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『BONES』シーズン5エピソード4には、ブースが仕事の相棒のブレナンに、ことわざを持ち出して頼みごとをする場面があります。今回はそのやり取りを起点に、It takes a villageということわざの意味と、ことわざを会話に取り込む言い方を読み解きます。
ことわざは、そのまま覚えるだけでなく、会話の中でどう崩して使われるかを見ると、ぐっと身近になります。
「It takes a village」は「みんなで育てる」という意味
FBIの建物の廊下を歩きながら、ブースはいきなりこう切り出します。
Booth: It takes a village, Bones.
(村ひとつ必要なんだよ、ボーンズ。)Brennan: Uh, I, I beg your pardon?
(え、ええと、何と言ったの?)Booth: A village to raise a kid properly. You know, it takes a village.
(子どもをちゃんと育てるには、村が要るってことさ。ほら、「村ひとつ必要」って言うだろ。)Brennan: But metaphorically; it doesn’t mean we all must grow up in hamlets of 800 people or less.
(でもそれは比喩よ。全員が人口800人以下の小村で育たなきゃいけない、という意味じゃないわ。)BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)
It takes a village (to raise a child).は、「子どもを一人育てるには、村じゅうの人の力が要る」という意味のことわざです。アフリカのことわざに由来するとされ、アメリカでは子育てや地域の協力を語るときによく引き合いに出されます。後半を省いてIt takes a village.だけで通じるほど、定着した言い方と言えます。
ブースがいきなり前半だけを口にしたため、ブレナンはI beg your pardon?と聞き返しています。「何とおっしゃいました?」に近い、丁寧な聞き返しの言い方です。そして意味が分かると、今度は「比喩であって、本当に小さな村で育つ必要はない」と文字どおりに受け取って返します。ことわざが通じても、話がまっすぐ進まないところがこの二人らしいやり取りです。
ことわざを崩して頼みごとに使う
ことわざで前置きをしたブースは、息子のパーカーにまつわる本題の頼みごとに入ります。
Booth: Thanks, um… Will you be my village?
(どうも。それで…俺の村になってくれないか?)Brennan: Huh?
(え?)Booth: I-I need Parker to know that I lead a full and rewarding life.
(パ、パーカーに、俺が充実した毎日を送ってるって分かってもらいたいんだ。)BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)
冒頭のThanksは、同僚の机の前を通りかかったときに書類を手渡されたことへのお礼です。Will you be my village?は、ことわざのvillageを「自分を支えてくれる人」という意味に置き換えた、ブースならではの頼み方です。a full and rewarding lifeは「充実した、やりがいのある生活」を表す定番の組み合わせです。
ブレナンは、ブースが働きすぎで人付き合いが少ないと率直に指摘します。それでもブースが「一緒に夕食に来て、楽しんで、俺の冗談に笑ってくれればいい」と頼むと、ブレナンは本当に楽しくなるかもしれないと前向きに答えます。
Booth: Right. So, you’ll do it?
(だろ。じゃあ、引き受けてくれるんだな?)Brennan: Yes, I will be your hamlet of 800 people or less.
(ええ、あなたの人口800人以下の小村になってあげる。)Booth: My village.
(俺の「村」な。)Brennan: I was being amusing. You should laugh at my jokes, too.
(今のは冗談よ。私の冗談にも笑うべきだわ。)Booth: I’m laughing on the inside.
(心の中で笑ってるよ。)BONES Season5 Episode4 (The Beautiful Day in the Neighborhood)
ブレナンは、さっき自分が持ち出した「人口800人以下の小村」という言い方を使って引き受けています。ブースがMy village.と言い直したのを受けて、「冗談なんだから笑って」と返すのが印象的です。I’m laughing on the inside.は「心の中では笑っている」という意味で、笑い損ねたときや、笑えない冗談をかわすときによく使われます。
劇中のやり取りを、頼みごとの流れに沿って整理すると次のとおりです。
| 場面 | 劇中の言い方 | 意味 |
|---|---|---|
| 前置き | It takes a village. | みんなの力が要る |
| 頼む | Will you be my village? | 力を貸してくれる? |
| 確認 | So, you’ll do it? | 引き受けてくれる? |
| 冗談をかわす | I’m laughing on the inside. | 心の中で笑ってるよ |
まとめ|ことわざは崩して使うと会話になる
It takes a villageは「みんなで支え合う」ことを表すことわざで、ブースのようにWill you be my village?と崩すと、そのまま頼みごとの言い方になります。聞き返しのI beg your pardon?も合わせて押さえておくと便利です。
ことわざ一つで会話が転がっていく二人のやり取りを観ていると、英語の遊び方が見えてきます。
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