海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第4話には、レイチェルがロスの交際相手のジュリーに、次々と質問を投げかける場面があります。そのやりとりの中で、know と get to know という似た二つの言い方が、すぐ近くで使い分けられています。
「知っている」と「知り合っていく」の違いを軸に、相手のことを尋ねる質問や、聞き返して話を広げる言い方まで、場面の順に見ていきます。
「We don’t really know you」で相手に話を振る
ロスの部屋に仲間が集まる中、モニカに「そればかりしている」と言われたレイチェルは、話の矛先をジュリーに向けます。
Rachel: Okay, maybe that’s all we do. What about Julie?
(わかった、そればっかりしてるかもね。じゃあジュリーは?)
Julie: What about Julie?
(ジュリーがどうかした?)
Rachel: Well, you have been in our lives for nearly two months now
(だって、あなたが私たちの生活に加わってもう2か月近くになるのに)
Rachel: And we don’t really know you. I mean, who is Julie?
(私たち、あなたのことをよく知らないじゃない。つまり、ジュリーってどんな人?)
Rachel: I mean what do you like? What don’t you like? We want to know everything.
(何が好きで、何が嫌いなの?全部知りたいの。)
Julie: Well, that could take a while.
(うーん、それだとちょっと時間がかかるかも。)
Friends Season2 Episode4(The One with Phoebe’s Husband)
What about ~? は「〜はどう?」と話題を別の人や物に移すときの言い方です。ジュリーは、自分の名前が出たことを受けて、同じ言葉で聞き返しています。
we don’t really know you の not really は「あまり〜ない」と、否定を少しやわらげる働きをします。続く Who is Julie? は、名前は分かっている相手について「どんな人なの?」と人柄を尋ねる聞き方です。What do you like? What don’t you like? と肯定と否定を並べると、好みを幅広く聞く質問になります。
最後の We want to know everything. の know は「全部知りたい」と、まだ知らないことを知りたいという希望を表していて、後半の get to know にもつながっています。
ジュリーの That could take a while. の could は「〜かもしれない」という可能性を表し、take a while は「しばらく時間がかかる」の意味です。答える前に、話が長くなりそうだと前置きする返しと言えます。
「get to know」と「know」はどう違う?
レイチェルはさらに、その場の全員に問いかけます。仲間の返事と、モニカの申し出が続きます。
Rachel: So?
(だから?)
Rachel: I mean, who here does not have the time to get to know Julie?
(この中に、ジュリーと知り合う時間がない人なんている?)
Chandler: I got the time to get to know Julie.
(俺にはジュリーと知り合う時間があるよ。)
Joey: I got time.
(俺も時間ある。)
Monica: I know her pretty well. Can I go?
(私は彼女のことかなりよく知ってるんだけど。帰ってもいい?)
Monica: That’s fine.
(いいよ。)
Rachel: Okay, Julie, so now let’s start with your childhood.
(オーケー、ジュリー、じゃあ子どものころの話から始めよう。)
Friends Season2 Episode4(The One with Phoebe’s Husband)
二つの言い方の違いを、表にまとめると次のようになります。
| 表現 | 意味 | 作中の使われ方 |
|---|---|---|
| know | すでに知っている(状態) | I know her pretty well. |
| get to know | 知り合っていく・親しくなる(過程) | the time to get to know Julie |
know は、相手のことをすでに分かっている状態を表します。モニカの I know her pretty well. は「かなりよく知っている」と、もう十分だという意味で使われています。一方の get to know は、これから時間をかけて相手を知っていく過程を表すため、レイチェルは「知り合う時間」と組み合わせています。初対面の相手に I’d like to get to know you better. と言えば、「もっとあなたのことを知りたい」という気持ちを伝えられます。
Who here does not have the time to ~? は、「〜する時間がない人なんている?」と、いないことを前提に問いかける言い方です。チャンドラーは同じ言葉をそのまま返し、ジョーイは I got time. と短く応じています。
「What exactly ~?」で質問を重ねて話を広げる
ジュリーは子どものころの話を続け、話題は先生の名前に移っていきます。
Julie: And my second grade teacher was Miss Thomas.
(それから、2年生のときの先生はミス・トーマスで。)
Julie: And my first grade teacher was Mrs. Cobb.
(1年生のときの先生はミセス・コブ。)
Rachel: Mrs…. Mrs. Gob?
(ミセス……ミセス・ゴブ?)
Julie: No, Cobb. Like Cobb salad.
(ううん、コブ。コブサラダのコブ。)
Rachel: Now, what exactly is in a Cobb salad?
(で、コブサラダって正確には何が入ってるの?)
Friends Season2 Episode4(The One with Phoebe’s Husband)
And ~. And ~. と文頭に and を重ねる話し方には、話がまだ続いていく様子が出ています。Miss と Mrs. は、一般に女性の敬称として使い分けられる語で、先生を呼ぶときにも名字の前に付けます。
名前を確かめる場面で、レイチェルは Mrs. Gob? と疑問の形で聞き返しています。ジュリーの No, ~. Like ~. は、相手のよく知っている言葉を例に出して音を伝える形です。英語では一般に B as in boy のように、身近な単語を使って一文字ずつ伝える言い方もあります。
最後の What exactly is in ~? の exactly は「正確には」「具体的には」と、詳しい答えを求める語です。文頭の Now, は「さて」「ところで」と、話の向きを変える合図として使われています。名前の確認から料理の中身へと、新しい質問で会話を先へ進める一言です。
このあとチャンドラーたちは部屋を出て、廊下でジョーイがこう言います。
Joey: That Julie’s a talker, huh?
(あのジュリーって、よくしゃべるよな。)
Friends Season2 Episode4(The One with Phoebe’s Husband)
a talker は「おしゃべりな人」を指す口語で、huh? を付けると「〜だよな?」と相手に同意を求める響きになります。
まとめ|「知っている」と「知り合っていく」
状態を表す know と過程を表す get to know、そして Who is ~?、That could take a while.、What exactly ~? を見てきました。二つの違いを場面と一緒に押さえると、相手との距離に合った言い方を選びやすくなります。
ジュリーを囲んだにぎやかなやりとりを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


コメント