「call dibs on」の意味と使い方|『CHUCK』S03E13で学ぶ英会話

「call dibs on」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

最後の一切れや、空いたばかりの席を前に、思わず「あ、それ私!」と真っ先に声を上げた経験はありませんか。早い者勝ちの場面で、口に出して自分のものだと主張する——そんな瞬間は、日常のあちこちにあります。

そんなときにぴったりの「call dibs on」を、『CHUCK』シーズン3第13話の中盤、同僚モーガンが店を辞めると知った直後に、レスターが彼のロッカーの権利を主張するシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「call dibs on」の意味とニュアンス

call dibs on
意味:〜を先に取ると宣言する/〜の所有権を主張する

call dibs on は、何かを「自分が先に確保する」と口に出して宣言する、ややくだけた口語表現です。鍵になるのは dibs という言葉で、「先取りの権利」「優先権」を意味します。これを call(唱える)と組み合わせて、「その権利は自分のものだ」と真っ先に主張するわけです。

使われるのは、席・食べ物の最後の一切れ・空いたポジションなど、早い者勝ちで取り合いになりそうなものをめぐる場面です。子ども同士が「これ僕の!」と先を争う光景から、大人の日常会話まで幅広く登場します。on のあとに対象を続けて call dibs on the front seat(助手席は自分のもの)のように使うほか、I call dibs! と単独で叫ぶこともできます。フォーマルな権利主張ではなく、その場の「宣言した者勝ち」を表す、軽いノリの表現です。

【ここがポイント!】

  • 核は「真っ先に唱えた者勝ち」で自分の取り分を確保する宣言のイメージ
  • dibs は「先取りの権利」を表す名詞、call dibs on の形で対象を続ける一言
  • 正式な権利主張ではなく、その場の早い者勝ちを表す軽い口語なのがコツ

『CHUCK』S03E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

家電量販店バイ・モア。退職を告げて涙ぐむモーガンを遠目に見たレスターが、彼が「死にかけている」と勘違いします。すかさず口にするのが、空くはずのロッカーの先取り宣言です。仲間を悼むどころか、自分の利得を真っ先に確保しようとする、レスターらしい抜け目なさが見える場面です。

Lester: I think Morgan’s dying. I call dibs on his locker. Its location is far more prestigious than my own.
(モーガンは死にかけてるな。あいつのロッカーは俺がもらった。場所が俺のよりずっと格上だからな。)

Jeff: No, man. Those are tears of joy. Morgan’s leaving.
(違うって。あれは嬉し涙だ。モーガンが辞めるんだよ。)

Chuck Season3 Episode13(Chuck Versus the Other Guy)

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シーン解説と心理考察

I call dibs on his locker という即座の宣言に、レスターの抜け目なさが表れています。仲間の不幸(と思い込んだ状況)を、その場で自分の利得に変換してしまう素早さが、この一言ににじむ場面です。

レスターは作中、もったいぶった理屈っぽい物言いで笑いを生むキャラクターとして描かれます。ここでも「場所が自分のより格上だ(its location is far more prestigious)」と、ロッカーの立地をわざわざ格付けしてみせる衒学的な言い回しが、彼らしさをやわらかく見せています。死を悼むべき場面で真っ先に備品の権利を主張する——その不謹慎さと、もっともらしい理屈づけのギャップが、会話に独特のおかしみを生んでいます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

子どもたちが、空いた席や最後のお菓子に向かって、われ先に手を挙げて「これ、僕の!」と叫ぶ光景を思い浮かべてみてください。その「真っ先に唱えた者勝ち」の宣言が call dibs です。手を挙げて声を上げる、その身体的な動作とセットで覚えると忘れにくくなります。

まだ辞めてもいないモーガンのロッカーに、レスターがすかさず「あれは俺のだ」と権利を主張したあの素早さを思い出すと、call dibs on が「先に取ると宣言する」早い者勝ちの表現だと体に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「call dibs on」

このフレーズは、何かを「自分が先に確保する」と宣言する場面で活躍します。席・食べ物・役割など、3つの例文でつかんでみましょう。

I call dibs on the front seat!
(助手席は私のね!)
車に乗り込む直前の席取りの場面です。call dibs on の最も典型的な、軽い早い者勝ち宣言の使い方です。

He called dibs on the last slice of pizza before anyone else could reach for it.
(誰かが手を伸ばす前に、彼が最後のピザを自分のものだと宣言した。)
残り物の取り合いの場面です。過去形 called dibs on で、先んじて確保した様子が描けます。

A: When Tom transfers, that window desk is going to be free.
B: Then I call dibs on it right now.
(A:トムが異動したら、あの窓際の席が空くね。)
(B:じゃあ今のうちに、あれは私がもらうって宣言しとく。)
職場で空くポジションを先取りする会話です。劇中のロッカー先取りと近い、「空く前に確保する」使い方です。

あわせて覚えたい関連表現

bagsy(イギリス英語)
(〜を先取りする)
call dibs on のイギリス版にあたる口語です。Bagsy the front seat! のように使い、早い者勝ちで確保する点が共通しています。地域によって言い方が変わる好例です。

claim
(〜の権利を主張する)
call dibs on が「その場の軽い宣言」なのに対し、claim はより正式でフォーマルな権利主張に使われます。カジュアルさの度合いが大きく違います。

first come, first served
(早い者勝ち)
call dibs on が「個人が宣言する」のに対し、こちらは「早い順に提供される」というルール・原則そのものを表す定型句です。宣言か、仕組みか、という違いがあります。

Note|dibs はどこから来た言葉か

なぜ dibs という耳慣れない言葉が、「先取りの権利」を表すようになったのか。その成り立ちには、子どもの遊びの語彙が大人の日常へ広がった経緯があるとされています。

dibs は、かつて子どもたちが小石やおはじきのようなものを使って遊んだゲームに由来する、という説があります。遊びの中で「自分の取り分・持ち分」を表していた語が、やがて「自分が先に確保する権利」という意味に転じていったと考えられています。実際、この表現が活躍するのは、席・順番・最後の一切れといった、子ども時代の取り合いを思わせる場面です。大人になっても、ふいに早い者勝ちの状況に出くわすと、人はこの子どもっぽい宣言の言葉に戻る——dibs が今も口語として生き生きと使われているのは、そんな理由なのかもしれません。なお、ここで挙げた由来は広く語られている説で、本記事では断定はしません。

この背景を踏まえると、レスターがロッカーに即座に dibs を唱えたおかしみが、より際立ちます。大人が、子どもの遊びの語彙そのままに「あれは俺のだ」と主張する——その幼さが、不謹慎な状況に妙な軽さを添えているのです。

子どもの遊びの言葉が、いつしか日常の早い者勝ち宣言になった一言です。

まとめ|早い者勝ちを宣言する一言

call dibs on は、「先取りの権利」を表す dibs を唱える形から生まれた、「〜を先に取ると宣言する/〜の所有権を主張する」を表す表現でした。正式な権利主張ではなく、その場の「宣言した者勝ち」を表す、というのがこの一言の核心です。

席・食べ物・空いたポジションなど、早い者勝ちになりそうな場面で口にすれば、ちょっとした主張を軽やかに伝えられます。bagsy や first come, first served と並べて引き出しに加えてみてください。

仲間の不幸を悼むより先に、レスターがロッカーの権利を子どものように主張したあの場面は、call dibs on という言葉が今も帯びている遊びの軽さを、そのまま映し出していました。

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