アメリカのファンコンベンションで楽しむ仮装とパネルの文化と英語|『モダンファミリー』S09E22で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカのファンコンベンションで楽しむ仮装とパネルの文化と英語|『モダンファミリー』S09E22で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン9第22話では、フィルとミッチェルが、作中の催し「ヒーローコン」に仮装して出かけます。お目当ては、二人が大好きな作中のファンタジー番組のパネルです。

アメリカでは、映画やテレビ番組、コミックのファンが一堂に集まる大きな催しが、各地で毎年のように開かれています。会場での仮装や参加者同士の交流、パネルの楽しみ方を、二人の一日から見ていきます。

目次

ファンコンベンションと「パネル」

会場に入る前のフィルは、二人の大好きな番組『クラッシュ・オブ・ソーズ』の panel(パネル)が今年あることを楽しみにしています。

fan convention(ファンコンベンション)は、特定の作品やジャンルのファンが集まる催しを指し、略して con と呼ばれることもあります。作中の「ヒーローコン」という名前も、この呼び方にならったものと読み取れます。実在の催しでは、サンディエゴのコミコンがよく知られています。

こうした催しの中心の一つが panel です。出演者や制作者が壇上に並び、作品について話したり、新しい情報を紹介したりする企画を指します。最後に会場の参加者が質問できる Q&A(質疑応答)の時間が設けられることが多いと言われます。人気のパネルには長い列ができることもあり、目当てのパネルに合わせて一日の予定を組む参加者も少なくないようです。会場には物販や展示のコーナーが並ぶことも多く、何をどこまで楽しめるかは催しによって異なります。

数日にわたって開かれる大きな催しでは、一日券と通し券のように入場券が分かれていたり、特別な企画に入れる上位の券が用意されていたりすることもあると紹介されています。今年のパネルを楽しみにするフィルの様子からも、毎年の内容を楽しみにして通うファンの姿が伝わってきます。

仮装をほめ合い、写真に誘い合う

会場では、多くの参加者が作品の登場人物などに扮しています。これは cosplay(コスプレ)と呼ばれ、英語でも costume と play を合わせた言葉として通じます。鎧とマントで決めたミッチェルにも、声がかかります。

Man: Sick scale armor!
(そのうろこの鎧、最高だね!)

Mitchell: Oh, really? You think so? It’s not too much with the cape? I wanted something that would go from feast to battle.
(え、ほんと? そう思う? マントはやりすぎじゃない? 宴にも戦いにも使えるものにしたかったんだ。)

Man: Crushed it.
(完璧だよ。)

Mitchell: Yes!
(やった!)

Man: Oh, we’re about to take our annual Norph group photo.
(あ、これから毎年恒例のノーフの集合写真を撮るんだ。)

Modern Family Season9 Episode22 (Clash of Swords)

sick はくだけた会話で「最高の、すごい」という意味になります。crush it も「完璧にやってのける」というほめ言葉です。見知らぬ参加者同士でも、仮装をほめることが会話のきっかけになりやすいと言われます。同じ作品の仮装をした人が集まって撮る集合写真も、会場ではよく見られる光景の一つです。

ミッチェルの too much は「やりすぎ、盛りすぎ」という意味で、仮装の出来を気にするときにも、服装や化粧について聞くときにも使えます。go from feast to battle は、作品の世界に合わせて「宴の場から戦いの場まで通用する」と言った冗談で、仕事帰りにそのまま出かけられる服を go from day to night と言う言い回しを思わせます。

集合写真に誘われたミッチェルが、一緒に来たフィルを呼ぼうとすると、姿が見当たりません。

Mitchell: Yes, yes! Phil, we’re taking a pic Oh, I’m sorry.
(行く、行く! フィル、写真撮るって……あ、ごめん。)

Mitchell: I lost my friend.
(友だちとはぐれちゃって。)

Man: Hey, most of us come alone.
(なあ、ここに来るのはたいていみんな一人だよ。)

Man: You don’t have to pretend.
(無理に取り繕わなくていい。)

Modern Family Season9 Episode22 (Clash of Swords)

男性の返しは、連れがいるふりをしていると受け取った勘違いです。一人で参加する人も多いとされる催しならではのやりとりと言えます。pretend は「ふりをする」で、You don’t have to pretend. は、取り繕わなくていいと相手を気づかう言い方です。会場で知り合った人と一緒に回るのも、こうした催しの楽しみ方の一つとされています。

質疑応答とネタバレの作法

パネルの質疑応答では、作品世界を生み出した人物ジョエル・L.L.ローガンが、質問の番が回ってきたフィルに発言を促します。

Joel: What’s your question, friend?
(質問は何かな、きみ。)

Phil: Oh, uh
(あ、えっと)

Joel: Don’t be shy.
(遠慮しないで。)

Joel: I may have created this kingdom, but we’re all fellow heirs to it.
(この王国を生んだのは私かもしれないが、我々はみな、等しくその継承者なんだ。)

Joel: Isn’t that right?
(そうだろう?)

Modern Family Season9 Episode22 (Clash of Swords)

Don’t be shy. は、ためらう相手に発言を促す決まった言い方です。fellow heirs の fellow は「仲間の、同じ立場の」という意味で、作品は作り手だけのものではない、というファンへの呼びかけになっています。

ところがフィルは、ファンサイトで読んだというシーズン最終話の展開を口にしてしまいます。

Man: You fool! Why would you ask him that?! We all stay off of spoiler sites for a reason!
(このばか! なんでそんなこと聞くんだ! みんな、わざわざネタバレサイトを見ないようにしてるのに!)

Modern Family Season9 Episode22 (Clash of Swords)

spoiler は「ネタバレ」、stay off ~ は「〜に近づかない、見ないようにする」です。放送中の作品のファンの間では、結末に関わる情報を人前で言わないことが大切にされる傾向があると言われます。会話の前に spoiler alert(ネタバレ注意)と断る習慣もあり、ファン同士の気づかいの一つです。

ネタバレを含む話をする場所を分けたり、SNS で特定の言葉を表示しない設定を使ったりする人もいるようです。Why would you ask him that?! の Why would you ~? は、「どうしてそんなことをするの」と相手の行動を責めるときの言い方で、怒りや驚きの気持ちが強く出ます。

まとめ|ファンの集まりの文化と英語

panel、Q&A、cosplay で催しの仕組みを、Sick ~!、Crushed it. で仮装をほめる言葉を、spoiler で守られている作法を押さえておくと、ファンの集まりの話題に入りやすくなります。

仮装した二人の一日を観ながら、好きな作品を語り合う英語にも触れてみると、作品の楽しみ方が広がります。

ほかのコラムでは、同じ回から会社の行く末を話し合う英語や、趣味の集まりに踏み出す英語も紹介しています。

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