「follow in one’s footsteps」の意味と使い方|『CHUCK』S02E04で学ぶ英会話

「follow in one's footsteps」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

親と同じ職業を選んだ人や、憧れの人と同じ道に進んだ人の話を聞くこと、ありますよね。

そんな「後を継ぐ」を表す「follow in one’s footsteps」を、『CHUCK』シーズン2第4話の後半、同窓会でヘザーがサラ(ジェニー)の素性を皮肉るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「follow in one’s footsteps」の意味とニュアンス

follow in one’s footsteps
意味:〜の後を継ぐ、〜と同じ道(職業・生き方)を歩む

先を歩く人が残した「足跡(footsteps)」を、後ろから同じように踏んでいく――その情景から、親や先人と同じ職業・道を選ぶことを表す表現です。

とりわけ「親の家業や職業を継ぐ」「尊敬する人と同じ分野に進む」場面で使われ、基本はポジティブで敬意のこもった響きを持ちます。follow in one’s father’s footsteps(父の後を継ぐ)のように one’s の部分を具体的な人に置き換えたり、follow in the footsteps of ~(〜の足跡をたどる)の形で表したりします。follow のすぐ後に in が入るのが形のポイントで、この in を忘れないことが正しく使うコツです。

【ここがポイント!】

  • 先人の足跡を後ろから踏む=「同じ道・職業を継ぐ」が核のイメージ
  • 親の家業や憧れの人と同じ道へ、敬意を込めて使うのが基本
  • follow の直後に in が入る形を、セットで覚えるのがコツ

『CHUCK』S02E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

サラとヘザーの最後の対決のあと、ヘザーがサラ(高校時代の偽名「ジェニー」)の出自を最後まで皮肉る場面です。服役していた父親を持ち出し、彼女の生い立ちを嘲るように突きつけます。本来は敬意を込めて使う表現が、ここではどう使われているかに注目です。

Heather: I mean, if you had told me in high school that Jenny Burton wanted to grow up to be an agent, I would’ve said, “Dream, jailbird’s daughter, dream.”
(だって、高校時代にジェニー・バートンが将来エージェントになりたいなんて言ってたら、私こう言ってたわ。「夢見てなさい、囚人の娘さん、せいぜいね」って。)

Heather: Guess you didn’t follow in daddy’s footsteps after all.
(結局、パパの後は継がなかったってわけね。)

Sarah: Go Cougars.
(クーガーズに乾杯。)

Chuck Season2 Episode4(Chuck Versus the Cougars)

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シーン解説と心理考察

ヘザーの “you didn’t follow in daddy’s footsteps” は、「犯罪者の父の道を継がなかった」という痛烈な当てこすりです。本来 follow in one’s footsteps は、尊敬する親や先人を継ぐポジティブな含みで使われる表現。それをあえて「服役中の父」に当てはめることで、強烈な皮肉に変えているのが、この一言の毒の部分として響きます。

これに対し、サラは反論せず “Go Cougars”(母校の応援スローガン)とだけ受け流します。多くを語らずさらりと返すことで、かえってサラの強さと、過去への決着がにじむ場面です。挑発に乗らない一言が、ヘザーの皮肉をやわらかく無効化している――そんな静かな応酬として見ると、ラスト近くのこのやり取りがいっそう味わい深く感じられます。

『CHUCK』流・覚え方のコツ

雪の積もった道を、先に誰かが歩いていって、くっきりと足跡(footsteps)を残している場面を思い描いてください。あなたはその足跡の上を、一つずつ踏みながら(follow in)後を追っていく――この「同じ道をたどる」という映像が、そのまま「親や先人の後を継ぐ」という意味になります。

劇中では、ヘザーが「あなたは犯罪者のパパの足跡(=同じ道)はたどらなかったのね」と皮肉ります。本来は敬意を込めて使う「足跡をたどる」を、あえて服役中の父に当てはめてイヤミにしている、というねじれごと覚えると、フレーズ本来のポジティブな含みも一緒に記憶に残ります。

