「I… have to unhear that. How do I unhear that? I don’t know how to unhear that.」に見る、聞いてしまった一言を「なかったことにしたい」と繰り返す言い方|『CHUCK』S04E13で学ぶ英会話

『CHUCK』コラム: 「I... have to unhear that. How do I unhear that? I don't know how to unhear that.」に見る、聞いてしまった一言を「なかったことにしたい」と繰り返す言い方|『CHUCK』S04E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第13話に登場する、うっかり聞いてしまった一言への戸惑いを表す英語表現です。チャックとの会話の中でデヴォンが、準備は整ったと自分に言い聞かせるように切り出すところから始まり、ちょっとした言い間違いのやり取りを経て、聞かなかったことにしたい気持ちを繰り返し語で伝える言い方へとつながります。

軽い言い間違いを指摘し合うやり取りから、聞いてしまった一言への戸惑いの伝え方まで、順番に見ていきます。

目次

言い間違いをそのまま指摘し合う言い方

チャックとの会話の中で、デヴォンは出産に向けた自分の準備は整ったと切り出します。

Devon: Plan is in place. No deep terror can eat away at me from the inside now.
(計画は整ったぜ。もう深い恐怖に内側から蝕まれることはない。)

Chuck: “Deep terror”?
(「深い恐怖」って?)

Devon: Did I say, “deep terror”?
(俺、「深い恐怖」って言ったっけ?)

Chuck: You said, “deep terror.”
(言ったよ、「深い恐怖」って。)

CHUCK Season4 Episode13 (Chuck Versus the Push Mix)

eat away at me は、不安や恐怖といった感情が自分を内側から少しずつ「蝕む」ことを表す言い方です。デヴォンはこの言い方を使って、もう自分を蝕むような不安はないと宣言しています。ただし本人が口にしたのは deep terror(深い恐怖)という、聞き慣れない大げさな言葉でした。

それを聞いたチャックが思わず聞き返すと、デヴォンは自分でも言った覚えがない様子で “Did I say, ‘deep terror’?” と聞き返します。チャックが “You said, ‘deep terror.'” と念を押して返すこのやり取りは、相手の発言をそのまま繰り返して確認し合う、シンプルながら効果的な聞き返し方と言えます。

Did I say, X? / You said, X. という形は、自分の発言に自信が持てないときの確認の仕方と、それに端的に答える返し方の組み合わせです。X の部分に同じ語句をそのまま入れているため、聞き手にとっても何を確認しているのかが一目で分かります。

聞いてしまった一言をなかったことにしたい気持ちの伝え方

そのすぐ後、デヴォンは出産準備に関して自分に残っているちょっとした用件について何気なく触れます。詳しい中身を聞かされたチャックは、思わず次のように漏らします。

Chuck: I… have to unhear that. How do I unhear that? I don’t know how to unhear that.
(僕は……それを聞かなかったことにしなきゃ。どうやったら聞かなかったことにできるんだ? 聞かなかったことにする方法がわからないよ。)

CHUCK Season4 Episode13 (Chuck Versus the Push Mix)

unhear は、「聞く(hear)」という動詞に、否定を表す接頭辞 un- を付け加えて作られた、その場限りの造語です。一度耳にしてしまった情報を「聞かなかったことにする」という、実際にはできない行為を表すために即興で作られた言葉と言えます。

チャックはこの unhear を、I… have to unhear that.(聞かなかったことにしなきゃ)、How do I unhear that?(どうやったら聞かなかったことにできるんだ)、I don’t know how to unhear that.(聞かなかったことにする方法がわからない)と、宣言・疑問・否定という3つの形に姿を変えながら3回繰り返しています。同じ動詞を角度を変えて畳みかけることで、動揺の大きさがそのまま伝わってくる言い方です。

普段のチャックは口ごもりながらも前向きに状況を受け止めることが多いキャラクターですが、ここでは軽い調子で始まったやり取りの延長線上で、思わず本音のような一言がこぼれ出ています。存在しない動詞を即興で作ってまで言い表したくなるほどの戸惑いが、コメディらしい軽さとともに伝わってくる場面です。

まとめ|言い間違いと、聞かなかったことにしたい気持ちの伝え方

deep terrorという言い間違いを指摘し合うやり取りから、eat away at meという不安を表す言い方、そしてunhearという造語を繰り返す言い方まで見てきました。ちょっとした一言をどう受け止め、どう返すかという幅広さが感じられる場面です。

次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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