「put out fires」の意味と使い方|『フレンズ』S05E11で学ぶ英会話

「put out fires」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

次から次へとトラブルが持ち込まれて、一日中その対処に追われていた、という経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「put out fires」を、『フレンズ』シーズン5第11話の後半、相談ごとが次々に舞い込むジョーイが自嘲まじりにつぶやくシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「put out fires」の意味とニュアンス

put out fires
意味:(次々に起こる)問題やトラブルに対処する

「put out」は「(火を)消す」、「fires」は「火事」です。文字どおりには「火を消す」ですが、比喩として「あちこちで起こる問題を、片っ端から処理していく」という意味で使われます。

イメージの核にあるのは、燃え広がる前に急いで火を消し止める切迫感です。計画的にじっくり取り組むのではなく、突発的に発生するトラブルへ、その都度対応に追われる状況を表します。特にビジネスの場面で頻出し、「本来やるべき仕事に手がつかず、目の前の問題処理に時間を取られる」というニュアンスで使われることが多い表現です。複数の問題を指すため「fires」と複数形になるのが自然で、「あちこちで火の手が上がっている」情景がそのまま言葉に表れています。

【ここがポイント!】

  • 「火事を消す」から「次々のトラブル処理」への比喩
  • 計画作業ではなく、突発対応に追われる切迫感が核
  • ビジネスで頻出、複数形「fires」で「あちこちで」の感じ

『フレンズ』S05E11のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ロスの革パンツ騒動の相談を電話でさばいた直後、今度はレイチェルが深刻な顔で相談を持ちかけてきます。次々と持ち込まれる問題に、ジョーイが軽口で応じるところに注目です。

Rachel: Oh, Joey, I have such a problem.
(ねえジョーイ、すごく困ったことがあるの。)

Joey: Well, your timing couldn’t be better. I am putting out fires all over the place today.
(ああ、タイミングは最高だよ。今日は一日中、あっちこっちで火消しに追われてるからな。)

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シーン解説と心理考察

ロスのパンツの一件を電話でさばいたばかりのジョーイのもとへ、間髪入れずにレイチェルの相談が飛び込んできます。「putting out fires all over the place」という一言に、その慌ただしい一日の疲れがにじみます。

「your timing couldn’t be better(タイミング最高だよ)」という皮肉と組み合わさることで、「また問題が増えたのか」という半ばうんざりした本音が伝わってきます。それでいて相談を突き放さず、結局は引き受けてしまうところに、みんなから頼られるジョーイの面倒見のよさも表れています。

トラブルに追われながらも軽口を忘れない、彼のキャラクターがよく出た場面と言えます。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

あちこちで小さな火の手が上がり、片方を消したそばから別の場所が燃え出す――そんな慌ただしい消火活動を思い浮かべてみてください。バケツを持って走り回るその姿が、「put out fires」の核となるイメージです。

ジョーイが電話の相談を消し止めた直後にレイチェルの火の手が上がる流れは、まさにこの比喩そのものです。一つの火事を消してもまた次、という終わりのない切迫感を思い描くと、「計画的な仕事」ではなく「突発対応に追われる」というニュアンスがはっきり記憶に残ります。

例文で覚える「put out fires」

突発的なトラブル対応に追われる、ビジネスでも日常でも使えるフレーズです。3つの例文で使い方を見てみましょう。

I spent the whole day putting out fires instead of working on the report.
(レポートに取りかかるどころか、一日中トラブル対応に追われたよ。)
本来の仕事が進まない、というビジネスの定番の場面です。「instead of ~」と組み合わせると、対比がくっきりします。

A good manager doesn’t just put out fires; they prevent them.
(優れた管理職は、火消しに追われるだけでなく、火事そのものを防ぐ。)
問題対処と問題予防を対比させる場面です。ビジネス書などでもよく見かける言い回しです。

A: How was your first week at the new job?
B: Honestly, I was just putting out fires the entire time.
(A:新しい仕事、最初の一週間どうだった?)
(B:正直、ずっとトラブル対応に追われっぱなしだったよ。)
慌ただしさを打ち明ける往復会話です。「the entire time」で「その間ずっと」という消耗感が加わります。

あわせて覚えたい関連表現

deal with a problem
(問題に対処する)
問題に対応する点は共通ですが、こちらは中立的で切迫感の含みはありません。「put out fires」の「次々と、慌ただしく」というニュアンスは薄めです。

damage control
(事態の収拾/ダメージの最小化)
すでに起きた問題の被害を抑えるという点で近い表現です。「put out fires」が対処全般を指すのに対し、こちらは「悪化を食い止める」ことに焦点があります。

juggle
(複数のことを同時にこなす)
いくつもの用事を同時に抱える点が重なります。ただしトラブルとは限らず、通常の業務を並行してさばくニュアンスで、火事の切迫感は伴いません。

Note|オフィスに響く「火消し」――ビジネス英語での定番比喩

「put out fires」は、実際の英語圏のビジネスシーンで驚くほど日常的に使われている表現です。

会議やメールで「Sorry, I’ve been putting out fires all morning(すみません、午前中ずっとトラブル対応に追われていて)」と言えば、遅れや準備不足の事情を手短に説明できます。この比喩はあまりに定着しているため、「firefighting」という名詞形も生まれ、「本質的な改善に取り組めず、目先の問題処理ばかりに追われる状態」を指すビジネス用語として使われています。マネジメントの世界では、この「firefighting mode(火消しモード)」から抜け出し、問題が起きる前に手を打つ「prevention(予防)」へ移行することが、優れた組織運営の指標とされることもあります。つまりこの表現は、単なる口語表現を超えて、働き方を語るためのキーワードにまでなっているのです。

ジョーイの「putting out fires all over the place」という何気ない一言も、実はネイティブが職場で頻繁に口にする言い回しそのものです。ドラマの中のジョークが、そのまま生きた語彙の教材になっています。

日常の職場で、すぐに出番のありそうな一言ですね。

まとめ|ジョーイの多忙な一日から学ぶ、火消しの一言

「put out fires」は、次々に起こる問題やトラブルに、その都度追われながら対処することを表す表現です。燃え広がる前に急いで火を消し止める、その切迫感が核にあります。

本来の仕事が進まないという嘆き、慌ただしい一日の報告、突発対応の説明。そんな場面で使えば、「あちこちで火の手が上がっている」慌ただしさごと相手に伝わります。

相談を次々に持ち込まれながらも軽口で受け止めたジョーイのように、この表現はどこか肩の力を抜いた響きも持っています。忙しい毎日を語る一言として、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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