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『フレンズ』シーズン4第4話では、ジョーイが建物の管理人トリーガーに頼まれ、ダンスの練習相手を務めます。管理人たちのダンスパーティーに向けて、気になっている女性にいいところを見せたいトリーガーのための練習です。
練習に付き合う側は、相手が落ち込んだときにも、うまくいったときにも声をかけることになります。弱音を打ち消す言い方から、成功を喜んで本番へ送り出す一言まで、場面の順に見ていきます。
「Don’t say that」弱音を吐く相手を練習に引き戻す
ジョーイは、モニカとレイチェルの部屋のことでトリーガーと話をこじらせてしまい、それを収めるためにトリーガーの頼みを聞くことになります。頼まれたのは、ダンスの練習相手になることでした。
カフェのセントラルパークで、ジョーイはモニカとレイチェルにその事情を話します。管理人たちのダンスパーティーがあり、トリーガーはマージという女性の管理人にいいところを見せたいのだそうです。
Rachel: Why doesn’t he just practice with a girl?
(女の人と練習すればいいじゃない?)
Joey: Well, he’s too shy. He doesn’t think he’s good enough to dance with girls yet.
(いや、あいつは照れ屋なんだよ。まだ女の人と踊れるほどの腕じゃないと思ってるんだ。)
Friends Season4 Episode4(The One With the Ballroom Dancing)
good enough to ~ は「〜できるほど上手だ」、文末の yet は「まだ」です。否定文と組み合わせると「まだ〜できる腕前ではない」という意味になります。ここではジョーイが、トリーガー本人の考えを代わりに説明しています。
トリーガーの部屋での練習では、回転がうまくいきません。トリーガーは Ah, forget it.(もういい)と投げ出しかけ、自分はこれが上達しそうにない、マージが振り向いてくれるはずがない、と弱音を口にします。それを受けたジョーイの言葉です。
Joey: Uh, come on, Treeger, don’t say that. You just, uh, you just need more practice. Here, come on. Let’s, uh, let’s try it again. Plus, it was, it was probably mostly my fault anyway.
(なあ、トリーガー、そんなこと言うなって。ただ、ただ練習が足りないだけだよ。ほら、来いよ。もう一回、もう一回やってみよう。それに、たぶん、ほとんど俺のせいだったしな。)
Friends Season4 Episode4(The One With the Ballroom Dancing)
Come on は「ほら」「なあ」と相手を促す呼びかけで、don’t say that は相手の弱音をそのまま打ち消す一言です。You just need more practice. の just は「〜が足りないだけ」と問題を小さく言い直す働きをしています。続く Let’s try it again. で、話を練習の続きに戻しています。
最後の Plus は「それに」と理由を付け足す語です。it was probably mostly my fault anyway と自分の側の失敗にも触れ、トリーガー一人の問題にしない言い方を添えています。
「Ready for our last practice?」うまくいかない原因を話し合う
場面はモニカとレイチェルの部屋に移ります。トリーガーが訪ねてきて、ジョーイと最後の練習について話します。
Joey: So you, uh, ready for our last practice?
(で、最後の練習の準備はいいか?)
Mr. Treeger: Yeah, but, you know, I think the reason we’re not getting that spin right is because my apartment is too small.
(ああ、でもな、回転がうまくいかないのは、俺の部屋が狭すぎるせいだと思うんだ。)
Joey: Ah. Oh, you wanna use our place?
(ああ。じゃあ、うちを使うか?)
Friends Season4 Episode4(The One With the Ballroom Dancing)
ready for ~? は、Are you ready for ~? の Are が省かれたくだけた形で、「〜の準備はいい?」と確認するときに使えます。our last practice は「俺たちの最後の練習」で、二人で続けてきた練習を指しています。
トリーガーの答えにある the reason ~ is because ~ は、「〜なのは〜のせいだ」と原因を説明する形です。書き言葉では the reason ~ is that ~ の形が勧められることもありますが、会話では because を続ける言い方も耳にします。get ~ right は「〜をうまくやる」という意味で、ここでは not getting that spin right で「あの回転がうまくいかない」となります。
ジョーイの you wanna use our place? の place は、「自分の家・部屋」を指すくだけた語です。トリーガーが挙げた原因に対して、すぐに場所の案を出しています。トリーガーはこの申し出を受けず、別の考えがあると答えます。うまくいかない理由を言葉にし、それに合わせて次の手を探る流れが、短いやりとりの中で進んでいきます。
「Go get ‘em」成功を喜び、本番へ送り出す
場面は屋上に移ります。二人で踊ったあとの会話です。
Joey: We did it!
(やったな!)
Mr. Treeger: Oh. I know, we did it! Hey, that was incredible, huh?
(ああ、だよな、やった!なあ、すごかっただろ?)
Friends Season4 Episode4(The One With the Ballroom Dancing)
We did it! は、一緒に何かをやり遂げたときの「やった!」です。主語が we なので、二人で達成したという気持ちがそのまま表れます。トリーガーの I know は「だよな」と相手に同意する返しで、文末の huh? は「〜だろ?」と同意を求める響きを加えています。
このあとトリーガーはジョーイに礼を言い、パーティーへ向かうバスの時間だと告げます。ジョーイは Good luck.(幸運を)と応じ、さらにこう続けます。
Joey: Uh, uh, unless you wanna practice the foxtrot again. O-or the Tango.
(あ、あの、フォックストロットをもう一回練習したいなら別だけど。あ、それかタンゴとか。)
Mr. Treeger: Ah, thanks, but, uh, no, it was.. See, I-I think I’m ready to dance with girls.
(ああ、ありがとな、でも、いや、もう……ほら、俺、女の人と踊る準備ができたと思うんだ。)
Joey: Go get ‘em, Treeger.
(行ってこい、トリーガー。)
Mr. Treeger: Right.
(おう。)
Friends Season4 Episode4(The One With the Ballroom Dancing)
unless you wanna ~ は「〜したいなら別だけど」という意味で、相手に断る余地を残しながら誘う言い方です。トリーガーは thanks, but no と礼を言ってから断り、I think I’m ready to ~(〜する準備ができたと思う)と理由を伝えています。最初の場面でジョーイが説明した good enough to dance with girls yet と、ここでの ready to dance with girls が対応しています。
ジョーイの Go get ‘em. は Go get them の短縮で、「行ってこい」「がんばってこい」と相手を送り出すときの一言です。ここでは ‘em が誰を指すかは示されておらず、相手を送り出す言葉として使われています。
まとめ|練習相手を励まして送り出す英語
You just need more practice. で弱音を打ち消し、the reason ~ is because ~ で原因を話し合い、We did it! と Go get ‘em. で送り出す流れを見てきました。場面ごとの声のかけ方を知っておくと、応援の英語の幅が広がります。
練習に付き合う二人のやりとりを観ていると、相手を支える英語の形が見えてきます。
この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、別の場面の英語を取り上げています。


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