「take care of」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S01E11で学ぶ英会話

「take care of」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かが困っているのを見て、つい「私がなんとかしてあげる」と引き受けてしまった経験はありませんか。

今回はそんな場面で使える「take care of」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン1第11話の後半、病気のシェルドンの孤独な思い出を聞いたペニーが、看病を引き受けるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「take care of」の意味とニュアンス

take care of
意味:〜の世話をする、面倒を見る(別義:〜を処理する、片付ける)

take care of には、大きく2つの意味があります。ひとつは、人・動物・植物などの「世話をする、面倒を見る」。もうひとつは、仕事・問題・支払いなどを「処理する、片付ける、引き受ける」です。

このシーンで使われているのは、前者の「看病する・世話をする」の意味です。よく似た表現に look after がありますが、take care of のほうが「責任を持って引き受ける」というニュアンスがやや強く、さらに後者の「処理する」の意味でも使える点が、look after との大きな違いになります。

また、別れ際のあいさつ Take care!(気をつけてね)も、もとをたどれば Take care of yourself(自分のことを大事にね)が縮まったものです。世話をする、処理する、気遣う。一見バラバラに見える用法も、「ケアを引き受ける」という一本の芯でつながっています。

【ここがポイント!】

  • 核は「相手や物事のケアを、自分の手に引き受ける」イメージ
  • 「世話をする」と「処理する・片付ける」の二つの顔を持つ
  • look after と近いが、take care of は「処理する」にも使えて守備範囲が広い

『ビッグバン★セオリー』S01E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

シェルドンが、15歳でドイツに一人滞在していたとき、病気になっても誰も看病してくれなかった、という心細い思い出を語ります。その孤独なエピソードに心を動かされたペニーが、ついに看病役を引き受けます。同じフレーズが、短いやりとりの中で2度登場するのが見どころです。

Penny: And there was no-one there to take care of you?
(それで、看病してくれる人は誰もいなかったの?)

Sheldon: No. No, my mum had to fly back to Texas to help my dad.
(いなかった。母さんは父さんを助けにテキサスへ戻らなきゃならなかったんだ)

Penny: Okay, sweetie, I’ll take care of you, what do you need?
(わかったわ、いい子ね。私が看病してあげる。何が必要?)

The Big Bang Theory Season1 Episode11(The Pancake Batter Anomaly)

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シーン解説と心理考察

同じ take care of が、過去の「不在」と現在の「引き受け」をつないでいるのが、この場面の巧みなところです。1度目はペニーが「(昔)看病してくれる人はいたの?」と尋ねる言葉、2度目は「(これから)私が看病する」という申し出。同じフレーズの反復が、シーンに静かな感情の流れを生んでいます。

ペニーは、シェルドンの常軌を逸した要求にさんざん振り回されてきました。それでも、幼い頃に一人で病気と闘った思い出を聞いて、母性的な同情がわいてしまう。あれだけ手を焼かされながらも、最後には折れて世話を引き受けてしまうペニーの優しさが、にじむ場面です。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

take care of は、両手で大切なものをそっと抱え込む姿をイメージすると覚えやすくなります。take(手に取る)+ care(ケア)+ of(〜の)で、「相手のケアを自分の手に引き受ける」という動きが、言葉の芯にあるからです。

ペニーは、ため息をつきながらも、最後にはシェルドンを「抱え込む」ように看病を引き受けました。あの場面を思い出すと、「世話をする」も「(仕事を)引き受けて処理する」も、結局はどちらも「自分が責任を持って抱える」という同じ感覚から来ている、とつかめます。両手で何かを抱える映像と一緒に覚えておくのがおすすめです。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「take care of」

take care of は、世話をする意味でも、処理する意味でも使える便利な表現です。3つの場面で両方の顔を見ていきましょう。

Could you take care of the kids while I’m at the meeting?
(会議の間、子どもたちの面倒を見てもらえる?)
「世話をする」の最も基本的な使い方です。身近な人に子どもやペットの世話を頼む、日常的な場面で活躍します。

Don’t worry, I’ll take care of the payment.
(心配しないで、支払いは私が引き受けるから。)
こちらは「処理する・引き受ける」の意味です。お金や手続きを「自分がやっておく」と伝える、もう一つの大事な使い方です。

A: I’ll take care of it, you just focus on the presentation.
B: Thanks, that really helps.
(A:それは私がやっておくから、君はプレゼンに集中して。)
(B:ありがとう、本当に助かるよ。)
職場でよく使われる、頼れる一言です。take care of it で「その件は引き受けた」という意味になり、相手を安心させる響きがあります。

あわせて覚えたい関連表現

look after
(〜の世話をする、面倒を見る)
「世話をする」の意味では take care of とほぼ同じで、イギリス英語でやや好まれます。ただし look after は「処理する・片付ける」の意味では使えないため、take care of のほうが対応できる場面が広いと言えます。

care for
(〜を介護する、世話をする)
長期的・献身的に世話をするという響きがあり、病人や高齢者のケアでよく使われます。また Would you care for ~?(〜はいかが?)という、丁寧に勧める別の使い方もあります。

handle
(〜を処理する、対処する)
take care of の「処理する」の意味に近い表現です。ただし「世話をする」の意味はなく、問題や状況、業務への対処に限って使われる点が異なります。

Note|care の「気がかり」から「世話」へ、意味の広がりをたどる

take care of の真ん中にある care という語は、もともと「世話」という意味で生まれたわけではありません。

care の古い語源をたどると、もとは「悲しみ」「心配」「気がかり」といった、心が重くなる感情を表す言葉でした。古英語の caru(ケアの祖先にあたる語)は、むしろ「嘆き」に近い意味を持っていたとされます。現代英語にも、その名残はしっかり残っています。たとえば I don’t care.(どうでもいい=気にかけない)や without a care in the world(何の心配もなく)といった表現では、care が「世話」ではなく「気がかり・心配」の意味で使われています。この「何かを気にかける」という核から、「気にかける」→「気を配る」→「世話をする」へと意味が広がり、take care of(ケアを引き受ける=世話をする)という言い回しが生まれました。

つまり take care of は、「誰かのことを心に懸けて、その面倒を引き受ける」という、care の根っこにある「気がかり」の感情がそのまま形になった表現と言えます。

ペニーがシェルドンを放っておけなかったのも、まさに care の原点である「気がかり」だったのかもしれません。

まとめ|ペニーの優しさから学ぶ「世話をする」の一言

take care of は、人や動物の「世話をする・面倒を見る」と、仕事や問題を「処理する・引き受ける」という、二つの意味を持つ表現でした。どちらも「ケアを自分の手に引き受ける」という一本の芯でつながっています。

家庭でも職場でも、「私がやっておくよ」「面倒を見るよ」と誰かを安心させたいとき、この一言があれば気持ちがまっすぐ伝わります。使える場面の多さは、英語表現の中でも指折りです。

さんざん手を焼かされながらも、最後にはシェルドンを抱え込んだペニーの優しさとともに、会話のレパートリーに加えてみてください。

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