「Good to see you」は本心?社交辞令と本音は英語でどう見分ける?|『ビッグバン★セオリー』S12E21で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「Good to see you」は本心?社交辞令と本音は英語でどう見分ける?|『ビッグバン★セオリー』S12E21で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第21話から、社交辞令と本音の見分け方を取り上げます。にこやかなあいさつの直後に本音がこぼれる、分かりやすいほどの落差がはっきりと描かれる回です。

英語のあいさつには、本心かどうかを問わずに交わす決まり文句が少なくありません。言葉の表面と本音がどこでずれるのか、劇中のやり取りから読み解いていきます。

目次

「Good to see you」は儀礼のひと言

ライバルのペンバートンたちとの話し合いが終わったところへ、クリプキが現れます。ペンバートンとは大学時代の知り合いで、2人は親しげに言葉を交わします。

Kripke: Greg Pemberton, you old so-and-so.
(グレッグ・ペンバートンじゃないか、この野郎。)

Pemberton: Very good to see you.
(会えてすごくうれしいよ。)

TBBT Season12 Episode21

you old so-and-so は、親しい相手へのくだけた呼びかけです。so-and-so は本来「なにがし」「あいつ」といった語ですが、old と組み合わさると、からかい混じりの親しみを込めた呼びかけとして使われます。

しばらくしてペンバートンが帰る場面で、空気が変わります。

Pemberton: Good to see you, Barry.
(会えてよかったよ、バリー。)

Kripke: You’re the best! Oh God, I hate that guy.
(あんた最高だよ!ああ、まったく、あいつ大嫌いだ。)

Sheldon: That’s strange; you seem quite fond of him.
(妙だな。君は彼のことがずいぶん好きなように見えたが。)

Kripke: I was only being polite. Pemberton is a grade A weasel.
(礼儀で言っただけだよ。ペンバートンは一級品のイタチ野郎さ。)

TBBT Season12 Episode21

Good to see you. や You’re the best! は、相手との関係を穏やかに保つための決まり文句として使われることが多い表現です。一方、I was only being polite. は「礼儀で言っただけ」と、今の言葉が社交辞令だったと明かす言い方になります。

この場面では、去っていく相手への言葉と、残った2人に向けた言葉がはっきり分かれています。決まり文句そのものからは本心は読み取れず、相手がいなくなったあとのひと言で本音が出る、という構図です。

社交辞令が通じない相手との会話

社交辞令は、言葉どおりに受け取る相手には通じにくいものです。同じ回では、シェルドンがその役回りを担います。クリプキの答えを聞いたシェルドンは、さらにこう尋ねます。

Sheldon: How do I know you’re not just being polite when you say it’s nice to see me?
(では、君が僕に会えてうれしいと言うときも、ただの礼儀でないとどうしてわかる?)

Kripke: I have literally never said that to you.
(お前にそんなこと、一度も言ったことないぜ。)

TBBT Season12 Episode21

本音を見抜く手がかりが「言われたこと」ではなく「一度も言われていないこと」にある、というオチが印象的です。

話し合いの席でも、シェルドンは社交辞令を返しません。エイミーの謝罪を受けたペンバートンが、友達だと思っていたのにと傷ついた気持ちを伝えると、シェルドンはなぜそう思ったのかと聞き返し、ペンバートンは思わず Ouch.(痛いな)と漏らします。

話し合いを締める場面も同じです。

Pemberton: Well, I’m glad that we hashed all that out, and moving forward, may the best team win.
(まあ、全部話し合えてよかった。これからは、いいチームが勝つといいね。)

Sheldon: I couldn’t agree more. We’re the best team.
(まったく同感だ。最高のチームは僕らだ。)

TBBT Season12 Episode21

may the best team win は、競争の前に交わす「正々堂々といこう」という定型のエールで、may the best man win の形でも知られています。シェルドンは I couldn’t agree more.(大賛成だ)と返しつつ、その中身を「勝つのは自分たち」と字義どおりに読み替えています。

表現 働き
Good to see you. 本心を問わないあいさつ
You’re the best! 軽い社交辞令にもなる褒め言葉
I was only being polite. 社交辞令だったと明かす
may the best team win 競争前の定型のエール

まとめ|決まり文句の外側に本音がある

Good to see you や You’re the best は関係を保つための儀礼として働き、I was only being polite がその裏側を明かす合図になります。言葉そのものより、言ったあとの態度に本音が出ると知っておくと、英語の会話を落ち着いて受け止めやすくなります。

あいさつの裏表を観ながら、次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事を並べて読むと、登場人物それぞれの本音がより立体的に見えてきます。

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