「move out」と「move back home」はどう違う? 家を出る・実家に戻るを言い分ける英語|『モダンファミリー』S11E17で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「move out」と「move back home」はどう違う? 家を出る・実家に戻るを言い分ける英語|『モダンファミリー』S11E17で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第17話では、子どもたちと孫で人があふれたダンフィー家で、フィルとクレアが家の外の私道に移り住んでいます。誰が家に残り、誰が出ていくのかが、この回の大きな話題になります。

同じ move でも、後ろに付く out や back で「出ていく」「戻ってくる」と向きが変わります。家族の会話から、住まいの出入りを表す言い方と、家を出る側・引き止める側のひと言を整理していきます。

目次

「move out」と「move back home」は向きが逆

フィルとクレアは、自分たちが今いる場所と、そうなった理由をこう説明します。

Phil: Four days ago, Claire and I moved out here to the driveway.
(4日前、クレアと俺はここ、私道に引っ越してきた。)
Claire: The house exceeded maximum capacity when Alex moved back home.
(アレックスが実家に戻ってきたら、家が定員オーバーになったの。)
Modern Family Season11 Episode17 (Finale Part 1)

move out の out は「中から外へ」を表し、住んでいた場所を出ることを指します。フィルは move out here と here を足し、家の中から目の前の私道へ移ったことを言い表しています。普通は家や部屋そのものを出ていくときに使われる組み合わせで、ここでは家の外に寝起きの場所を移した、という言い方になっています。

一方の move back home は、back が「元の場所へ」を表し、home と合わせて「実家に戻る」という意味になります。独り立ちしていた子どもが親の家に戻るときによく使われる組み合わせで、クレアの説明では、アレックスが戻ってきたことが家の定員を超えるきっかけになっています。

exceed maximum capacity は、エレベーターや会場の「定員を超える」で使われる硬い言い方です。それを家族の住む家に当てはめることで、どれだけ人が多いかを大げさに伝えています。日常会話なら The house is too crowded. のように言うのが一般的で、あえて硬い言い方を選ぶところに困り具合が表れています。

表現 意味 向き
move out 住んでいた家を出る 中から外へ
move back home 実家に戻る 元の場所へ
move in 新しい家に入居する 外から中へ
move 引っ越す(向きを問わない) —

「move out」と「move」は何が違う?

家にとどまる人が多すぎる状況に、クレアははっきりと言い渡します。

Claire: O-Okay. W-We cannot live this way!
(い、いいわ。こ、こんな暮らしは無理よ!)
Claire: One of you has to move out.
(あなたたちのうち誰か一人に出て行ってもらうわ。)
Modern Family Season11 Episode17 (Finale Part 1)

One of you has to move out. の has to は、「〜しなければならない」という外からの必要を表します。We cannot live this way! で今の暮らしが限界だと示してから、具体的な要求を出す順番になっています。誰が出ていくかを決めずに One of you と言っているのも特徴で、名前を挙げないまま、その場にいる全員に向けて要求を出す形です。

これに対して、アレックスは次のように返します。

Alex: So it is really not a good time for me to move.
(だから、今は本当に引っ越すタイミングじゃないの。)
Modern Family Season11 Episode17 (Finale Part 1)

ここでの move は out を伴わず、「引っ越す」という行為そのものを指しています。move out が「今の家を出る」という出発点に目を向けるのに対し、move だけなら移る先や理由を含めた住まい替え全体を表します。It’s not a good time for me to ~ は「今は〜するのにいい時期ではない」という断り方で、引っ越しに限らず、誘いや頼みを都合を理由にかわすときにも使える形です。

アレックスの返事は So で始まり、前に述べた事情を受けて結論を言う形になっています。理由を先に話し、So でつないでから「今は無理」と続けると、断りの筋道がはっきりします。

自分から「家を出る」と告げる英語

その後、クレアの口から、それまでとは違う気持ちが出てきます。

Claire: You know, I-I don’t want to sleep in the driveway.
(ねえ、私、私道でなんて寝たくない。)
Claire: I don’t. I want to sleep in our house, with our kids… all of them.
(嫌なの。自分たちの家で、子どもたちと……全員と一緒に寝たいの。)
Modern Family Season11 Episode17 (Finale Part 1)

all of them を最後に足すことで、誰か一人を外すのではなく、子どもたち全員と暮らしたいという気持ちが強調されています。一方で、子どもたちの側にも動きがありました。ヘイリーはこう切り出します。

Haley: Dylan and I are moving out, too.
(ディランと私も家を出るの。)
Claire: Oh.
(あら。)
Claire: Oh, but you don’t have to!
(でも、出て行かなくていいのよ!)
Haley: Well, we want to. You guys are right.
(ううん、そうしたいの。ママたちの言うとおりだよ。)
Haley: It’s time for us to go.
(もう私たちが出ていく時なんだ。)
Modern Family Season11 Episode17 (Finale Part 1)

be moving out と進行形にすると、すでに決まっている近い予定を表します。最後の too は「自分たちも」の意味で、家を出るのが自分たちだけではないことを示しています。クレアの you don’t have to は「その必要はない」と引き止める言い方で、has to を使った最初の要求を、クレア自身が打ち消す言い回しになっています。

ヘイリーの It’s time for us to go. は、引っ越しの事情を細かく説明するより、「もう出ていく時期だ」と区切りを伝える言い方として読み取れます。家を出る側が自分の意思だと示すときは、we want to のように want を使うと、追い出されたのではないことが伝わります。move out という語自体には、自分から出るのか出されるのかの区別はありません。そのため、どちらなのかは want や have to といった周りの語で示されます。

まとめ|out と back で住まいの向きを言い分ける

move out は家を出る、move back home は実家に戻る、out の付かない move は引っ越し全般を指します。向きを表す小さな語を押さえると、住まいの話を誤解なく伝えやすくなります。

人であふれたダンフィー家の会話を観ながら、誰が出て、誰が戻るのかに耳を澄ませると、move の使い分けがよく見えてきます。

この回のほかのコラムでは、大きな決断の前にパートナーと話し合う英語や、新居のお披露目の文化も取り上げています。

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