ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S10E10に学ぶ「stick one’s neck out」の意味と使い方

stick one's neck out

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「あの人のためなら危険を冒してもいい」——そんな気持ちを英語で表すとき、「stick one’s neck out」がぴったりはまります。

今回は『BONES』シーズン10第10話の序盤、父と娘の切ないやり取りからこの表現を学びましょう。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

1950年代のロサンゼルス市警が舞台のこの記念回。ブレナンは上司でもある父マックス署長の命令に反して単独でお尋ね者のブースを追い、結果として取り逃がしてしまいます。

署長室に呼び出されたブレナンは、バッジと銃を没収される事態に。そこで、マックスがいかに覚悟を持って娘の味方をしてきたかが語られます。

Max: I’m not your dad now, Officer Brennan. I need your weapon. And I need your badge.
(今は父じゃない、ブレナン巡査。銃とバッジを出せ。)

Brennan: I had to do this on my own. No one believed that Booth was even in Los Angeles, so I—
(自分でやるしかなかったんです。誰もブースがロスにいるなんて信じなかったから。)

Max: You know, I stuck my neck out for you.
(分かってるか、お前のために俺がどれだけ危険な橋を渡ってきたか。)

Brennan: Because I’m a woman.
(私が女だからですか。)

Max: Yes. But I can’t do that anymore.
(そうだ。だが、もうこれ以上はかばいきれない。)

BONES Season10 Episode10(The 200th in the 10th)

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シーン解説と心理考察

1950年代の保守的な警察組織で、女性が刑事として現場に立つことは前代未聞でした。マックスは周囲の反対や自身のキャリアへのリスクを承知の上で、娘の才能を信じて便宜を図り続けてきたのです。

しかしブレナンは、その恩を返す前に命令違反を犯してしまいました。

このシーンの胸を締め付けるポイントは、マックスが怒り一辺倒ではないことです。「あなたが女性だからかばってきた」という言葉に、父親としての愛情と、組織の中で生きる男としての苦渋の両方が滲んでいます。

自分が「首を突き出し(stuck my neck out)」てきたという告白は、単なる上司の叱責ではなく、これ以上かばいきれないという痛みをはらんだ一言。このシーンで使われるからこそ、フレーズの持つ「自己犠牲を伴う勇敢さ」というニュアンスが深く伝わります。

「stick one’s neck out」の意味とニュアンス

stick one’s neck out
意味:危険を冒す、あえてリスクを取る、(誰かのために)一肌脱ぐ

直訳すると「自分の首を外に突き出す」。安全な場所からわざわざ外に出て、自分が批判されたり不利益を被ったりするかもしれないリスクを自ら引き受けるというニュアンスの慣用句です。

「stick one’s neck out for someone(誰かのために一肌脱ぐ)」という形でよく使われます。

【ここがポイント!】

このフレーズの核心は「自己犠牲を伴う勇敢さ」にあります。

単に「risk を取る」のではなく、誰かを助けるため、あるいは自分が正しいと信じることのために「自分の立場や評判を賭ける」という、人間関係のダイナミクスが含まれているのです。

ビジネスで部下をかばう時、会議で反対されるのを覚悟で発言する時——このフレーズを使うことで、責任感と覚悟の重みが自然と相手に伝わります。

実際に使ってみよう!

I stuck my neck out to get you this job, so please don’t let me down.
(君にこの仕事を紹介するために僕もリスクを負ったんだ。だからがっかりさせないでくれよ。)
友人や知人を自分の顔を潰す覚悟で推薦した時など、日常でよくある場面で使えます。

I decided to stick my neck out and pitch the new idea to the boss.
(あえてリスクを冒して、ボスにその新しいアイデアを提案することにした。)
職場で反感を買うかもしれない状況でも、勇気を出して意見やアイデアを主張する際にぴったりです。

I’m not going to stick my neck out for someone who doesn’t even try.
(努力すらしない人のために、私がわざわざ火の粉を被るつもりはありません。)
否定形にすることで「そこまで義理はないのでリスクは取らない」というシビアなスタンスを表現できます。

『BONES』流・覚え方のコツ

安全な官舎のような場所から、敵に見つかるかもしれないのに、えいやっ!と「首を突き出す(stick out)」。

この光景を、1950年代の男社会の警察組織の中で、周囲の反発を受けながらも娘のために矢面に立ち続けたマックスの姿と重ね合わせてみてください。

「首を突き出す」という視覚的なイメージと、彼の「もうかばいきれない」という重たい言葉が結びつけば、このフレーズが持つ勇気と自己犠牲のニュアンスが、すっと記憶に刻まれますよ。

似た表現・関連表現

put oneself on the line
(自分自身を危険にさらす、体を張る)
名声や仕事を失う覚悟で何かに挑む際に使われます。stick one’s neck outと非常に似たニュアンスです。

go out on a limb
(危険を冒す、不利な立場をとる)
木の枝(limb)の先の方へ進んでいく=折れて落ちるかもしれない危険を冒す、というイメージの比喩表現です。

take a risk
(リスクを取る)
最も一般的な表現ですが、「誰かのために」という義理や自己犠牲のニュアンスは薄く、投資や決断など幅広い場面で使われます。

深掘り知識:亀か処刑台か?怖い語源の秘密

この表現の語源には、大きく分けて2つの説があります。

ひとつは「亀が安全な甲羅の中から首を出す様子」から来ているというマイルドな説。そしてもうひとつは「処刑台のブロック(ギロチンなど)に自らの首を差し出す様子」から来ているという、かなりハードな説です。

英語圏の言語学者の間では、フレーズが持つ「深刻な結果(クビになる、地位を失う)を招くかもしれない」という強い緊張感から、後者の「処刑台説」が有力視されることも多いようです。

ドラマのシーンに重ねてみると、マックスが署長としてのキャリアを賭けて娘をかばってきたという事実は、まさに「処刑台に首を差し出す」ほどの覚悟だったとも言えますね。語源を知ると、セリフの重みがまた一段と深まります。

まとめ|誰かのために首を突き出せる勇気

stick one’s neck out」は、誰かのためにリスクを背負う、責任感と覚悟に満ちた表現です。

自分の立場を賭けてでも誰かを守ろうとした経験、あるいはそうやって守ってもらった経験は、誰にでもあるはず。そんな「自分が矢面に立つ」という瞬間の感情を、このフレーズはそのまま言葉にしてくれます。

日常やビジネスで、誰かに一肌脱いでもらった時、あるいは自分が覚悟を持って動いた時——「stuck my neck out」というひと言が、その行動の重さをまっすぐ伝えてくれるはずです。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年2月時点)

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