海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン9第4話では、ジェイの親友ショーティーが、連絡をしないまま町に来ていたことが分かります。4年ぶりとなるふたりの再会には、責める、すっぽかす、打ち明けるといった気まずい瞬間が続きます。
親しい相手ほど、気まずさをどう言葉にするかで場の空気が変わります。ジェイとショーティーの会話から、そうした場面で使える返し方の英語を拾っていきます。
「terrible best friend」と責められたときの言い訳
ショーティーと顔を合わせたジェイは、こう言います。ショーティーの返事は、短い言い訳の連続です。
Jay: You’re a terrible best friend.
(親友失格だな。)Shorty: Don’t yell at me.
(怒鳴るなよ。)Shorty: I’m only here a couple of days.
(2、3日いるだけなんだ。)Shorty: It was last-minute.
(急に決まったんだよ。)Shorty: I was gonna call.
(電話するつもりだったんだ。)Modern Family Season9 Episode4 (Sex, Lies and Kickball)
terrible に役割を表す名詞を続けると、「〜としてなっていない」と相手を責める言い方になります。I’m a terrible cook.(料理はからきしだめなんだ。)のように自分に向ければ、苦手なことを認める言い方にもなります。「親友」という言葉で責めているところから、ジェイの不満が伝わってきます。
ショーティーの短い返しは、それぞれ別の役割を果たします。Don’t yell at me. はまず相手の勢いを止める一言です。last-minute は「直前の、急な」という形容詞で、It was a last-minute decision.(急に決めたことなんだ。)のように、予定を知らせられなかった理由として使えます。
I was gonna call. の was gonna は was going to の口語形で、「〜するつもりだった」と、実際にはしなかったことを表します。I was gonna text you, but I fell asleep.(メッセージするつもりだったけど、寝ちゃって。)のように、連絡しそびれた言い訳としてそのまま応用できます。責める言葉に対して、短い弁明を重ねていく流れが分かります。
約束に遅れた相手への「No worries.」
別の場面で、ジェイはショーティーに会う約束を持ちかけます。
Jay: I’ll tell you what.
(じゃあ、こうしよう。)Jay: I got a little thing this morning at the office.
(今朝は会社でちょっとした用事があるんだ。)Jay: Why don’t we meet back here at 1:00 for a little best-friend catch-up? Deal?
(1時にここで落ち合って、親友どうしで近況を語り合わないか? 決まりか?)Shorty: Deal.
(決まりだ。)Shorty: Sounds good.
(いいね。)Modern Family Season9 Episode4 (Sex, Lies and Kickball)
I’ll tell you what. は「じゃあこうしよう」と、提案を切り出す前置きです。catch-up は名詞で「近況を語り合う時間」を指し、Let’s have a catch-up over coffee.(コーヒーでも飲みながら近況を話そう。)のように使われます。Deal? と聞かれて Deal. と返せば、それで約束成立です。
ところがショーティーは、グロリアと果物の買い物に出ていました。ジェイと顔を合わせたときのやりとりがこちらです。
Shorty: Oh, sorry, I kind of lost track of time.
(ああ、悪い。ちょっと時間を忘れてた。)Jay: Hey, no worries.
(いいって、気にするな。)Jay: Who among us hasn’t blown off his best friend he hasn’t seen in four years to go fruit shopping?
(4年ぶりに会う親友をすっぽかして果物の買い物に行ったことがないやつなんて、いるか?)Modern Family Season9 Episode4 (Sex, Lies and Kickball)
lose track of time は「時間がたつのを忘れる」で、遅れたときの謝罪に添えやすい表現です。No worries. は「気にしないで」という軽い返事ですが、ジェイはすぐに Who among us hasn’t ~?(〜したことがない人なんている?)という反語の形で続けます。blow off は「(予定や人を)すっぽかす」という句動詞です。口では気にするなと言いながら、続く台詞からは不満が残っていることが読み取れます。
弱音を吐く親友に「pick up the pieces」と返す
観劇の場面のあと、ジェイは泣いてしまったショーティーに声をかけます。そこでショーティーは、隠していたことを打ち明けます。
Jay: Come on.
(おいおい。)Jay: We all cry at weird stuff.
(誰だって妙なところで泣くもんだ。)Jay: For me, it’s when boxers hug after a fight.
(俺の場合は、試合のあとにボクサー同士が抱き合うときだ。)Shorty: It’s not the crying I’m worried about.
(泣いたことを気にしてるんじゃない。)Shorty: You were right.
(お前の言うとおりだった。)Shorty: You said I would lose everything if I went to Costa Rica, and I did.
(コスタリカに行ったら全部失うって言っただろ。そのとおりになった。)Jay: What are you talking about? I-I-I thought you were a big juice magnate.
(何言ってるんだ? お、お、お前はジュースで大成功してると思ってたぞ。)Modern Family Season9 Episode4 (Sex, Lies and Kickball)
We all ~ は「誰でも〜するものだ」と、相手だけが特別ではないと伝えて気を楽にさせる形です。It’s not X I’m worried about. は「気にしているのは X ではない」と、話の焦点をずらす言い方です。ショーティーはこの形で、泣いたことよりも大きな話へと切り替えています。
このあと、以前ジェイが口にした言葉が持ち出されます。それに対するジェイの返事です。
Jay: It’s just what you say.
(あんなのは、ただの決まり文句だ。)Jay: Of course I’m gonna pick up the pieces.
(後始末を手伝うに決まってるだろ。)Jay: What else would I do?
(ほかに何をするってんだ?)Jay: You’re my best friend.
(お前は俺の親友なんだから。)Modern Family Season9 Episode4 (Sex, Lies and Kickball)
It’s just what you say. は「口で言うだけのことだ」と、過去の自分の言葉を打ち消す言い方です。pick up the pieces は、壊れたものの破片を拾い集めるところから、失敗のあとの立て直しを手伝う意味で使われます。What else would I do? は反語で、「そうするのは当然だ」と伝えます。再会のときの terrible best friend から、最後の You’re my best friend. まで、同じ言葉がふたりの関係の変化を映し出します。
まとめ|気まずさをほどく親友どうしの英語
責められたときの It was last-minute. や I was gonna call.、遅れたときの lose track of time と No worries.、弱音への pick up the pieces。ジェイとショーティーの会話から、気まずい場面での返し方がいくつも見えてきます。
次回も『モダンファミリー』と一緒に、場面ごとの英語を学んでいきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、預かった子をめぐる友人どうしの会話や、離れて暮らす家族との連絡の言い方も取り上げています。


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