「pay」と「get paid」はどう違う?好きなことでお金をもらう・もらわないを伝える英語|『フレンズ』S02E06で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「pay」と「get paid」はどう違う?好きなことでお金をもらう・もらわないを伝える英語|『フレンズ』S02E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン2第6話では、カフェのセントラルパークで歌ってきたフィービーが、店がプロのミュージシャンにだけお金を払うと知ります。自分の演奏とお金の関係を、フィービーは何度も言葉にしていきます。

「払う」と「もらう」は、英語では主語の立て方で言い分けます。pay と get paid の違いから、好きなことがお金の話になったときの言い方まで、順に見ていきます。

目次

「I’m not going to be the only one who’s not getting paid」

レイチェルが店長のテリーに掛け合い、フィービーも店で演奏できることになりました。喜んだフィービーは、さっそくこう聞きます。

Phoebe: How much am I going to get?
(私、いくらもらえるの?)
Friends Season2 Episode6(The One with the Baby on the Bus)

フィービーは、テリーが演奏する人みんなにお金を払うのだと受け取っていました。レイチェルはその思い違いを正します。

Rachel: Oh, no. No, no. He’s going to be paying that other woman because she’s a professional.
(あ、違う違う。お金を払うのは、もう一人の女性のほう。プロだから。)
Phoebe: I’m not going to be the only one who’s not getting paid.
(お金をもらえないのが私だけなんて、お断りよ。)
Phoebe: No, uh-uh, I’m sorry.
(だめ、ううん、悪いけど。)
Friends Season2 Episode6(The One with the Baby on the Bus)

同じお金の話でも、主語が違います。

形 主語 意味
pay ~ 払う側 〜に支払う
get paid 受け取る側 支払いを受ける
get(How much ~?) 受け取る側 いくらもらえるかを聞く

pay は払う側を主語にする動詞で、レイチェルの文ではテリーが主語です。一方の get paid は、受け取る側を主語にした受け身の形で、be paid よりも口語的な響きがあるとされています。フィービーは最初、How much am I going to get? と get だけで報酬を聞いていました。

日常の場面に置き換えると、雇う側を主語にすると They pay me by the hour.(時給で払ってもらっている)、自分を主語にすると I get paid on Fridays.(金曜に給料が入る)のように言い分けられます。どちらも同じ支払いの話ですが、文の始まりが「払う人」か「もらう人」かで形が変わります。

レイチェルの because she’s a professional は、払われる理由を「プロだから」と示す一言です。フィービーの I’m not going to be the only one who ~. は「自分だけ〜という立場にはならない」と、扱いの差を受け入れない言い方で、ここでは出演の話そのものを断る流れにつながっています。

「pay to hear me play」で、払う側の人を思い浮かべる

フィービーは、さらにこう続けます。

Phoebe: There are thousands of places in this city where people would be happy to pay to hear me play.
(この街には、お金を払ってでも私の演奏を聴きたいって人がいる場所が何千とあるんだから。)
Friends Season2 Episode6(The One with the Baby on the Bus)

ここでは pay の主語が、演奏を聴く people になっています。pay to ~ は「〜するためにお金を払う」で、払う相手や物を続ける pay for ~(〜の代金を払う)とは後ろの形が違います。hear me play は「私が演奏するのを聞く」という形です。would be happy to ~ は「喜んで〜する」の意味で、would が入ることで「そういう人がいるはず」という見込みの言い方になります。thousands of places は、数えたわけではない大きな数で、話に勢いを足す誇張として使われています。

テリーの店で払われるのはプロだけでした。それに対してフィービーは、自分に払う側の人がいくらでもいると言い返しています。同じ pay でも、誰を主語に立てるかで、話し手がどの立場から話しているかが見えてきます。

この場面のあと、フィービーは店の前の歩道で歌い始めます。通りがかった人が、ギターケースにお金を入れます。

「I used to do my songs ‘cause it made me happy」

しばらくして、店の外にいるフィービーのところに、レイチェルがコーヒーを持ってきます。稼ぎをほめられたフィービーは、最初のお金は自分で入れたのだと打ち明け、こう言います。

Phoebe: No. You know, this whole, like, playing-for-money thing is so not good for me.
(ううん。なんかね、お金のために演奏するっていうのが、私には全然合わないの。)
Friends Season2 Episode6(The One with the Baby on the Bus)

~-for-money thing は、「お金のための〜ということ」をひとまとめに指す口語的な形です。so not ~ は not を強める話し言葉の形で、「全然〜じゃない」に近い響きになります。

フィービーは、その理由を続けて話します。

Phoebe: But it’s not even that, you know?
(でも、それだけじゃないの。)
Phoebe: I used to do my songs ‘cause it made me happy.
(前は、歌うと幸せな気持ちになるから歌ってたの。)
Phoebe: Now it’s like, it’s just all about the money, you know?
(今はなんか、もうお金のことばっかりって感じ。)
Rachel: Well, people missed you in there. And in fact, there was actually a request for “Smelly Cat.”
(あのね、店の中の人たち、あなたがいなくて寂しがってたよ。それに実は、「スメリー・キャット」のリクエストもあったの。)
Phoebe: Really?! From who?
(本当に?! 誰から?)
Rachel: Well, me.
(えっと、私。)
Rachel: And I know it’s not, you know your big money song, but it’s my favorite.
(あなたの稼げる曲じゃないのはわかってるけど、私のお気に入りなの。)
Friends Season2 Episode6(The One with the Baby on the Bus)

I used to ~ と Now it’s ~ を並べると、昔と今の違いがはっきりします。all about the money は「お金のことばかり」で、ほかの大事なことが抜け落ちている、という含みを持つ言い方です。レイチェルは big money song(お金になる曲)と言いながら、それでも my favorite だと返しています。お金の物差しとは別のところで、フィービーの歌を好きだと伝える返し方です。

フィービーの From who? は、書き言葉では From whom? が正式とされる形ですが、話し言葉では who がそのまま使われることが多いと言われています。リクエストの主を聞かれたレイチェルは、Well, me.(えっと、私)と短く答えています。

まとめ|「払う」と「もらう」と、好きだから続けること

払う側を主語にする pay、受け取る側を主語にする get paid、そして all about the money や I used to ~ で昔と今を比べる言い方を見てきました。主語の立て方に気づくと、お金の話で誰の立場から話しているかが読み取れます。

お金と好きな気持ちのあいだで揺れるフィービーの言葉を思い出しながら、『フレンズ』のほかの回の英語も一緒に味わっていきましょう。

このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、同じ回の別の場面の英語を扱っています。

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