「get away with it」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S02E02で学ぶ英会話

「get away with it」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

いいかげんなごまかしを見て、「そんなの通用するわけがない」とつい言いたくなったこと、ありませんか。

そんなときに頭に浮かぶ「get away with it」は、本来なら咎められるはずのことを、見つからずにやり通すという意味の表現です。『ビッグバン★セオリー』シーズン2第2話の冒頭、ルネサンスフェア帰りのシェルドンが、その歴史的いいかげんさに憤慨する場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「get away with it」の意味とニュアンス

get away with it
意味:(悪事・ごまかしを)咎められずにやり通す

get away はもともと「立ち去る・逃げる」を表し、そこに with it(それ=やった行為や盗んだ物を抱えたまま)が付くことで、「それを持って逃げ去る」という像が生まれます。そこから比喩的に、本来は罰や非難を受けるべき行為を、見つからずに/罰せられずに切り抜ける、という意味へと広がりました。

使われるのは、ルール違反・ズル・不正・ごまかしといった、後ろめたさのある行為が「バレずに済む」「お咎めなしになる」場面です。it の部分は具体的な行為に置き換えられ、get away with cheating(カンニングをうまくやり過ごす)のようにも使えます。単なる「逃げる」ではなく、「悪いことをしたのに罰を免れる」という含みが核にあります。

【ここがポイント!】

  • 核は「やった本人が、罰を受けずに逃げ切る」という像
  • 対象になるのはズル・ごまかし・不正など、後ろめたい行為
  • it を具体的な行為に差し替えれば応用が広がる一言

『ビッグバン★セオリー』S02E02のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。ルネサンスフェアから戻った一行がロビーで雑談するなか、ラージがレナードをからかい、話の矛先がフェアの作り物に移ります。細部の正確さに人一倍うるさいシェルドンの一言に、このフレーズが顔を出します。

Raj: By moving on, do you mean, she’s going out with other men and you spent the afternoon making fifteenth century soap with Wolowitz?
(前に進むって、彼女は他の男とデートして、お前は午後ずっとウォロウィッツと15世紀の石鹸を作ってたって意味か?)

Sheldon: That was not fifteenth century soap, my God those people need to learn you can’t just put “ye olde” in front of anything and expect to get away with it.
(あれは15世紀の石鹸なんかじゃない。まったく、連中は学ぶべきだ。何にでも”ye olde(古き)”を付けて、それで通用すると思っちゃいけないんだ)

The Big Bang Theory Season2 Episode2(The Codpiece Topology)

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シーン解説と心理考察

ここでのシェルドンは、フェアの出展者が「ye olde」という古めかしい言葉を貼り付けるだけで中世風を装い、それらしく見せて売り抜けようとする姿勢そのものに我慢ならない様子が伝わってきます。get away with it が、まさにその「中身を伴わないごまかしを、咎められずに通そうとする」態度を一言で射抜いているのが見どころです。

ラージの軽口は本来レナードに向けられたものですが、シェルドンは「15世紀の石鹸」という細部の不正確さに反応してしまい、論点を歴史考証へとずらしていきます。彼にとっては、事実の正確さこそが譲れない一線であり、安易な見せかけが「通用してしまう」ことへの苛立ちが、このセリフの強い口調ににじんでいると言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

万引き犯が商品(it)を抱えて(with)、店員に気づかれないまま店の外へ走り去る(get away)——その一連の動きを思い浮かべてみてください。「咎められずに逃げ切る」という get away with it の核心が、そのまま絵になります。

シェルドンのシーンと重ねるなら、「ye olde」のラベルを貼った偽中世グッズで客を煙に巻き、誰にも咎められず売り抜ける出展者の姿が、まさに get away with it。その「ごまかしの逃げ切り」を、シェルドンだけは見逃さない、という対比で覚えると記憶に残ります。

例文で覚える「get away with it」

ごまかしや不正が「咎められずに済む」場面で活躍するフレーズです。3つの例文で、使い方の幅をつかんでみましょう。

You can’t cheat on the exam and expect to get away with it.
(試験でカンニングして、それで咎められずに済むなんて思っちゃダメだよ)
後輩や子どもに釘を刺す場面で使えます。expect to get away with it は「お咎めなしで済むと当てにする」という、定番の組み合わせです。

He thought he could get away with not paying taxes, but he was wrong.
(彼は税金を払わずに切り抜けられると思っていたが、間違いだった)
不正の結末を語るときの言い回しです。with の後ろに not paying taxes と動名詞を続けることで、「何を」やり過ごそうとしたのかを具体的に示せます。

A: Did you hear he copied the whole report?
B: Yeah, and somehow he got away with it.
(A:彼がレポートまるごと丸写ししたって聞いた?)
(B:うん、なのになぜか何のお咎めもなしだったんだよ)
同僚同士のうわさ話のような会話です。got away with it と過去形にすると、「結果としてバレずに済んだ」という既成事実のニュアンスになります。

あわせて覚えたい関連表現

get off the hook
(責任・面倒から解放される、お咎めなしになる)
同じ「お咎めなし」でも、get away with it が「自分の悪事を自分で通す」能動寄りなのに対し、こちらは「(誰かや状況のおかげで)責任を免れる」受動寄りの表現です。

let someone off
(〜を見逃す、大目に見る)
許す側からの視点で使う表現です。get away with it が「やった本人が逃げ切る」側を描くのに対し、こちらは見逃してあげる立場を表します。

slip through the cracks
(見落とされる、すり抜ける)
意図的なごまかしというより、「管理の網からこぼれ落ちる」というニュアンスです。本人の悪意を含む get away with it とは、その点で性格が異なります。

Note|get away with it と get off the hook の境界

get away with it とよく一緒に覚えられるのが get off the hook ですが、この二つは「お咎めなし」という結果が似ているだけで、視点がはっきり分かれます。

get away with it は、行為の主体が自分です。ズルやごまかしを「自分の力で通し、罰を免れる」という能動的なニュアンスがあり、批判的な響きを伴うことが多くなります。一方の get off the hook は、hook(釣り針)から魚が外れる像が語源で、「引っかかっていた責任・義務から解放される」状態を指します。こちらは、上司が許してくれた、別の人が代わりに引き受けた、といった外的な要因で「免れる」場合に自然です。たとえば、宿題を忘れた生徒が先生に怒られずに済んだとき、本人の言い逃れが通ったなら get away with it、先生が機嫌よく見逃しただけなら got off the hook、と使い分けられます。

シェルドンのセリフが get away with it だったのは、出展者が「自分から積極的にごまかして通そうとしている」点を突いているからです。受け身の「免れる」では、あの批判のニュアンスは出ません。

同じ「お咎めなし」でも、誰が主導したのかで言葉が変わります。

まとめ|シェルドンが見逃さなかった「ごまかしの逃げ切り」

get away with it は、本来なら咎められるはずの行為を、見つからずに通してしまうことを表す表現です。単なる「逃げる」ではなく、「悪いことをしたのに罰を免れる」という含みが核にあります。

この一言が使えるようになると、不正やごまかしのニュース、ちょっとしたズルの話題など、「それ、よく通ったね」と言いたい場面を英語でそのまま表現できるようになります。it を具体的な行為に差し替えれば、応用の幅も一気に広がります。

中身を伴わない見せかけを「通させない」シェルドンの目線とあわせて、あなたの英語の引き出しに加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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