「cold turkey」の意味と使い方|『フレンズ』S03E03で学ぶ英会話

「cold turkey」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

やめると決めた習慣を、少しずつ減らすのではなく「もう今日から一切なし!」と一気に断とうとして、その難しさに直面した経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「cold turkey」を、『フレンズ』シーズン3第3話の終盤、ある習慣をやめられずにいる相手を、フィービーが優しくフォローするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「cold turkey」の意味とニュアンス

cold turkey
意味:(習慣や依存を)きっぱり断つこと、一気にやめること

タバコやお酒、その他の依存的な習慣を、徐々に減らすのではなく、一気に完全に断つことを表す表現です。go cold turkey や quit cold turkey の形でよく使われます。直訳すると「冷たい七面鳥」ですが、食べ物とは関係なく、「段階を踏まずにいきなりゼロにする」という断ち方そのものを指します。もともとは薬物を断つときの俗語だったものが、そこから広く「きっぱりやめる」全般に使われるようになりました。中途半端に減らすのではなく、きっぱり完全に断つ——その潔さと同時に、反動やつらさがつきまとう厳しさの含みも持っている言葉です。

【ここがポイント!】

  • 「段階を踏まず、いきなり完全にやめる」という断ち方を指す表現
  • go / quit cold turkey の形で使うのが定番
  • 潔さと同時に「つらさ・反動」の含みもある一言

『フレンズ』S03E03のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィービーは、ある人物に「今の行動をきっぱりやめて」と迫っていました。ところが相手は我慢しきれず、また同じことを繰り返してしまいます。それを知ったフィービーは、彼を頭ごなしに責めるのではなく、「一気にやめさせようとした自分にも非がある」と、やめ方の難しさに寄り添う言葉をかけます。

Malcolm: I’m sorry. I’m sorry. I tried to stop, but I couldn’t. I’m so pathetic.
(ごめん、ごめん。やめようとしたんだ、でもできなかった。俺は本当に情けない。)

Phoebe: No, no. It’s not your fault. It’s partly my fault ‘cause I made you quit cold turkey. It’s too hard, you know?
(いいえ、違う。あなたのせいじゃない。半分は私のせい、きっぱりやめさせようとしたんだもの。それって、すごく難しいことよね。)

Friends Season3 Episode3 (The One with the Jam)

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シーン解説と心理考察

我慢しきれずにやめられなかった相手を、フィービーは責めるどころか、「一気にやめさせようとした(quit cold turkey)自分にも非がある」と受け止めています。依存的な習慣を断つことを、まるで禁煙や禁酒のように扱い、その難しさに理解を示すところに、彼女独特の共感力がにじむ場面です。相手の弱さを断罪するのではなく、「やめ方が急すぎたのかもしれない」と問題をそっとすり替えることで、相手のプライドを守りながら寄り添っています。cold turkey という表現が持つ「一気に断つことのつらさ」という含みが、このセリフにそのまま重なっています。人の弱さを裁かず、まず理解から入るフィービーのやわらかさが、短いやり取りの中によく表れていると言えます。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

cold turkey は、文字どおりに読めば「冷たい七面鳥」。準備も味付けもされないまま、冷えた七面鳥が食卓にドンと出される、その素っ気なさと急さを、「段階を踏まないやめ方」に重ねてみてください。徐々に慣らすという助走をいっさい飛ばして、いきなりゼロにする——その飾り気のなさが cold(冷たい)の感覚につながります。フィービーが相手に「一気にやめさせようとした(quit cold turkey)のがつらすぎた」と認める場面と結びつけておくと、この表現が持つ「厳しさ・反動」のニュアンスまで一緒に覚えられます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「cold turkey」

習慣や依存を「一気に断つ」ことを表す表現です。quit / go / give up などの動詞と組み合わせて使うのが基本になります。

He quit smoking cold turkey last year.
(彼は去年、タバコをきっぱりやめた。)
知人の禁煙エピソードを語る場面です。quit … cold turkey は、いちばん典型的な形になります。

Going cold turkey isn’t for everyone; some people need a plan.
(きっぱりやめるやり方が、万人向けとは限らない。計画が必要な人もいる。)
断ち方についてアドバイスする場面です。going cold turkey と、動名詞を主語に置く形も覚えておくと便利です。

A: I’m thinking of giving up coffee completely, starting tomorrow.
B: All at once? Going cold turkey is tough—maybe cut back slowly instead.
(A:明日から、コーヒーを完全にやめようと思ってるんだ。)
(B:一気に? きっぱりやめるのはきついよ。少しずつ減らすほうがいいかも。)
習慣を断つ方法を相談する、友人同士のやり取りです。cut back(徐々に減らす)との対比で、cold turkey の「一気に」という性質がくっきりします。

あわせて覚えたい関連表現

quit / give up
(やめる)
単に「やめる」という意味の一般的な表現です。cold turkey を添えると、「段階を踏まず一気に」という断ち方の激しさが加わる点が違います。

wean off
(徐々にやめる、断ち慣らす)
少しずつ量を減らして断っていくことを指します。cold turkey とはちょうど正反対のやめ方で、対にして覚えると理解が深まります。

kick the habit
(悪習を断つ)
「悪い習慣をやめる」という結果に焦点を当てた表現です。cold turkey は「どうやめたか(一気に)」という方法に焦点がある点で使い分けられます。

Note|なぜ「冷たい七面鳥」が禁断を意味するのか

cold turkey を直訳すれば「冷たい七面鳥」。習慣を断つこととはおよそ結びつかないこの言葉が、なぜ「きっぱりやめる」を意味するようになったのでしょうか。その由来には、いくつかの説が語り継がれています。

よく知られているのは、依存していたものを急に断ったときの禁断症状に由来するという説です。一気にやめると、体が反応して肌が青白くなり、ぶつぶつと鳥肌が立つ。その様子が、羽をむしられて冷えた七面鳥の皮膚に似ていたことから、cold turkey と呼ばれるようになった——というものです。この表現は20世紀初頭のアメリカ英語で、薬物を断つときの俗語として定着し、そこから徐々に、タバコやお酒、さらにはあらゆる習慣を一気にやめることへと意味を広げていきました。今では、禁断症状を伴うような依存に限らず、「甘いものを一気にやめる」といった日常的な場面でも気軽に使われます。もっとも、語源については異説もあり、はっきり一つに定まっているわけではありません。ただ、どの説にも共通しているのは、「段階を踏まずに一気に断つことのつらさ」というイメージです。

フィービーのセリフの quit cold turkey も、単に「やめる」ではなく、この「反動を伴う厳しいやめ方」というニュアンスを含んでいます。だからこそ彼女は、やめられなかった相手を責めず、「やり方が急すぎた」と気づかえたのです。

一枚の冷えた七面鳥のイメージが、断つことの厳しさを今に伝えている——言葉の由来の面白さが詰まった表現です。

まとめ|きっぱり断つ、潔い一言

cold turkey は、タバコやお酒、その他の習慣を、少しずつではなく一気に断つことを表す表現です。go / quit cold turkey の形で使い、その潔さと同時に、反動やつらさを伴う厳しさの含みも持っています。徐々に減らす wean off とは対照的な断ち方で、対にして押さえると、依存や習慣を語る表現の幅がぐっと広がります。何かをきっぱりやめると決めたとき、あるいはその難しさを誰かと語り合うとき、この一言があると気持ちの機微まで伝えられます。習慣について語る表現の引き出しに、加えてみてくださいね。

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