「take it upon oneself」の意味と使い方|『CHUCK』S02E11で学ぶ英会話

「take it upon oneself」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

頼まれてもいないのに、よかれと思って自分から動いた結果、相手をちょっと困らせてしまった経験はありませんか。

そんな場面にぴったりの「take it upon oneself」、つまり頼まれてもいないのに自分から引き受けるという表現を、『CHUCK』シーズン2第11話の中盤、デヴォンが婚約者エリーへのプレゼントを勝手に決めてしまうシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「take it upon oneself」の意味とニュアンス

take it upon oneself
意味:(頼まれてもいないのに)自分から進んで引き受ける、独断で〜する

take it upon oneself は、誰かに頼まれたわけでもないのに、自分の判断で何かを引き受けたり、行動したりすることを表します。upon oneself の部分が、「自分の肩の上に乗せる」、つまり「自分の責任として背負う」というイメージを担っています。

このフレーズは、文脈によって二つの表情を見せます。一つは「気を利かせて」というポジティブな響き、もう一つは「頼んでもいないのに勝手に」という、やや独断専行のニュアンスです。多くの場合、take it upon oneself to do の形で「自分から進んで〜する」と使われます。良かれと思った行動が空回りする場面では、後者のコミカルな響きが前に出ます。

【ここがポイント!】

  • 核は「自分の肩に乗せる」=自分の責任として引き受けること
  • 「気を利かせて」とも「勝手に」とも取れる、二つの表情を持つ表現
  • take it upon oneself to do の形で「自分から〜する」と使うのが定番

『CHUCK』S02E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

エリーが婚約者デヴォンへのプレゼントに悩んでいると、デヴォンは「もうもらったよ」と言い出します。聞けば、自分で勝手にプレゼントを手配していた、という展開です。

Devon: Yeah, I took it upon myself since you never know what to get me.
(ああ、君はいつも僕に何をあげればいいか分からないからさ、自分で勝手に決めちゃったんだ)

Ellie: Well, that’s great. What’d I get you?
(あら、いいわね。それで、私は何をあげたことになってるの?)

Devon: Weekend sky diving trip with the boys in Crested Butte.
(仲間とクレステッドビュートで過ごす週末スカイダイビング旅行さ)

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シーン解説と心理考察

I took it upon myself という言い回しに、デヴォンの自信たっぷりな性格がにじむ場面です。本来プレゼントは相手が選ぶものですが、それを「君は迷うだろうから」と先回りして自分で決めてしまう。その自己完結ぶりが、このひとことに重なっています。

エリーの What’d I get you?(私は何をあげたことになってるの?)という返しには、あきれ半分のユーモアが表れています。プレゼントを贈った側のはずなのに、何を贈ったのか自分が知らない、という奇妙なねじれが、会話の温度を軽くしています。スカイダイビング旅行という、いかにもアウトドア好きのデヴォンらしい中身も、彼の独断ぶりをやわらかく見せています。良かれと思って勝手に進める、その二面性がそのまま表れた場面と言えます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

take it upon oneself を覚えるなら、誰にも頼まれていない仕事を、自分からひょいと肩に担ぎ上げる動作を思い浮かべるとよいでしょう。upon oneself(自分の上に)という部分が、その「荷物を自分の肩に乗せる」イメージそのものです。

デヴォンが、本来エリーがやるはずのプレゼント選びを、勝手に自分の肩に担ぎ込んでしまうこのシーンと重ねると、「頼まれず自分から引き受ける」という意味が、動作のイメージごと記憶に残ります。

例文で覚える「take it upon oneself」

「気を利かせて」とも「勝手に」とも取れる二面性が、このフレーズの面白いところです。三つの場面で使い方を見ていきましょう。

He took it upon himself to organize the whole farewell party.
(彼は送別会の準備を、頼まれもしないのに全部引き受けた。)
進んで役割を担う場面です。ここでは「気を利かせて自分から動いた」というポジティブな響きで使われています。

She took it upon herself to reply to the client without asking her manager.
(彼女は上司に確認せず、自分の判断で顧客に返信してしまった。)
確認を飛ばして独断で動いてしまう場面です。同じ表現でも、こちらは「勝手に」というやや批判的なニュアンスが前に出ます。

A: Who moved all the files to the new folder?
B: I did. I took it upon myself to clean things up a bit.
(A:ファイルを全部新しいフォルダに移したの誰?)
(B:私です。ちょっと整理しておこうと思って、自分でやっておきました。)
職場でのやり取りです。良かれと思った行動を説明する場面で、自然に使えます。

あわせて覚えたい関連表現

take the liberty of doing
(失礼ながら〜させてもらう、勝手ながら〜する)
頼まれる前に行動する点は take it upon oneself と似ていますが、こちらは「勝手ながら」という丁寧な断りを含み、ビジネスやかしこまった場面で使われます。take it upon oneself の方が、より率直で独断的な響きです。

on one’s own initiative
(自分の自発的な判断で)
指示を待たず自ら動くことを表す、ややかための表現です。take it upon oneself と意味は近いものの、こちらは「主体性」を前向きに評価するニュアンスで、人事評価などでも使われます。

go out of one’s way
(わざわざ手間をかける)
頼まれた以上のことを進んでする、という気遣いを表す表現です。take it upon oneself が「自分の責任として引き受ける」なら、go out of one’s way は「わざわざ余計な手間をかける」点に焦点があります。

Note|take it upon oneself と take the liberty、踏み込み方の違い

「頼まれてもいないのに自分から動く」という状況を表す英語表現は複数ありますが、その中でも take it upon oneself と take the liberty of doing は、踏み込み方の質が違います。

take it upon oneself は、行動の責任を自分で背負う、という点に重心があります。良くも悪くも独断で、「自分が引き受けた」という主体性が前面に出ます。一方 take the liberty of doing は、liberty(自由・勝手)という語が示すとおり、「勝手ながら〜させていただきます」という、相手への断りや遠慮がにじむ表現です。たとえば、相手の代わりに予約を取っておいた場面で、take the liberty を使えば「差し出がましいかもしれませんが」という配慮が伝わり、take it upon oneself を使えば「自分の判断でやっておいた」という率直さが伝わります。デヴォンが I took it upon myself を選んでいるのは、悪びれない自信家の彼にぴったりの、率直な言い方だからだと読み取れます。

この二つを並べて覚えておくと、自分から動いたことを伝えるとき、率直に言うか、ひとこと断りを添えるかを、デヴォンの率直さを思い出しながら選び分けられます。

踏み込み方の温度で選ぶのが、使い分けのコツです。

まとめ|デヴォンの自己完結ぶりがにじむ一言

take it upon oneself は、頼まれてもいないのに自分から引き受ける、独断で行動するという表現です。upon oneself が「自分の肩に乗せる」イメージだと分かると、「自分の責任として背負う」という核がつかめます。

気を利かせた行動から、ちょっと勝手な独断まで、この表現があると「自分から進んでやった」という主体性をひとことで伝えられます。プレゼントを勝手に決めてしまうデヴォンの場面とセットで覚えておけば、二面性ごと記憶に残るはずです。

よかれと思って動いたことを伝えたいときに、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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