海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン1 第8話に登場する、動揺している相手を落ち着かせる時の言い方です。Nerd Herdのデスクを訪れた客が、携帯電話のデータをすべて失うかもしれないと取り乱す場面で、チャックが具体的なイメージを使って気持ちを静めようとする様子が描かれています。
パニックになった相手への声かけから、落ち着きを取り戻した後の和やかな締めくくりまで、順番に見ていきます。
パニックになった客を、具体的なイメージへ導く言い方
バイ・モアのNerd Herdデスクでは、客のルーが、ボタンを押しても反応しなくなった携帯電話を前に、次第に取り乱していきます。名前も日付も写真もレシピも全部この一台に入っていると訴え、これまでの自分ではいられなくなるかもしれないと不安を口にするルーに、チャックは次のように語りかけます。
Chuck: No, no, no, no, no. Don’t go there. Come back. Go to a happy place. Is there something that you think about that quiets the voices that are in your head?
(いや、いや、いや、それは駄目だよ。戻ってきて。楽しい場所を思い浮かべてみて。頭の中の声を静めてくれるものって、何かある?)Lou: Turkey. Muenster cheese. Egg bread. Grilled.
(ターキー。マンスターチーズ。エッグブレッド。グリルしたやつ。)Chuck: Was that a, was that a sandwich?
(それって、サンドイッチのこと?)Lou: Yeah, they’re my passion.
(そう、それが私の情熱なの。)CHUCK Season1 Episode8 (Chuck Versus the Truth)
Don’t go there. Come back. は、ネガティブな考えの渦にはまりかけている相手を、そこから引き戻すための表現です。考え込む方向そのものを止めさせる働きを持っています。続く Go to a happy place. は、気持ちを落ち着かせるために、心地よいイメージを思い浮かべるよう促す言葉です。具体的な何かを思い浮かべることで気持ちがそれる、という発想がこの一言に込められています。
そのうえでチャックが尋ねた quiets the voices that are in your head は、頭の中で騒がしくなっている不安を、静めてくれるものを尋ねる言い回しです。この問いかけにルーが挙げたのは、ターキーとマンスターチーズを挟んだグリルサンドイッチという、個人的な安心材料でした。深刻な相談のはずが、和らいだ空気になる場面です。
気持ちが落ち着いた後、和やかに締めくくる言い方
サンドイッチの話でひと息ついたルーに対し、チャックは翌日また来てくれれば修理を終わらせておくと約束します。
Chuck: Look, i-i, uh, I promise you that if you come back tomorrow, your phone will be all fixed up and good to go. Okay?
(あの、その、明日また来てくれたら、ちゃんと直しておくって約束するよ。いいかな?)Lou: Really?
(本当に?)Chuck: Yeah.
(うん。)Lou: Thank you. So much. It’s been nice talking with you, Chuck.
(ありがとう、本当に。あなたと話せてよかったわ、チャック。)CHUCK Season1 Episode8 (Chuck Versus the Truth)
I promise you that … your phone will be all fixed up and good to go. は、相手に安心してもらうために、結果をはっきり約束する言い方です。「〜になっているはずだ」ではなく「〜にしておく」と言い切ることで、不安を抱えたままの相手への保証として機能しています。文末に添えられた Okay? は、念を押しながらも押しつけがましくならない、確認の締めくくり方です。
一方、ルーが最後に口にした It’s been nice talking with you, Chuck. は、パニックが収まった後の別れ際に交わされる、和やかな挨拶です。取り乱していた場面から一転、名前を添えて丁寧に礼を伝えるこの一言には、安心を取り戻した相手の様子がそのまま表れています。
まとめ|パニックの声かけから、和やかな締めの挨拶まで
Don’t go there. Come backという引き戻しの言葉、Go to a happy placeという気持ちを静める誘い方、そしてIt’s been nice talking with youという和やかな締めの挨拶まで見てきました。深刻な不安を和らげるために、具体的なイメージの力を借りるという言葉選びが表れています。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
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