例文で覚える「follow in one’s footsteps」

人生や職業の「継承」を語るときに活躍するのが、このフレーズです。3つの例文で、肯定・否定・会話での使い方を見ていきましょう。

She followed in her mother’s footsteps and became a doctor.
(彼女は母の後を継いで医師になった。)
家族の職業を受け継いだ話をする場面です。親+職業という、最も基本的な使い方です。

He decided not to follow in his father’s footsteps and started his own business.
(彼は父の後を継がず、自分の事業を立ち上げることにした。)
家業を継がない選択を語る場面です。否定形で使うと、劇中のセリフと同じく「あえて同じ道を選ばなかった」ニュアンスが出ます。

A: Are you going to join the family law firm?
B: No, I’d rather not follow in everyone’s footsteps. I want to try something of my own.
(A:家族の法律事務所に入るの?)
(B:いや、みんなと同じ道はたどりたくないんだ。自分なりのことに挑戦したくて。)
進路を話す会話です。follow in everyone’s footsteps の形で、「周囲と同じ道」を指す使い方です。

あわせて覚えたい関連表現

take after (someone)
(〜に似ている、〜の気質を受け継ぐ)
外見や性格が「似ている」ことを表します。follow in one’s footsteps が「職業や生き方の道を継ぐ」行動を指すのに対し、take after は生まれ持った似かよりに焦点が当たります。

carry on (a tradition / legacy)
(伝統・遺志などを受け継いで続ける)
「伝統や遺志を絶やさず続ける」点に重きがあります。follow in one’s footsteps が「特定の人の後を追う」のに対し、こちらは受け継ぐ対象が伝統や理念である点で異なります。

walk in someone’s shoes
(〜の立場に身を置く、〜の経験を味わう)
「他人の立場を経験・理解する」意味で、後継ではなく共感や追体験を表します。footsteps(足跡)と shoes(靴)で似ていますが、意味するところは大きく違う点に注意が必要です。

Note|本来ポジティブな表現を皮肉に転用する

follow in one’s footsteps は、ふつう尊敬する親や先人を継ぐ、敬意のこもった表現です。ところが劇中のヘザーは、これをまったく逆向きに使っています。

ヘザーは “jailbird’s daughter”(囚人の娘)と並べたうえで、”you didn’t follow in daddy’s footsteps”(パパの後は継がなかったのね)と言い放ちます。つまり「犯罪者である父の道=同じく犯罪者になること」を継がなかった、という当てこすりです。本来は「立派な父の跡を継ぐ」と称えるための言葉を、あえて服役中の父に当てはめることで、ほめ言葉の形を借りた強烈な嫌味へと反転させているのです。これは英語のアイロニー(皮肉)の典型的な作り方の一つで、ポジティブな決まり文句をネガティブな文脈に置くことで、表面の意味と本音のギャップを生み出します。受け取る側は、言葉の本来の温度を知っているからこそ、その落差に刺を感じ取るわけです。

この「ねじれ」を見抜けると、follow in one’s footsteps の本来あたたかい意味と、皮肉として使われたときの冷たさ、その両方を立体的に理解できます。

ほめ言葉の形を借りた嫌味ほど、静かに刺さるものですね。

まとめ|「同じ道を歩む」を一言で

follow in one’s footsteps は、「親や先人の後を継いで、同じ道を歩む」ことを、足跡をたどる情景で表す表現です。take after(似ている)や carry on(伝統を続ける)とは違い、「特定の人の職業・生き方を受け継ぐ」点にこの言葉の核があります。

家業を継ぐとき、憧れの人と同じ分野に進むとき、この一言があれば、世代や人をまたぐ「継承」をあたたかく言い表せます。劇中のように皮肉として転用されることもある、その表情の幅まで知っておくと、使うときも受け取るときも、ニュアンスを取り違えずにすみます。

誰かの後を継ぐ、あるいは自分の道を選ぶ――そんな人生の場面を思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてください。

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