海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン9エピソード7では、アルゼンチンに滞在中のブレナンが、現地の捜査に加わることになります。今回は、現地の検視官を「手伝ってくれる人」と紹介したとたん、「相談役をしてもらっている」と言い直される場面を手がかりに、assist と consult の違いを読み解きます。
どちらも日本語では「手伝う」とまとめて訳されがちですが、英語では、だれが仕事の中心にいて、だれが支える側なのかで言葉が変わります。この向きの違いがつかめると、自分の立場を説明するときに迷いにくくなります。
「assist」は相手の仕事を脇から支える言葉
まずは紹介の場面です。アンジェラとの通話の中で、ブエノスアイレスのモルグの検視官が紹介され、その紹介の中で「捜査で手伝ってくれる」という意味の assist が使われます。
assist は「手伝う・補助する」という意味の動詞です。ポイントは、仕事の中心にいるのは手伝ってもらう側だ、という点にあります。assist someone は「その人の仕事を脇から支える」という向きの言葉で、名詞の assistant が「助手」を指すのも同じ感覚から来ています。
「手伝ってくれる」と紹介すると、捜査の中心にいるのは紹介する側で、紹介された側は支える役になります。紹介としては自然でも、紹介された側から見ると、自分が助手の位置に置かれたことになります。
assist は help よりも少し改まった響きの言葉とされ、How may I assist you?(ご用件を承ります)のように接客の場面でもよく使われます。くだけた会話では help のほうが自然です。
「consult for」は専門家として助言する言葉
紹介のすぐあとに、こんな言い直しが入ります。
— I am not assisting Dr. Brennan.
(私はブレナン博士を手伝っているのではありません。)— She is consulting for me.
(博士が私の相談役を務めているんです。)— Mm, good luck with that.
(ふうん、がんばって。)BONES Season9 Episode7 (The Nazi on the Honeymoon)
consult には向きの違う2つの使い方があります。consult a doctor のように「〜に相談する・意見を求める」という使い方と、consult for 〜 の形で「〜の相談役を務める・顧問として助言する」という使い方です。ここでは後者が使われていて、捜査の主体は me の側にあり、ブレナンは外から専門知識を出す立場だ、と言い直しています。名詞の consultant(顧問・コンサルタント)を思い浮かべるとつかみやすい言葉です。
同じ「協力」でも、assist は相手の仕事の一部を担うこと、consult for は相手の仕事に意見を出すことを指します。最後の good luck with that は、そのこだわりぶりを軽く受け流すひと言として響くのが面白いところです。
| 表現 | 中心にいる人 | 意味 |
|---|---|---|
| assist someone | 手伝われる側 | その人の仕事を補助する |
| consult someone | 相談する側 | その人に意見を求める |
| consult for someone | 助言を受ける側 | その人に専門家として助言する |
役割を伝える「act as」
捜査に加わる前には、法人類学者として力を貸す立場を説明する言葉もあります。
— I have a standing offer from your government to act as a forensic anthropologist whenever my services are needed.
(私には、必要なときはいつでも法人類学者として務めてほしいという依頼が、そちらの政府から常に来ています。)BONES Season9 Episode7 (The Nazi on the Honeymoon)
act as 〜 は「〜として務める・〜の役を果たす」という意味で、肩書きそのものより「その役割で動く」ことを伝えたいときに便利です。whenever my services are needed は「必要とされるときはいつでも」という、仕事を請け負う側らしい改まった言い方です。
自分の立場を伝えるときは、I’m assisting the project manager.(プロジェクトマネージャーの補佐をしています)、I’m consulting for a small company.(小さな会社の顧問をしています)、I’ll act as the interpreter today.(今日は通訳を務めます)のように言い分けられます。
まとめ|「手伝う」の向きを言い分ける
assist は相手の仕事を脇から支える言葉、consult for は専門家として外から助言する言葉、act as はその役割で動くことを伝える言葉です。同じ「協力」でも、だれが仕事の中心にいるのかを意識すると、選ぶ言葉が変わってくることが分かります。
次回も『BONES』と一緒に、場面ごとの英語を学んでいきましょう。
このエピソードの英語は、自分の物を使われたときの注意や、経験をもとにした助言を扱ったコラムでも読み解いています。


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