海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
はっきりした理由は説明できないのに、なんだか背筋がゾワッとする──そんな薄気味悪さを感じた経験はありませんか。
その感覚にぴったりの「give the heebie-jeebies」を、『CHUCK』シーズン2第1話の中盤、デート中のチャックとサラの前に現れた雇われ屋コルトが、自分の雇い主について本音を漏らすシーンから、一緒に見ていきましょう。
「give the heebie-jeebies」の意味とニュアンス
give someone the heebie-jeebies
意味:(人を)ぞっとさせる、薄気味悪い思いをさせる
はっきりした理由は言葉にしづらいけれど、なんとなく不安でぞわぞわする──そんな生理的な不快感を表す口語表現です。幽霊や虫、不気味な人物や薄気味悪い場所など、理屈抜きでゾッとする対象について話すときに使われます。
give someone the heebie-jeebies で「(人を)ぞっとさせる」、get the heebie-jeebies なら「(自分が)ぞっとする」と、視点を変えて使えます。heebie-jeebies は意味のある単語の組み合わせではなく、あの身震いする感覚を音で表したリズミカルな言葉です。やや古風でユーモラスな響きがあり、深刻すぎない軽さを伴って使われることが多い表現です。
【ここがポイント!】
- 理由は説明できないけれど、なんとなくゾッとする生理的な不快感を表す一言
- give 人 the ~ なら「ぞっとさせる」、get the ~ なら「ぞっとする」
- 深刻すぎない、どこかユーモラスな響きを帯びているのが持ち味
『CHUCK』S02E01のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
念願のデートを楽しむチャックとサラの前に、武装した雇われ屋コルトが現れます。コルトは自分の「威圧感」を得意げに誇りますが、その一方で、自分を雇った組織のことは不気味だと、ふと本音をこぼします。その一言にこのフレーズが使われています。
Sarah: Now why would we do that, Mr. Colt?
(なぜ私たちがそんなことをしなきゃいけないの、コルトさん?)Colt: ‘Cause I assume you find me imposing. I’m going for imposing. Well, I’ll tell you what. The people that hired me… give me the heebie-jeebies.
(俺を威圧的に感じてるだろうからさ。威圧感を狙ってるんだ。まあ、こう言っておこう。俺を雇った連中は…正直、薄気味悪いんだ。)Chuck: You know, when you put it in context like that, I-I…
(そういう言い方をされると、僕は…その…)Chuck Season2 Episode1(Chuck Versus the First Date)
シーン解説と心理考察
威圧感を売りにしている悪役が、「俺ですらあいつらは薄気味悪い」と漏らす──その意外な本音によって、背後にいる組織の不穏さがかえって際立っています。強面のコルトが口にするからこそ、heebie-jeebies の持つ「言葉にできない不気味さ」が説得力を帯びます。
コルト自身もどこか飄々としたキャラクターで、緊張感と可笑しさが同居する点が、いかにも『CHUCK』らしい場面です。チャックが「そう言われると返答に困る」と口ごもるリアクションも、張りつめた空気をやわらかく見せています。怖いはずの相手が見せる人間くささが、このやり取りの温度を独特なものにしています。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
背筋がゾワッとして、思わず「ヒー!」と身震いする──その瞬間の体の反応を、heebie-jeebies という音そのままに覚えるのがコツです。意味を持つ単語ではなく、ぞわぞわ感を音で写し取ったリズミカルな造語なので、声に出して読むと体感として残ります。
劇中では、威圧感たっぷりの悪役コルトでさえ雇い主には「ヒービー・ジービーズ」を感じる、という意外性が見どころでした。強面が口にするからこその不気味さと、語感の軽妙さ。この二つをセットで思い出すと、「理由は言えないけれどゾッとする」というニュアンスが頭に残ります。
例文で覚える「give the heebie-jeebies」
薄気味悪い対象について話すときに活躍します。深刻になりすぎない、軽い身震いのトーンを意識してみましょう。
That abandoned hospital gives me the heebie-jeebies.
(あの廃病院、なんだかぞっとするんだよね。)
心霊スポットや不気味な場所について話す、最も典型的な使い方です。理由をうまく説明できない薄気味悪さがにじみます。
Spiders give her the heebie-jeebies, so don’t bring one near her.
(彼女はクモが大の苦手でぞっとするから、近づけないでね。)
苦手な虫や生き物の話題で使える例です。give 人 the ~ の語順をそのまま覚えてしまいましょう。
A: Why don’t you like that guy? He seems nice.
B: I can’t explain it, but the way he smiles gives me the heebie-jeebies.
(A:なんであの人が苦手なの?いい人そうじゃない。)
(B:うまく説明できないんだけど、あの笑い方、なんかゾッとするんだよね。)
理由を言葉にできない不気味さを伝える、会話での使い方です。劇中のコルトの本音に近いニュアンスが出ています。
あわせて覚えたい関連表現
give someone the creeps
(人をぞっとさせる、気味悪がらせる)
ほぼ同じ意味で、より一般的に使われる表現です。heebie-jeebies のほうがコミカルで古風な響きを持つ点で、軽い使い分けができます。
send shivers down one’s spine
(背筋を震わせる)
恐怖だけでなく、感動でゾクッとする場面にも使えます。不快・不気味な方向に限定される heebie-jeebies とは、カバーする感情の幅が異なります。
make one’s skin crawl
(鳥肌が立つ、ぞっとする)
生理的な嫌悪感がより強く出る表現です。漠然とした不安寄りの heebie-jeebies に比べ、はっきりとした「気持ち悪さ」を伝えたいときに向きます。
Note|意味を持たない造語──heebie-jeebies の音の正体
heebie-jeebies という不思議な響きの言葉は、実はそれ自体に辞書的な意味を持たない造語です。
この言葉が広まったのは1920年代のアメリカとされ、当時の新聞漫画家が用いたことで定着したと言われています。注目したいのは、heebie も jeebies も、もともと特定の意味を持つ単語ではないという点です。あの背筋がぞわぞわする感覚、落ち着かない不安な気分を、意味ではなく「音の響き」で写し取った言葉なのです。二つのよく似た音を重ねるリズムが、いかにも落ち着かない、そわそわした感じを耳から伝えてきます。同じ時代には、この語感の面白さを生かしたジャズの楽曲名としても知られるようになりました。英語には、意味よりも音の印象で気分や状態を表すこうした畳語的な表現がいくつもあり、heebie-jeebies はその代表格と言えます。
意味を分解しようとしても答えは出ない、しかし声に出せば感覚が伝わる──この言葉の面白さは、まさにそこにあります。コルトの「薄気味悪い」という本音が妙に生々しく響いたのも、この音の力によるところが大きいと読み取れます。
意味ではなく響きで伝わる言葉が、英語にも確かにあるのですね。
まとめ|コルトの意外な本音から学ぶこと
「give the heebie-jeebies」は、理由はうまく説明できないけれど、なんとなくゾッとする──そんな薄気味悪さを表す口語表現です。give 人 the ~ で「ぞっとさせる」、get the ~ で「ぞっとする」と、視点を変えて使えます。
意味を持たない音から生まれた言葉だけに、声に出すと感覚そのものが伝わります。深刻になりすぎない、どこかユーモラスな響きが、日常会話で使いやすいポイントです。
なんだか苦手、うまく言えないけど落ち着かない。そんな気持ちを軽やかに言い表す一言として、会話のレパートリーに加えてみてください。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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