海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第13話に登場する、気持ちの度合いを言い直しながら強めていく言い方です。病院で療養中のケイシーのもとを、娘のアレックスが見舞う場面から始まり、贈り物を渡す控えめな一言から、父を再び失うことへの恐れを打ち明ける一言へとつながります。
理由を控えめに添える渡し方から、同じ気持ちを言い直して強めていく伝え方まで、順番に見ていきます。
贈り物を渡すときに理由を控えめに添える言い方
病室に姿を見せたアレックスは、療養中のケイシーに手土産を差し出しながら、こう切り出します。
Alex: I brought your bonsai. Thought it might feel more like home.
(盆栽を持ってきたの。少しでも家にいるみたいな気分になるかなと思って。)CHUCK Season4 Episode13 (Chuck Versus the Push Mix)
Thought it might feel more like home. は、文頭の I を省いた口語的な言い方で、贈り物を渡す理由を控えめに言い添えています。断定を避ける might を挟んでいるところにも、恩着せがましさのない距離感が表れています。
少し間を置いて、アレックスは体を起こそうとするケイシーを気遣い、こう続けます。
Alex: No, save your strength, Dad. The doctor says you need to rest.
(だめよ、体力を温存して、パパ。お医者さんが休息が必要だって言ってるんだから。)CHUCK Season4 Episode13 (Chuck Versus the Push Mix)
save your strength は、体力を無駄遣いせずに温存しておくようにという気遣いの言い方です。The doctor says という第三者の言葉を根拠として示すことで、自分の意見を押しつける形にならないよう伝えている点も見どころです。
盆栽を差し出す一言と、体を気遣う一言は、どちらも相手に何かを求めるのではなく、相手のために何かをするという姿勢で共通しています。控えめな言葉選びの中に、見舞いに訪れた側の気持ちがにじんでいます。
同じ気持ちを言い直しながら強めていく言い方
それからアレックスは、ケイシーと暮らす日々についての気持ちを、言葉を選びながら伝え始めます。
Alex: I… kind of like having my dad around. I don’t just like it; I’ve gotten to used to it, so… I’ve spent most of my life thinking that my dad was dead, and… I’m not ready to do it again, okay?
(パパがそばにいるの、なんだか嬉しいの。ただ嬉しいだけじゃなくて、それが当たり前になってきてる。人生のほとんどを、パパは死んだんだって思い込んで過ごしてきたから……もう一度あんな思いをする心の準備は、まだできてないの。いいでしょ?)CHUCK Season4 Episode13 (Chuck Versus the Push Mix)
アレックスはまず I… kind of like having my dad around.(パパがそばにいるの、何だか嬉しい)と控えめに切り出したあと、I don’t just like it; I’ve gotten to used to it と、ただ好きなだけでなく、それが当たり前になっているのだと言い直しています。I don’t just X; I’ve Y という形で、最初に述べた気持ちを一段階強い表現に言い直す構文です。
そのうえでアレックスは、I’ve spent most of my life thinking that my dad was dead と、父の死を信じて生きてきた年月の長さを示したうえで、I’m not ready to do it again, okay? と、同じ思いをもう一度味わう心の準備はまだできていないと結びます。過去の事実を積み重ねてから今の気持ちを述べる順序が、この一言に重みを持たせています。
まとめ|言い直しながら気持ちを強めていく伝え方
贈り物を渡すときの控えめな添え方から、I don’t just X; I’ve Y という言い直しの構文、そして過去の年月を踏まえて今の気持ちを結ぶ言い方まで見てきました。一段階ずつ言葉を重ねることで、気持ちの深さが伝わってくる場面です。
『CHUCK』の家族の会話は、こうした気持ちの積み重ね方を学ぶのに適した題材です。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
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