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『BONES』シーズン8エピソード14には、「忙しい?」と聞かれて「とても」と答えた相手に、「でも、本当の意味で忙しいわけじゃないよね?」と、同じ単語を2回重ねて聞き直すやり取りがあります。very を付ける言い方と、単語そのものを重ねる言い方では、強めているところが少し違います。
日本語の「ちゃんと忙しい」「本気で忙しい」に近い感覚の重ね方です。仕組みを知っておくと、会話の細かなニュアンスを聞き取りやすくなります。
「very busy」は度合い、「busy, busy」は本当の意味で
仕事中の相手に声をかける場面で、忙しさをめぐる短いやり取りが続きます。
— Hey. Are you busy?
(ねえ、忙しい?)— Yes, very.
(ええ、とても。)— But you’re not, like, busy, busy, right?
(でも、本当に手が離せないほど忙しいわけじゃないよね?)— Actually very busy, busy.
(実は、本当にとても忙しい。)BONES Season8 Episode14 (The Doll in the Derby)
2行目の Yes, very. は Yes, I’m very busy. を短くした返事で、very は忙しさの「度合い」を上げています。
一方、3行目の busy, busy は、同じ単語を重ねて「言葉どおりの、本物の忙しさ」に意味を絞る言い方です。英語の研究では contrastive focus reduplication(対比の重ね言葉)と呼ばれ、話し言葉でよく見られる用法とされています。読むときは、最初の busy を強めに言うのが一般的です。
「忙しいのは分かるけれど、話しかけてはいけないほどではないよね」と、忙しさの中身を確かめる聞き方だと読み取れます。間に入る like は「なんていうか」に近いつなぎの言葉で、聞き方をやわらげています。
最後の very busy, busy は2つの強め方を重ねた形で、「本当の意味で忙しい、しかもかなり」という答えになっているのが面白いところです。
| 言い方 | 強めているところ | 意味のイメージ |
|---|---|---|
| very busy | 度合い | とても忙しい |
| busy, busy | 中身(本物かどうか) | 本当の意味で忙しい・手が離せない |
| very busy, busy | 度合いと中身の両方 | 本当に、しかもかなり忙しい |
「本物のほう」を指す重ね言葉の作例
この重ね方は busy に限らず、いろいろな単語で使えます。ポイントは「同じ言葉でも、いちばん典型的な意味のほう」を指すことです。
| 作例 | 意味 |
|---|---|
| I like him, but I don’t like-like him. | 好きは好きだけど、恋愛の意味で好きなわけじゃない |
| Is it a date, or a date-date? | ただ会うだけ?それとも本格的なデート? |
| I’m not hungry-hungry. I just want a snack. | ぺこぺこというほどじゃない。少しつまみたいだけ |
書き方はハイフンでつなぐ、カンマで区切るなど揺れがあり、どちらも見かけます。くだけた話し言葉の表現なので、メールや書類よりも、友人や同僚との会話で使うのが向いています。
聞かれた側の返し方としては、Not busy-busy. What’s up?(本気で忙しいわけじゃないよ。どうしたの?)のように、重ね言葉をそのまま使って答えると自然です。作中のように手が離せないときは、Yes, very. のように短く返すだけでも十分に伝わります。
程度を強める重ね方と、呼びかけを重ねる言い方
同じ単語を重ねても、本物の意味に絞るのではなく、単に程度を強める場合もあります。その場にいる相手に、ほんの少しだけ時間をもらえないかと頼む場面です。
— Can you just give us a weensy minute over here?
(ほんのちょっとだけ、時間をもらえる?)— Weensy.
(ほんのちょっと。)— Weensy, weensy.
(ほんの、ほんのちょっと。)BONES Season8 Episode14 (The Doll in the Derby)
weensy は「ちっちゃな」というくだけた形容詞で、teeny-weeny などの仲間の言葉です。ここでの weensy, weensy は「本物の小ささ」ではなく、日本語の「ちょっと、ちょっとだけ」のように小ささを念押ししています。
また、呼びかけを2回続ける言い方もあります。笛の合図のあとに、周りの人を呼び集める声です。
— Hey, bring it in. Bring it in.
(よし、集まって。集まれ。)BONES Season8 Episode14 (The Doll in the Derby)
bring it in は、スポーツの練習などで「集合」を呼びかける掛け声としてよく使われる表現です。2回目は急かす気持ちを足す繰り返しで、Come on, come on. と同じ働きと言えます。
まとめ|重ね方で変わる「強さ」の向き
今回は『BONES』シーズン8エピソード14から、度合いを強める very busy、本当の意味に絞る busy, busy、小ささを念押しする weensy, weensy、呼びかけを重ねる Bring it in. を読み解きました。何を強めている重ね方なのかに注目すると、似た言い方も聞き分けやすくなります。
次回も『BONES』のやり取りを手がかりに、会話の細かなニュアンスを一緒に拾っていきましょう。
同じエピソードの他のコラムでは、おごると申し出るときの英語や、誕生日を祝われたときの返し方を扱っています。


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