「break even」の意味と使い方|『フレンズ』S03E03で学ぶ英会話

「break even」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

何か小さな商売やイベントを終えたあと、「儲けは出なかったけど、まあ元は取れたかな」と収支をふり返る場面はありませんか。

そんなときにぴったりの「break even」を、『フレンズ』シーズン3第3話、勢いで始めたジャム作りの採算をはじいて我に返るモニカのシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「break even」の意味とニュアンス

break even
意味:収支がトントンになる、損も得もしない状態になる

収入と支出がちょうど釣り合って、儲けも損も出ていない状態を指す表現です。even は「平ら・同等」という意味で、収支という天秤が水平に釣り合うイメージが核にあります。利益(profit)には届かないけれど、赤字(loss)でもない——ちょうどその境目の地点が break even です。ビジネスの世界では、この採算の分かれ目を break-even point(損益分岐点)と呼び、事業や投資が成り立つかどうかを見きわめる大事な基準として使われます。just to break even(トントンにするだけでも)という形にすると、「利益どころか、赤字を出さないだけでもこんなに大変」という採算の厳しさを強調できます。個人のちょっとした売り買いで「元が取れた」と言いたいときにも使える、幅のある表現です。

【ここがポイント!】

  • even(平ら)が核。収支の天秤がちょうど水平になる地点のイメージ
  • 利益でも赤字でもない、損益ゼロの境目を指す表現
  • just to break even で「トントンにするだけでも」と採算の厳しさを強調できる

『フレンズ』S03E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

失恋の痛手を紛らわそうと、モニカは朝の4時からジャム作りに没頭していました。ところが原価をきちんと計算してみると、赤字を出さないだけでも一瓶17ドルという、とても売り物にならない値段が必要だと判明します。事業を諦めざるを得なくなった彼女が、その顛末を打ち明けるのがこの場面です。

Rachel: Well, what happened to your jam plan?
(で、あのジャム計画はどうなったの?)

Monica: I figured out I need to charge 17 bucks a jar just to break even. So, I’ve got a new plan now. Babies.
(トントンにするだけで一瓶17ドルは取らなきゃって分かったの。だから新しい計画を立てたわ。赤ちゃんよ。)

Chandler: You’re going to need much bigger jars.
(そりゃ、もっとでかい瓶がいるな。)

Friends Season3 Episode3 (The One with the Jam)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

モニカが基準にしているのは「利益」ではなく、あくまで「トントン(break even)」です。儲けを出すどころか、赤字を避けるだけでも一瓶17ドルという非現実的な値付けが必要——その事実が、彼女のジャム事業がいかに成り立たないかを冷ややかに物語っています。失恋の穴を埋めようと衝動的に始めた計画が、原価計算という冷静な数字の前であっけなく崩れていく。そのおかしさと切なさが同居する場面です。さらにモニカが間髪入れず「新しい計画は赤ちゃん」と宣言し、チャンドラーがそれを「もっとでかい瓶がいる」と茶化すことで、しんみりしかけた空気が一気に笑いへ転じています。数字のリアルさと勢いだけの発想が交錯するところに、このシーンの妙味が表れています。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

天秤の左右の皿に、「入ってきたお金」と「出ていったお金」をそれぞれ載せる場面を思い浮かべてみてください。even は、その二つの皿がぴたりと水平に釣り合った状態です。break even は、どちらにも傾いていないその釣り合いの地点にちょうど到達すること——つまり損も得もしていない瞬間を指します。モニカが電卓を叩き、収入と原価の皿がやっと水平になる値段(一瓶17ドル)を突き止めて青ざめる姿を重ねておくと、「トントンにするだけでも大変」という break even の重みが、実感として記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「break even」

事業や投資の採算を語るときに欠かせない表現です。just to break even の形で採算の厳しさを強調したり、個人の売り買いに使ったりと、幅広く応用できます。

We didn’t make a profit, but at least we broke even.
(利益は出なかったけど、少なくともトントンにはなった。)
小さなイベントや出店の結果を報告する場面です。profit(利益)との対比で意味がはっきりします。

How many units do we need to sell just to break even?
(トントンにするだけで、何個売る必要があるの?)
損益分岐点を確認する会議での一言です。劇中と同じ just to break even の強調の型が使われています。

A: So, did your weekend market stall make any money?
B: Not really. After all the costs, I pretty much just broke even.
(A:週末のマーケット出店、儲かった?)
(B:そうでもないんだ。経費を引いたら、結局トントンだったよ。)
個人の副業の収支をふり返る、友人同士のやり取りです。個人レベルの「元が取れた」にも自然に使えます。

あわせて覚えたい関連表現

make a profit
(利益を出す)
釣り合いを超えて黒字になることを指します。break even はその一歩手前、損益ゼロの地点にあたる点が違います。

in the red / in the black
(赤字/黒字)
収支の状態を色で表す表現です。break even は、その赤と黒のちょうど境界線の上にある状態だと考えると分かりやすくなります。

cover costs
(費用をまかなう)
かかった費用を収入で賄えることを指し、意味は break even にかなり近い表現です。break even のほうが「損益分岐」という会計用語の色が濃く出ます。

Note|英語がお金を「even」で捉える発想

break even の even は「平ら・同等」を意味しますが、英語ではこの even を使って、お金の貸し借りや収支の釣り合いを表す言い回しがいくつもあります。ここには、英語ならではのお金の捉え方が透けて見えます。

たとえば、誰かに借りを返し終えたときに言う We’re even.(これで貸し借りなし)。ここでの even は、二人のあいだの帳尻がぴたりと平らに釣り合った状態を指しています。あるいは get even(仕返しする)という表現。これも「やられたぶんをやり返して、不均衡を元の水平に戻す」という発想から来ています。英語では、お金や貸し借り、さらには恨みつらみまでも、「平ら(even)かどうか」という天秤のイメージで捉える感覚が根づいているわけです。break even もその延長線上にあり、収入と支出という二つの皿が水平に釣り合う地点を「even を break する(=そこに到達する)」と表現しています。日本語の「トントン」も同じように釣り合いを音で表していますが、英語は even という一語で、貸し借りから収支まで幅広く言い表しているのが面白いところです。

こうして見ると、break even は単なる会計用語ではなく、英語がものごとの「釣り合い」をどう捉えるかという発想そのものを映した表現だと分かります。

お金も気持ちも「平ら」で測る——そんな英語の感覚が、この一言の背景に広がっています。

まとめ|損益ゼロを言い表す一言

break even は、収入と支出がちょうど釣り合って、儲けも損も出ていない状態を表す表現です。利益(make a profit)の一歩手前、赤字(loss)との境目にあたる地点を指し、ビジネスの採算を語るうえで欠かせない一言です。just to break even とすれば採算の厳しさを、個人の売り買いに使えば「元が取れた」という手応えを、それぞれ言い表せます。仕事でも暮らしでも、お金の釣り合いをさらりと語れると会話の幅が広がります。収支を語る表現の引き出しに、加えてみてくださいね。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
ビジネス英語を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「break even」のような、仕事で使える英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
ビジネス英語が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次