海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン10エピソード3の終盤には、ひと仕事終えた夜、ブースとブレナンが手作りの一杯を味わう場面があります。今回はその材料に出てくる ginger beer という飲み物の名前を手がかりに、ジンジャーエールとの違いや、名前と中身が食い違って見える飲み物の英語を読み解きます。
英語の飲み物の名前には、見た目の単語から想像する中身と、実際の中身がずれているものがあります。名前の由来を知っておくと、海外のメニューや売り場で迷いにくくなります。
名前に beer とあっても、ビールとは限らない ginger beer
作中では、この一杯を celebratory drink(お祝いの一杯)と呼ぶやり取りがあり、仕事のあとの一杯として出てきます。味わった感想から、話は中身へと移ります。
— That’s excellent.
(これはすばらしい。)— It’s excellent, right?
(でしょう?)— I-I mean, ‘cause it’s got a little–
(だって、ちょっと…)— It’s got some tequila in there.
(テキーラが入ってるんだよね。)— Mmm. A little ginger beer, some creme de cassis.
(うん、ジンジャービアをちょっとと、クレーム・ド・カシスを少し。)BONES Season10 Episode3 (The Purging of the Pundit)
材料として挙がる ginger beer は、名前に beer とありますが、いわゆるビールのことではありません。もともとは生姜と砂糖などを発酵させて造る飲み物で、かつてはアルコールを含むものもあったとされています。
現在アメリカのスーパーなどで売られている ginger beer の多くは、アルコールをほとんど含まない炭酸のソフトドリンクとされています。一方で、アルコール入りであることを示す hard ginger beer と呼ばれる商品もあり、商品の表示で区別されているようです。
ジンジャーエール・ルートビアとの違い
日本でもなじみのある ginger ale(ジンジャーエール)は、発酵させずに炭酸水に生姜の風味をつけた飲み物とされ、ginger beer より甘く、穏やかな味わいだと説明されることが多いようです。ginger beer は生姜の辛みがはっきりしていて、カクテルの割り材としてもよく使われます。
名前と中身のずれは、ほかの飲み物にも見られます。
| 名前 | 中身のイメージ |
|---|---|
| ginger beer | 生姜の辛みが強い炭酸飲料。多くはノンアルコール |
| ginger ale | 甘めで穏やかな生姜風味の炭酸飲料 |
| root beer | ハーブや木の根の風味をつけた甘い炭酸飲料。ノンアルコール |
| beer | 麦芽などを発酵させたお酒 |
root beer もアメリカで親しまれている炭酸飲料で、名前に beer とつきますがノンアルコールの飲み物とされています。英語の beer は、必ずしも「お酒のビール」だけを指すわけではないことが分かります。
注文や買い物で迷ったときは、Is it non-alcoholic?(ノンアルコールですか?)や Does this have alcohol in it?(これはお酒が入っていますか?)と確かめると安心です。
crème de cassis と「意外な組み合わせ」
材料の説明は、組み合わせの話へと続きます。
— I mean, it’s-it’s a weird combination, but it works somehow.
(変わった取り合わせなのに、不思議と合うんだよ。)— Like us.
(私たちみたいに。)— Like us. Shake it, baby.
(そう、私たちみたいに。さあ、シェイクしよう。)BONES Season10 Episode3 (The Purging of the Pundit)
もう1つの材料 crème de cassis は、黒すぐり(カシス)から造る甘いリキュールです。cassis はフランス語で黒すぐりのことで、英語では blackcurrant と呼ばれます。
テキーラ、クレーム・ド・カシス、ジンジャービアに、ライムを加えた組み合わせは、一般に El Diablo(エル・ディアブロ)という名前で知られるカクテルとされています。劇中では、2人の間で冗談めかした別の名前で呼ばれているのが面白いところです。
a weird combination, but it works は「変わった取り合わせでも、ちゃんと合う」という意味で、料理や服の合わせ方、意外な人どうしの相性などにも使える言い方です。作中では、それを2人の関係に重ねる冗談へとつながっていきます。
まとめ|飲み物の名前は中身とセットで覚える
今回は『BONES』シーズン10エピソード3から、名前に beer とあっても多くはノンアルコールの ginger beer、甘めの ginger ale、同じく beer とつく root beer、黒すぐりのリキュール crème de cassis を読み解きました。名前と中身をセットで知っておくと、メニューを読むときの戸惑いが減ります。
『BONES』の夜の一杯の場面を観ながら、飲み物の名前に耳を傾けると、英語のメニューがまた少し身近になります。
このエピソードの英語は、kid と tease の違いや、来客の予定を確かめる英語のコラムでも扱っています。


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