海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
歯医者の予約、気の重い報告、避けられない試験——「やりたくないけど、どうせやるなら早く終わらせてしまいたい」と、腹をくくった経験はありませんか。
その「気の進まないことをさっさと片付けてしまおう」という気持ちを表す「get this over with」、つまり(嫌なことを)さっさと終わらせるという意味の表現を、『CHUCK/チャック』シーズン4第10話の終盤、父が遺した謎めいたラップトップを起動する直前のシーンから、一緒に見ていきましょう。
「get this over with」の意味とニュアンス
get this over with
意味:(気の進まないこと・面倒なことを)さっさと終わらせる、片付けてしまう
get this over with は、気が進まない、あるいは不安なことを、先延ばしにせず一気に片付けたいときに使う口語表現です。日本語の「さっさと済ませてしまおう」にあたり、避けられない用事に腹をくくって取りかかるニュアンスがあります。
鍵になるのは over with の部分です。over だけでも「終える」を表せますが、with を添えることで「もう完全に済ませた状態にする」という完了感が強まります。面倒なことを背後に片付けてしまいたい、という気持ちが、この with に込められています。
this や it を挟んだ get it over with / get this over with の形が特に頻出します。歯医者・試験・気まずい会話など、「やりたくないが避けられないこと」を前にした、腹をくくった一言としてよく使われます。
【ここがポイント!】
- 核は「気の進まないことを、先延ばしせず一気に片付ける」こと
- over with の with が「もう済ませた状態」という完了感を強める
- 歯医者・試験・気まずい報告など、避けられない用事への腹のくくり方
『CHUCK/チャック』S04E10のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
エピソード終盤、父が遺したラップトップに隠された謎を、チャック・サラ・ケイシーの3人が解こうとします。何が起こるか分からない不安の中、チャックは覚悟を決めます。
Sarah: Are you sure you wanna do this?
(本当にやるつもりなの?)Chuck: Look, I’m not even sure what’s on this thing, but if I’m right… then yes.
(正直、これに何が入ってるかも分からない。でも俺の勘が正しければ……やるよ。)Casey: Well, let’s get this over with.
(よし、さっさと済ませちまおう。)
シーン解説と心理考察
ぶっきらぼうなケイシーが放つ get this over with は、「気は進まないが、ぐずぐずせず片付けてしまおう」という彼らしい実務的な一言です。緊張と不確実性が漂う空気を、この短いフレーズが断ち切り、チームを行動へと踏み出させます。
危険かもしれない一歩を前に、余計な感傷を排して前に進む——そんなケイシーの性格が、この一言に凝縮されています。慎重に確かめようとするサラ、勘を頼りに覚悟を決めるチャック、そして「さっさとやろう」と場を動かすケイシー。三者三様の反応が、チームの息の合い方をよく見せている場面です。
『CHUCK/チャック』流・覚え方のコツ
歯医者の椅子や、気の重い試験、言いにくい報告——「やりたくないけど避けられないこと」を目の前にして、深呼吸して「もういい、一気に済ませてしまおう」と踏み出す瞬間を思い浮かべてください。over with は「もう済んだ側(over)に置いてしまう」イメージで、面倒を背後に片付ける感覚です。
劇中では、中身の分からないラップトップを前に、ケイシーが「let’s get this over with(さっさと済ませよう)」と場を動かしていました。あの、緊張を断ち切って行動に移すぶっきらぼうな一言ごと覚えておくと、「気は進まないが一気に片付ける」という核が、記憶に残ります。
例文で覚える「get this over with」
気まずい別れから面倒な会議まで使えるこの表現を、3つの場面で見てみましょう。
I hate goodbyes, so let’s just get this over with.
(別れの挨拶は苦手だから、さっさと済ませちゃおう。)
気まずい別れを手短に切り上げる場面です。「感情的に気が進まないことを早く終わらせたい」という、この表現の典型的な使い方です。
Let’s get the meeting over with so we can go home.
(さっさと会議を終わらせて、帰ろうよ。)
get + 名詞 + over with という形の例です。面倒な用事を早く切り上げたいときに活躍します。
I just want to get the exam over with and relax.
(試験をさっさと終わらせて、のんびりしたい。)
学習者に身近な「試験」の例です。気の重い予定を早く済ませたい気持ちが、よく出ています。
あわせて覚えたい関連表現
get it done
(やり終える、片付ける)
get it done は「やり遂げる」という達成に焦点があり、対象が必ずしも「嫌なこと」とは限りません。get it over with は「気が進まないことを早く終える」という後ろ向きさが核になる点で異なります。
be done with
(〜を終える、〜と縁を切る)
be done with は「もう関わらない・卒業する」という状態を表します。get it over with は「今から取りかかって済ませる」という、これからの行動に焦点がある点が違います。
get through
(つらい時期・困難を切り抜ける)
get through は「つらい過程を耐えて通り抜ける」持続的なイメージです。get it over with は「一気に片付ける」瞬発的な完了に焦点がある点で、力点が異なります。
Note|over with の「with」は何のためにあるのか
get it over with を初めて見ると、「なぜ over だけでなく with まで付くのだろう」と、少し引っかかるかもしれません。この小さな with には、ちゃんと役割があります。
over は本来「越える・終える」を表す語で、get something over だけでも「〜を終える」という意味は通じます。ところが日常の口語では、そこに with を添えた over with の形が、圧倒的によく使われるのです。この with は、「もう完全に済ませた状態にする」という完了感を強める働きをしていると考えられます。面倒なことを、ただ終えるのではなく、きっぱりと背後に片付けてしまう——そんな「片がついた」感覚を、with が後押ししているわけです。
興味深いのは、この表現が英語圏で、「嫌なことほど早く」という心理を映す定番句として根づいている点です。歯医者、試験、気まずい謝罪、避けたい報告——避けられない用事を前にしたとき、ネイティブはごく自然に「Let’s get it over with」と口にします。先延ばしにすればするほど憂鬱が募る、という誰もが知る感覚を、この一言がすくい取っているのです。
with 一語の働きに目を向けると、この表現がなぜ「きっぱり片付ける」という腹のくくり方を伝えられるのかが、見えてきます。
まとめ|ケイシーの一言に学ぶ「さっさと終わらせる」の一言
get this over with は、気が進まない、あるいは不安なことを、先延ばしにせず一気に片付けたいときに使う表現です。over with の with が「もう済ませた状態」という完了感を強め、避けられない用事に腹をくくって取りかかるニュアンスを持ちます。
この一言を知っておくと、気まずい別れや面倒な会議、気の重い試験を前に、「さっさと済ませてしまおう」という腹のくくり方を、自然な英語で伝えられるようになります。
中身の分からないラップトップを前に、緊張を断ち切ったケイシーのあのぶっきらぼうな一言とセットで、この「さっさと終わらせる」の一言を、あなたの英語の引き出しに加えてみてください。
このエピソードを見るには
(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)
※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


コメント