「do someone a favor」の意味と使い方|『CHUCK/チャック』S04E05で学ぶ英会話

「do someone a favor」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

席を立つとき隣の人に「ちょっと荷物見ててくれる?」と頼んだり、忙しい同僚に小さなお願いを切り出したり——そんな何気ない「頼みごと」は、日常のあちこちにあります。

そのどれにも使える「do someone a favor」、つまり(人の)頼みを聞く・力を貸すという意味の表現を、『CHUCK/チャック』シーズン4第5話の序盤、チャックが相棒モーガンに店番を頼むシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「do someone a favor」の意味とニュアンス

do someone a favor
意味:(人の)頼みを聞く、(人に)親切にする、力を貸す

do someone a favor は、誰かのために「ちょっとした親切な行為」をしてあげることを表す表現です。favor は「好意・親切な行い」を指す名詞で、do A a favor で「Aのために一肌脱ぐ」という意味になります。

とりわけよく使われるのが、Can you do me a favor? という形です。何かを頼むときの前置きとして、いきなり用件に入るより一拍やわらかく響き、相手に「これから頼みごとが来る」と心の準備をさせる働きがあります。日本語の「ちょっとお願いがあるんだけど」とほぼ同じ感覚です。

もう一つ面白いのは、目的語を入れ替えた do yourself a favor。これは「自分のためを思うなら〜しなよ」という助言の形に変わります。同じ型でも、誰のための favor かで意味が動くのが特徴です。

【ここがポイント!】

  • 核は favor(親切な一行為)を「相手に一つ手渡す」イメージ
  • Can you do me a favor? は頼みごとを切り出すときの定番のクッション
  • do yourself a favor にすると「悪いことは言わないから〜しなよ」の助言に変わる

『CHUCK/チャック』S04E05のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

チャックは、行方の分からない母の手がかりとなるファイルを地下の秘密基地で調べたいと考えています。バイモアの店番を相棒モーガンに任せようと、いつもの気安さで「頼みごと」を切り出す場面です。

Chuck: Yeah, you know, anytime. Um, buddy, can you do me a favor?
(ああ、いつでもな。なあ、ちょっと頼みを聞いてくれるか?)

Morgan: Of course.
(もちろんだよ。)

Chuck: Um, could you cover for me up here? I got a little work to do downstairs.
(上を頼めるか? ちょっと下で仕事があるんだ。)

Chuck Season4 Episode5(Chuck Versus the Couch Lock)

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シーン解説と心理考察

母を探すという重い目的を、チャックが「店番を頼む」という日常の頼みごとに包んでいるのが、この短いやり取りの妙です。can you do me a favor? という気安い切り出し方に、親友どうしの遠慮のなさがにじむ場面です。

モーガンが用件も聞かないうちに「もちろん」と即答するのも、二人の信頼の厚さを表しています。チャックが本当の目的(母探し)をあえて軽い頼みごとの形にしている点には、周囲を巻き込むまいとする彼の気遣いも重なっています。何気ない会話の下に、それぞれの心情がそっと置かれていると言えます。

『CHUCK/チャック』流・覚え方のコツ

favor を「手のひらサイズの小さなプレゼント(親切)」だとイメージしてみてください。do me a favor は「その親切を一つ、ぼくに手渡してくれる?」というお願い。相手がそれを受け取れば、頼みごとが成立します。

劇中では、チャックが「店番」という小さな favor をモーガンに差し出し、モーガンが「もちろん」と即座に受け取りました。この、親切を投げて受け取る親友どうしのキャッチボールごと覚えておくと、do someone a favor が「頼みごとを切り出す一言」だということが、自然と頭に残ります。

例文で覚える「do someone a favor」

頼みごとの前置きから自分への助言まで、幅広く使えるこの表現を、3つの場面で見てみましょう。

Can you do me a favor and grab some milk on your way home?
(頼みがあるんだけど、帰りに牛乳買ってきてくれる?)
家族やルームメイトに買い物を頼む場面です。and のあとに用件を続ける、最も日常的な使い方です。

She did me a huge favor by covering my shift last weekend.
(先週末シフトを代わってくれて、彼女には本当に助けられた。)
受けた親切への感謝を語る例です。huge を挟むと「本当に助かった」という感謝の度合いが強まります。

A: You were up all night again? Do yourself a favor and get some sleep.
B: Yeah, you’re right. I’ll call it a day.
(A:また徹夜したの? 悪いことは言わないから少し寝なよ。)
(B:うん、そうだね。今日はもう切り上げるよ。)
相手のためを思って助言する会話です。do yourself a favor で「自分のためを思うなら〜しなよ」という、温かい忠告のニュアンスになります。

あわせて覚えたい関連表現

give someone a hand
(〜に手を貸す、手伝う)
give a hand は「具体的な作業を手伝う」物理的な手助けに重心があります。do a favor は作業に限らず、頼みごと全般に使える点で守備範囲が広い表現です。

do someone a solid
(〜に一肌脱ぐ、力になる)
solid は do a favor のくだけたスラング版です。意味はほぼ同じですが、do a favor のほうが場面を選ばず、フォーマルな状況でも安心して使えます。

could you ~ for me?
(〜してもらえる?)
用件を直接 could you に乗せる言い方です。do me a favor は用件の前に置く「前置き」として、ワンクッション柔らかくする役割を担います。

Note|favor が運ぶ「好意」の正体

do me a favor の favor を、ふだん「好意」と訳すか「頼み」と訳すか、迷ったことはないでしょうか。この一語の成り立ちをたどると、両方の顔がつながって見えてきます。

favor はラテン語の favere(好意を示す・支持する)に由来する語です。そこから英語では「好意・親切な行い・支持」と幅広い意味を持つようになりました。do A a favor の favor は、このうち「親切な一行為」を指す可算名詞の用法です。一方、in favor of(〜に賛成して)の favor は「支持」を表します。訳語は違っても、どちらも「相手に向ける好意」という同じ核から枝分かれしたものだと分かります。頼みごとを聞いてあげるのも、ある意見を支持するのも、英語では同じ「好意を差し向ける」行為として捉えられているわけです。

この「好意を一つ手渡す」という核をつかむと、do me a favor が単なる「お願い」ではなく、相手の好意をあてにする言葉だということが腑に落ちます。

頼みごとの裏にある「好意」の存在を知ると、この一言がより温かく感じられます。

まとめ|チャックの気安い頼みごとに学ぶ「お願い」の一言

do someone a favor は、誰かのために小さな親切をしてあげることを表す表現です。とりわけ Can you do me a favor? の形で、頼みごとを切り出すときのやわらかい前置きとして活躍します。

この一言を知っておくと、用件をいきなりぶつけるのではなく、相手に心の準備をうながしながら頼みごとを切り出せるようになります。do yourself a favor と形を変えれば、相手への温かい助言にもなる、応用の利く表現です。

母探しという本心を、店番の頼みごとにそっと包んだチャックの気遣いとセットで、この「お願い」の一言を、あなたの英語の引き出しに加えてみてください。

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