「cloud one’s judgment」の意味と使い方|『CHUCK』S02E11で学ぶ英会話

「cloud one's judgment」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

大事な決断の場面で、感情が先に立ってしまい、冷静な判断ができなくなった経験はありませんか。

そんな状態にぴったりの「cloud one’s judgment」、つまり感情などが判断力を曇らせるという表現を、『CHUCK』シーズン2第11話の中盤、姉や仲間を残して自分だけ避難することを拒むチャックに、サラが冷静になるよう諭すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「cloud one’s judgment」の意味とニュアンス

cloud one’s judgment
意味:(感情などが)判断力を曇らせる、冷静な判断を鈍らせる

cloud one’s judgment は、感情や私情、思い込みなどが入り込んで、正しい判断ができなくなることを表します。雲(cloud)が空を覆って視界をさえぎるように、何かが判断力を覆い隠してしまう、というイメージが核になっています。

ここでの cloud は名詞の「雲」ではなく、「曇らせる・覆い隠す」という動詞として使われています。多くの場合、let one’s emotions cloud one’s judgment(感情に判断を曇らせる)のように、使役の形で登場します。冷静さや客観性が求められる場面で、「私情をはさむな」「頭を冷やせ」と諭すときに、よく使われる表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は、雲が視界を覆うように「判断を曇らせる」イメージ
  • cloud は名詞の「雲」ではなく「曇らせる」という動詞
  • let … cloud one’s judgment(〜に判断を曇らせる)の形が定番

『CHUCK』S02E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

人質となったバイモアで、自分だけ先に避難するよう促されたチャックは、姉のエリーや仲間を置いていけないと拒みます。任務のルールを盾に退避させようとするサラが、感情的になるチャックを、命令ではなく説得の口調でなだめます。

Chuck: I’m not just going to leave my sister behind.
(姉さんを置いて行くなんて、できないよ)

Sarah: Chuck, you’re letting your emotions cloud your judgment. I promise nothing bad will happen to them.
(チャック、感情で判断が曇ってるわ。みんなには何も起きないって約束する)

Chuck Season2 Episode11(Chuck Versus Santa Claus)

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シーン解説と心理考察

you’re letting your emotions cloud your judgment という一言に、諜報員サラの冷静さと、チャックを案じる気持ちの両方がにじむ場面です。サラは任務のルールに従ってチャックを退避させようとしますが、その口調は命令ではなく、説得に近いものになっています。

チャックの「姉さんを置いていけない」という訴えは、人として当然の感情です。それを否定せず、しかし「今は感情が判断を曇らせている」と諭すサラの言葉には、彼を守りたいという思いが重なっています。続く I promise nothing bad will happen(何も起きないと約束する)という一言が、会話の温度をやわらげています。プロとしての冷静さと、個人としての情の板挟みが、静かににじむ場面と言えます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

cloud one’s judgment を覚えるなら、澄んだ空にもくもくと雲が広がって、その下の景色が見えなくなっていく光景を思い浮かべるとよいでしょう。判断力という「見通し」が、感情という「雲」に覆われてかすんでいく。その視界のかすみが、そのままこの表現のイメージです。

感情にとらわれて目の前の状況が見えなくなっているチャックに、サラが「今は雲がかかっているよ」と指摘するこのシーンと重ねると、cloud が「曇らせる」と動詞で使われる感覚が記憶に残ります。

例文で覚える「cloud one’s judgment」

冷静さが必要な場面で「私情をはさむな」と諭すときに、よく登場します。三つの場面で使い方を見ていきましょう。

Don’t let your anger cloud your judgment before the negotiation.
(交渉の前に、怒りで判断を曇らせてはいけない。)
ビジネスの場面です。感情をコントロールするよう促す、定番の言い回しです。

His personal feelings for the candidate clouded his judgment during the interview.
(候補者への個人的な感情が、面接中の彼の判断を曇らせた。)
公平さが求められる場面です。私情が客観的な判断を妨げた、という状況を説明しています。

A: I think we should invest everything in this one stock.
B: Slow down. Don’t let excitement cloud your judgment.
(A:この株一本に全部つぎ込むべきだと思うんだ。)
(B:落ち着いて。興奮で判断を曇らせちゃだめだよ。)
友人へ助言する会話です。高揚した相手に冷静さを取り戻させる場面で、自然に使えます。

あわせて覚えたい関連表現

let emotions get the better of someone
(感情に振り回される、感情に負ける)
感情がその人を支配してしまう状態を表します。cloud one’s judgment が「判断力が曇る」点に焦点があるのに対し、こちらは「感情に自分が負ける」という、より全体的な状態を指します。

lose one’s objectivity
(客観性を失う)
公平で冷静な見方ができなくなることを表す、ややかための表現です。cloud one’s judgment と意味は近いものの、こちらは「客観性」という観点を直接示す、説明的な言い方です。

think straight
(冷静に考える、まともに考える)
混乱せずに筋道立てて考えることを表します。cloud one’s judgment が「曇る」状態なら、think straight はその反対の「クリアに考える」状態で、can’t think straight(頭が働かない)の形でよく使われます。

Note|cloud が動詞になるとき、「曇らせる」という発想

cloud one’s judgment という表現の面白さは、名詞の「雲」が、そのまま動詞「曇らせる」として使われている点にあります。英語には、身近な名詞をそのまま動詞に転用する発想が豊かにあります。

cloud もその一つで、「空にかかる雲」という名詞から、「(雲のように)覆い隠す・かすませる」という動詞へと意味が広がりました。judgment(判断)を cloud するほかにも、cloud someone’s vision なら「視界をさえぎる」、cloud the issue なら「問題をあいまいにする」のように、さまざまな対象を「曇らせる」ことができます。日本語でも「判断が曇る」「表情が曇る」と言いますから、雲を「すっきりしない状態」に重ねる感覚は、英語と日本語で共通しています。ただし英語の cloud は、名詞と動詞がまったく同じ形のまま使い分けられる点が特徴で、a dark cloud(暗い雲)と clouded by doubt(疑念で曇った)が、同じ語からすっと生まれます。

この「名詞がそのまま動詞になる」発想を知っておくと、cloud one’s judgment が「雲が判断を覆う」という一枚の絵として頭に入ります。サラの your emotions cloud your judgment も、感情という雲が判断を覆う、という構図そのものです。

雲のイメージで覚えると、忘れにくい表現です。

まとめ|サラの冷静さと情がにじむ一言

cloud one’s judgment は、感情や私情が入り込んで、冷静な判断ができなくなるという表現です。cloud が「雲」ではなく「曇らせる」という動詞だと分かると、「判断力が覆い隠される」という核がつかめます。

怒りや興奮、私情に流されそうな場面で、この表現があると「頭を冷やそう」という気持ちをやわらかく伝えられます。感情的になるチャックを諭すサラの場面とセットで覚えておけば、雲のイメージごと記憶に残るはずです。

冷静さを取り戻したい場面を思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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