アメリカの結婚記念日に夫婦で贈り合うプレゼントの文化と英語|『モダンファミリー』S09E18で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの結婚記念日に夫婦で贈り合うプレゼントの文化と英語|『モダンファミリー』S09E18で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第18話は、フィルとクレアの結婚記念日の一日を描いています。2人は記念日に贈り物を交換していて、どちらがより良い贈り物を用意できるかを競い合っています。

アメリカの夫婦が記念日をどう祝うのか、その一端がこの回の2人のやり取りからよく見えてきます。贈り物の取り決め、当日までの秘密、思い出を贈るという考え方の3つを順に見ていきます。

目次

記念日の当日と、夫婦の贈り物の取り決め

記念日の当日、フィルはクレアについてこう語ります。

Phil: It’s the most stressful day of the year for Claire our anniversary.
(今日はクレアにとって一年でいちばんストレスのたまる日。俺たちの結婚記念日だ。)

Phil: She tends to leave her gift shopping till the last minute, and the pressure can really get to her.
(彼女は贈り物の買い物をぎりぎりまで後回しにしがちで、そのプレッシャーにかなりやられちゃうんだ。)

Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)

anniversary は「記念日」で、夫婦の間で単に our anniversary と言えば結婚記念日を指すのが一般的です。アメリカでは、結婚記念日に夫婦でカードや贈り物を交換したり、食事に出かけたりして祝う家庭が多いと言われます。年数ごとに贈り物の素材の目安(1年目は紙など)が伝えられていることも知られていますが、どこまで意識するかは家庭によってさまざまです。フィルの言う the pressure can really get to her の get to ~ は、「〜にこたえる、〜を参らせる」という意味の口語です。

記念日の会話の中には、100ドルの上限を下回った、という言葉も出てきます。2人の間には金額の上限という取り決めがあるようです。予算を決めておくのは張り合いが行き過ぎないための工夫の一つで、こうしたルールを設ける夫婦もいます。そのうえで、フィルは今年の自分についてこう打ち明けます。

Phil: This time I left my shopping till the last minute, maybe just to give Claire a chance at our competition.
(今回は俺のほうが買い物をぎりぎりまで残しておいた。たぶん、クレアにも勝負のチャンスをあげるためかな。)

Phil: Am I too competitive?
(俺って負けず嫌いすぎ?)

Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)

competitive は「競争心の強い、負けず嫌いの」です。2人にとって記念日の贈り物は、our competition と呼べるほどの恒例の勝負になっていることが分かります。

当日まで中身は秘密にしておく

記念日の贈り物は、渡す瞬間まで中身を明かさないのが楽しみの一つとされています。この回では、家に来ていたジョーがクレアに Happy Anniversary とお祝いを言い、フィルに何を贈るのかを尋ねます。するとクレアは、ジョーを近くに呼び寄せます。

Claire: I am very excited about the present I got for Phil.
(フィルに用意したプレゼント、すごく楽しみなの。)

Claire: Come on over here.
(こっちに来て。)

Claire: Come on closer.
(もっと近くに。)

Claire: But you have to promise that you are not gonna tell anybody.
(でも、誰にも言わないって約束してね。)

Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)

the present I got for ~ は「〜に用意したプレゼント」で、get は「買う、手に入れる」の意味で贈り物の話によく使われます。You have to promise ~ は秘密を打ち明ける前の念押しの形です。ところがクレアは結局中身を明かさず、最後はフィルの名前を呼んで Nice try(残念でした)と返します。ジョーの質問の向こうにフィルがいると見抜いていたことが、この一言から分かります。Nice try は、相手のたくらみを見抜いたときに「その手には乗らないよ」と返す決まった言い方です。

家族から Happy Anniversary と声をかけられるのも、記念日によくある光景です。Happy anniversary, you two!(2人とも、記念日おめでとう!)のように、夫婦そろって祝う言い方もあります。

思い出の場所を贈るという考え方

クレアの贈り物は、目隠しをしたフィルを別の場所へ連れて行く演出つきでした。着いた先で、フィルは声を上げます。

Phil: Oh, my God.
(うそだろ。)

Phil: Our old apartment.
(俺たちの昔のアパートだ。)

Claire: I know.
(でしょ。)

Claire: I was noodling around on Airbnb a couple of weeks ago and it was just right there listed.
(2週間くらい前にAirbnbをなんとなく見てたら、ちょうどそこに載ってたのよ。)

Phil: Unbelievable.
(信じられない。)

Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)

クレアは続けて、一晩の宿泊代や、昔2人が好きだった食べ物、映画のレンタル代まで金額を挙げて説明します。物ではなく、思い出の場所で過ごす時間そのものを贈る形です。こうした贈り物は experience gift(体験の贈り物)と呼ばれ、記念日に選ぶ人も多いと言われます。

noodle around は「あれこれ気ままに見て回る」というくだけた言い方です。Our old apartment. の old は「古い」だけでなく「以前の、昔の」という意味でもよく使われ、my old school(以前通っていた学校)も同じ使い方です。

この贈り物を受けて、クレアはこう頼みます。

Claire: I really want this feeling to last.
(この気分をずっと味わっていたいの。)

Claire: Would it be weird if I asked you not to give me your gift until tomorrow?
(あなたからのプレゼント、明日まで待ってもらうのって変かな?)

Phil: You got it.
(いいよ。)

Claire: Yes!
(やった!)

Phil: In fact, I might, uh I might sneak off and trade this in for something really terrible just to seal your victory.
(なんなら、こっそり抜け出して、これをもっとひどい物と取り替えてこようかな。君の勝ちを確定させるためにね。)

Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)

Would it be weird if ~? は「〜したら変かな?」と、少し変わったお願いを切り出す形です。seal one’s victory は「勝利を決定的にする」で、フィルは冗談まじりにクレアの勝ちを認めています。自分の贈り物を明日まで待ってもらうという頼みには、勝負を楽しむこの夫婦らしさが表れています。

まとめ|記念日の贈り物から見えるアメリカの夫婦の習慣

anniversary の贈り物の交換、the $100 limit のような取り決め、当日までの秘密、そして Our old apartment. に表れる思い出を贈る形。フィルとクレアの記念日から、夫婦が贈り物で気持ちを伝え合う習慣が見えてきます。

次回も『モダンファミリー』の家族のイベントを手がかりに、英語と文化を一緒に学んでいきましょう。

フィルのアイデア出しの英語や、冗談をめぐる夫婦の言い合いは、同じ回のほかのコラムで紹介しています。

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