「I’m good with」と「whatever you want」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E20で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「I'm good with」と「whatever you want」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S12E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第20話から、予定を決めるときの「どれでもいい」の伝え方を取り上げます。映画の時間と食事の順番がなかなか決まらない、仲間7人の相談の場面が起点です。

同じ「どれでもいい」でも、英語では言い方しだいで、条件付きの賛成にも、丸ごとのお任せにも、投げやりな返事にも聞こえます。劇中のやり取りから、その温度差を順に見ていきます。

目次

「I’m good with」と「whatever you want」

7人で映画の映画の前後どちらで食事をするかで話がまとまらない場面です。しびれを切らしたレナードが、自分の考えを添えて決断を促します。

Leonard: Guys, just come on. Make a decision. I-I’m good with eating after.
(みんな、ほら、決めようよ。ぼ、僕は食べるのは後でいいよ。)

Bernadette: Mm, I’m kind of hungry now.
(うーん、私は今ちょっとおなかがすいてるの。)

Sheldon: Yeah, me, too.
(ああ、僕もだ。)

Leonard: Then we’ll eat before.
(じゃあ、先に食べよう。)

TBBT Season12 Episode20

I’m good with ~ は「自分は〜で構わない」と、ある案に対して自分はOKだと伝える言い方です。案を一つ示しつつ、ほかの人の希望しだいで動かせる余地も残ります。実際にレナードは、2人が「今おなかがすいている」と言うと、すぐに順番を入れ替えています。

その後も3Dか2Dかで話は続き、バーナデットに「何があなたを幸せにするの?」と聞かれたあと、レナードはこう返します。

Leonard: You know, what would make me happy is if we just stop talking about this and see whatever movie you guys want to see whenever you want to see it.
(あのさ、僕がうれしいのは、この話をもうやめて、みんなが見たい映画を、見たいときに見ることだよ。)

TBBT Season12 Episode20

whatever ~ you want は「何でも好きなものを」、whenever you want は「いつでも好きなときに」と、選択をまるごと相手に預ける表現です。I’m good with が「この案なら自分はOK」なのに対し、こちらは自分の希望をいったん脇に置く形になります。

ただし、この場面のように「もうこの話をやめて」と組み合わさると、気前のよさより、話を切り上げたい気持ちのほうが前に出て聞こえます。同じ whatever you want でも、言い添える一言で響きが変わるという例と言えます。

「I don’t care」と皮肉の「nothing if not flexible」

同じ相談の場面では、ハワードも口をはさみます。3Dで見るべきだというシェルドンの主張を受けて、レナードに向けた一言です。

Howard: He’s got you there, Leonard. Or he doesn’t. I don’t really care anymore.
(一本取られたな、レナード。いや、取られてないか。もうどうでもいいや。)

TBBT Season12 Episode20

I don’t care. は「どうでもいい」で、相手の案に関心がないことをはっきり示します。anymore が付くと「もう(話に付き合いきれない)」という疲れが加わります。親しい間柄の軽口なら笑いになりますが、真剣な相談の場で使うと突き放した印象になりやすい言葉です。

別の場面で、今度はレナードがこの言い方を使います。中華料理の夜のはずが、バーベキューが用意されていることにシェルドンが戸惑うと、レナードはきっぱりと言い切ります。

Leonard: Well, this is what we’re having for dinner. You can eat it or not. I don’t care.
(とにかく、今夜の夕食はこれだから。食べても食べなくてもいい。どうでもいいよ。)

Sheldon: I guess that answers the heart question.
(これで「ハート」の質問にも答えが出たようだな。)

Amy: I-It’s fine. We’ll have barbecue.
(い、いいのよ。バーベキューにしましょう。)

Sheldon: Oh, of course. I’m nothing if not flexible.
(ああ、もちろんだとも。僕は柔軟さだけが取り柄だからな。)

TBBT Season12 Episode20

シェルドンの「ハート」は、直前に「レナードが自分を好きかどうか分からない」とこぼしていた話を受けたものです。エイミーの It’s fine. は、場を収めるために受け入れる返事として読み取れます。

nothing if not ~ は「何よりも〜だ」「〜であることだけは確か」と強調する形です。ただ、シェルドンはこのあとエイミーを連れて席を立とうとするので、ここでは柔軟どころか不満を示す皮肉になっています。

言い方 伝わる温度
I’m good with ~ 〜で構わない(自分の案も示す)
whatever you want 選択を相手にまるごと任せる
I don’t care. どうでもいい(突き放した印象になりやすい)
I’m nothing if not flexible. 柔軟さが取り柄(言い方しだいで皮肉)

まとめ|「どれでもいい」にも温度がある

I’m good with は条件付きの賛成、whatever you want はまるごとのお任せ、I don’t care は投げやり、nothing if not flexible は場面によって皮肉になります。言い分けがつかめると、予定の相談で自分の温度を伝えやすくなります。

言い方ひとつで本音までのぞくのが、この回の会話の面白いところです。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事と並べると、レナードの変化がより見えやすくなります。

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