「experience」と「background」はどう違う?オーディションで経歴を当てにされたときの英語|『フレンズ』S03E12で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「experience」と「background」はどう違う?オーディションで経歴を当てにされたときの英語|『フレンズ』S03E12で学ぶ英会話

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『フレンズ』シーズン3第12話では、ジョーイがミュージカルのオーディションを受けます。歌の審査のあと、聞いていなかったダンスの審査があると知らされ、ジョーイのダンスの経歴が話題になります。

経歴を表す英語には experience と background があり、日本語ではどちらも「経験」「経歴」と訳されがちです。演出家の言葉を手がかりに二つの違いを整理し、経歴を当てにされたときのやりとりもあわせて見ていきます。

目次

「with your dance background」経歴を当てにされる

オーディション会場で、歌の審査を終えたジョーイに演出家が声をかけます。次の審査に呼ぶという知らせのあと、話はダンスに移ります。

Director: Joey, we definitely want to see you for the callback on Saturday.
(ジョーイ、土曜のコールバックにはぜひ来てほしい。)
Joey: Excellent. I’ll be there.
(やった。行きます。)
Director: Okay and listen, don’t forget to bring your jazz shoes for the dance audition.
(よし、それから、ダンスの審査にはジャズシューズを忘れずにね。)
Joey: My, uh, my agent said that it wasn’t a dancing part.
(お、俺のエージェントは、踊る役じゃないって言ってたんですけど。)
Director: Oh, Joey, all the roles got to dance a little. But believe me, with your dance background it’ll be a piece of cake.
(ああ、ジョーイ、どの役も少しは踊らなきゃいけないんだ。でも大丈夫、君のダンスの経歴なら楽勝だよ。)
Friends Season3 Episode12(The One With All the Jealousy)

callback は、ここでは最初の審査を通った人を次の審査に呼び戻すことを指しています。ジョーイの Excellent. は「やった」「最高」と、うれしい知らせに応じる返事です。don’t forget to bring ~ は「〜を忘れずに持ってきて」と持ち物を念押しする形で、ジョーイは my agent said that ~ で、事前に聞いていた話と違うことを伝えています。

演出家の with your dance background は「君のダンスの経歴があれば」という意味です。background は、その人がこれまでに積んできた訓練や経歴、育ってきた環境など、土台になっているものを指すことの多い語です。ここでは、ジョーイにはダンスの素地があるという前提で話が進んでいます。最後の a piece of cake の使い方は、同じエピソードのフレーズ記事で扱っています。

「Yeah, I can dance」経歴の中身を問われる

場面がチャンドラーとジョーイの部屋に移り、チャンドラーがジョーイの履歴書に書かれたダンスの経歴を読み上げています。そこにはフィービーもいます。

Joey: Hey, everybody lies on their resume, okay?
(おい、履歴書なんてみんな嘘を書くもんだろ?)
Phoebe: Well, can you, like, dance at all?
(で、そもそも踊れるの?)
Joey: Yeah, I can dance.
(ああ、踊れるよ。)
Chandler: Oh, no, no, no, no!
(うわ、だめだめだめだめ!)
Phoebe: What-what is that?
(な、何それ?)
Joey: Sure, it looks stupid now. There’s no music playing.
(そりゃ今はバカっぽく見えるさ。音楽がかかってないんだから。)
Friends Season3 Episode12(The One With All the Jealousy)

resume は「履歴書」で、lie on one’s resume は「履歴書に事実と違うことを書く」という意味になります。この言い分から、演出家が口にしたダンスの経歴は、履歴書の上だけのものだったことがうかがえます。

フィービーの at all は、疑問文で「少しでも」「そもそも」と程度を問う働きをします。Can you dance? だけでも意味は通じますが、at all が付くと「少しは踊れるのか」と、最低限のところを確かめる問いになります。途中の like は、言葉をつなぐ口語のつなぎです。

ジョーイは Yeah, I can dance. と答えて踊ってみせ、チャンドラーは Oh, no を重ね、フィービーは What-what is that? と聞き返します。最後の There’s no music playing. は、うまく見えない理由を音楽がないことに求める言い訳になっています。

「seeing as you’ve got the most experience」経験を理由に頼まれる

場面がダンスの審査の会場に移り、ウォーミングアップをしているジョーイのところに演出家が来ます。

Director: Listen, Joey, I got a problem. I just got a call from my dance captain. He’s having a relationship crisis and can’t get out of Long Island.
(なあジョーイ、困ったことになった。ダンスキャプテンから電話があってね。人間関係でもめていて、ロングアイランドから出られないそうなんだ。)
Joey: So does that mean the audition’s off?
(じゃあ、オーディションは中止ってことですか?)
Director: Listen, Joey seeing as you’ve got the most experience I want you to take these dancers and teach them the combination.
(いいかいジョーイ、君がいちばん経験があるから、このダンサーたちに振り付けを教えてやってほしいんだ。)
Friends Season3 Episode12(The One With All the Jealousy)

I got a problem. は「困ったことになった」と事情を切り出す一言で、ジョーイの Does that mean ~? は「それって〜ということ?」と相手の話の結論を確かめる形です。seeing as ~ は「〜だから」と理由を添える口語の言い方で、combination はここでは一続きの振り付けを指しています。

ここで演出家が使ったのは experience でした。experience は実際にやってきたこと、その量や長さを表すことが多く、the most experience で「いちばん経験がある」となります。前半の background が経歴の中身や土台を指すのに対し、experience は場数を比べる言い方に向いています。

演出家が戻ってくると、ダンサーたちが振り付けを踊ります。

Director: What was that?
(今のは何だ?)
Joey: It’s the best I could get out of them.
(これがこいつらから引き出せた精いっぱいです。)
Director: Well, people.
(さあ、みんな。)
Joey: People, people, people.
(みんな、みんな、みんな。)
Friends Season3 Episode12(The One With All the Jealousy)

What was that? は「今のは何だ?」と、見たものへの不満を込めて聞き返す言い方です。the best I could get out of ~ は「〜から引き出せた精いっぱい」で、get ~ out of … は「…から〜を引き出す」という意味になります。ジョーイは演出家の people をそのまま繰り返して応じ、このあと会場から走り去ります。

まとめ|experience と background の使い分け

background は経歴や素地といった土台、experience は実際の経験の量を表すことが多い語です。don’t forget to bring ~、Can you ~ at all?、Does that mean ~?、seeing as ~ も、予定や経歴を確かめる場面で使えます。

ジョーイのオーディションの場面を観ると、経歴をめぐる英語の使い分けがより身近に感じられます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、レイチェルの新しい職場をめぐる英語も取り上げています。

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