、その後の反応を尋ねる聞き方です。

二つの返事を並べると、働きの違いが分かります。

言い方 働き
Yeah, right. 相手の言葉を信じていないことを示す
That’s not cool. 相手の不満に寄り添い、同じ評価を示す

疑いを示す返事と、不満に寄り添う返事は、同じ短さでも、相手の言葉への向き合い方が逆です。Yeah, right. は相手の言葉と距離を置き、That’s not cool. は相手の側に立って評価を重ねています。

まとめ|短い反応が示す距離

Yeah, right は信じていないことを示す返事、That’s not cool は不満に寄り添う返事でした。数語の反応でも、相手の言葉への向き合い方が変わります。

『メンタリスト』を観ながら、短い一言がどちらの働きをしているかに耳を向けると、場面の空気が見えてきます。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事を読むと、場面全体の英語が立体的に見えてきます。

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