海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
難しい試験や厳しい関門を、ただ通っただけでなく、思いがけず好成績で突破できたとき。あの誇らしい気持ちを、英語でひとことで言えたらいいのに、と思ったことはありませんか。
そんな「見事に合格」を表す「with flying colors」を、『CHUCK』シーズン3第11話の後半、スパイテストに合格したと意気揚々とケイシーに報告するチャックのセリフから、一緒に見ていきましょう。
「with flying colors」の意味とニュアンス
with flying colors
意味:見事に、好成績で、大成功で
おもに試験や難関を「突破した」と言うときに添える表現で、「pass with flying colors(好成績で合格する)」の形が定番です。「colors」はここで「旗」を指し、「flying colors」は「翻る旗」、つまり勝利を高らかに掲げる情景を表します。
ポイントは、単に「pass(合格する)」よりも一段上の、「圧倒的に、誇らしく、文句なしに」成功したというニュアンスにあります。ぎりぎり通ったのではなく、堂々と上位で突破した、という晴れやかさがこの言葉の核です。
試験合格はもちろん、面接、審査、試練の克服など、「見事にやってのけた」と称える場面で広く使えます。達成の喜びと誇らしさを、鮮やかに伝えられる表現です。
【ここがポイント!】
- 「with flying colors」の核は、勝利の旗を高々と掲げる帆船のイメージ
- 単なる合格ではなく「圧倒的に、誇らしく」突破したニュアンス
- 「pass with flying colors」の形で使うのが定番の一言
『CHUCK』S03E11のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ソロのスパイテストを終えたチャックが、サブウェイでケイシーと再会します。一人前のスパイになる最終試験に「合格した」と信じているチャックは、誇らしさを隠しきれません。テストの首尾を尋ねるケイシーに、彼は胸を張って報告します。
Casey: You took your test last night, and you passed?
(ゆうべテストを受けて、合格したのか?)Chuck: Oh, yeah… with flying colors, man.
(ああ……それも文句なしの好成績でね。)
シーン解説と心理考察
ついに一人前のスパイになれると信じるチャックの、高揚した誇らしさが表れる場面です。「文句なしの好成績で」と胸を張る姿には、長く handler に守られてきた彼が、ようやく独り立ちできたという達成感がにじみます。
ただ、この晴れやかな報告には、観る側だけが知る重い裏面があります。実際にはチャックは引き金を引けず、ケイシーが代わりに手を下していました。本人はそれを知らないまま誇らしげに語る——その無邪気さが、シーンに切ない影を落としています。
「with flying colors」という勝利を高らかに掲げる表現が、チャックの達成感をやわらかく見せています。掲げた旗の鮮やかさと、その裏で起きた出来事の重さ。両者の落差が、この一言にそっと重なっているのが見どころです。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
戦いを終えた帆船が、マストいっぱいに勝利の旗をはためかせ、誇らしげに港へ凱旋してくる光景を思い描いてください。負けた船は旗を降ろし、勝った船は旗を高々と掲げる。その「翻る旗(flying colors)」が「見事な勝利」のイメージです。
チャックが「with flying colors」と胸を張ったのも、まさに旗を掲げて凱旋する船のような誇らしさでした。マストにはためく色とりどりの旗の像を思い浮かべれば、このフレーズが「ただの合格」ではなく「堂々たる勝利」だと記憶に残りやすくなります。
例文で覚える「with flying colors」
「pass 〜 with flying colors」の形で「見事に突破する」と使うのが定番です。場面の違う3つの例文で、フレーズの幅を体感してみましょう。
She passed the bar exam with flying colors.
(彼女は司法試験に見事に合格した。)
難関試験の突破を称える、最も典型的な使い方です。ただ通ったのではなく、堂々たる成績だった、という誇らしさを伝えています。
The new product passed all the safety tests with flying colors.
(新製品はすべての安全試験を文句なしにクリアした。)
審査や検査の場面でも使えます。人だけでなく、製品やシステムが「申し分なく合格した」ことを表せます。
A: How did your driving test go?
B: With flying colors! The examiner said I was one of the best.
(A:運転免許の試験どうだった?)
(B:ばっちりだったよ! 試験官に「最高の部類だ」って言われたんだ。)
試験の首尾を報告し合う会話です。好成績で突破した喜びを、生き生きと伝えられる表現です。
あわせて覚えたい関連表現
pass with flying colors
(好成績で合格する)
「with flying colors」が最もよく組む動詞が「pass」です。試験・審査の文脈では、ほぼセットの決まり文句として覚えておくと便利です。
ace
(試験などで満点・好成績を取る)
「ace the exam」のように動詞で使い、「楽々と最高点を取る」ことを表します。「with flying colors」と意味は近いですが、こちらはよりくだけた口語表現です。
come through with flying colors
(難局を見事に切り抜ける)
試験だけでなく、困難な状況や試練を立派に乗り越えたときにも使えます。「pass」よりも「試練を耐え抜いた」というニュアンスが加わります。
Note|勝利の旗を掲げて帰る船、colors の正体
「with flying colors」の「colors」とは、いったい何の「色」なのでしょうか。この表現の出どころをたどると、大海原を行き交う帆船の時代に行き当たります。
「colors」は、ここでは「色」そのものではなく「旗」を指すとされます。とりわけ軍旗や船の所属を示す旗を、英語では古くから「colors」と呼んできました。大航海時代から戦列艦の時代にかけて、戦いを終えた船は自らの状態を旗で示しました。勝利した船はマストに旗を高々と掲げ、色とりどりの旗をはためかせながら誇らしく帰港します。これが「flying colors(翻る旗)」です。逆に、降伏や敗北を認める船は旗を降ろしました。「旗を掲げたまま堂々と帰る」ことが勝利と栄光の象徴であり、そこから「with flying colors」が「見事な成功」を意味するようになったとされます。海事の世界の名残は今も残っていて、軍隊で旗を授ける式典や、降伏を意味する「strike the colors(旗を降ろす)」といった表現にも、同じ「colors=旗」の用法が生きています。試験の合格という、海とは縁のなさそうな場面に、かつての帆船の凱旋の情景がひっそり息づいているわけです。
この成り立ちを知ると、チャックの誇らしげなセリフがより立体的に見えてきます。彼が掲げたのは、一人前のスパイになれたという、勝利の旗だったのです。
掲げた旗の鮮やかさが、栄光の証になるのですね。
まとめ|旗を高く掲げる、勝利の一言
「with flying colors」は、試験や難関を見事に、好成績で突破することを表す表現です。勝利の旗を高々と掲げて凱旋する帆船のイメージが、この言葉に晴れやかな誇らしさを与えています。
難関試験を堂々と突破したとき、厳しい審査を申し分なくクリアしたとき、試練を立派に乗り越えたとき。「with flying colors」の一言があれば、その「圧倒的にやってのけた」誇らしさをくっきりと伝えられます。
ただ通り抜けるのではなく、旗を高く掲げて凱旋する——そんな晴れがましさを映すこの表現を、会話のレパートリーに加えてみてください。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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