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『フレンズ』シーズン1第18話では、男性陣にポーカーを教わったモニカ、レイチェル、フィービーが再戦を申し込み、6人でテーブルを囲みます。勝負のたびに、乗るか降りるかを伝える短い言葉が飛び交います。
I’m in と I’m out、同じ額を出して上乗せする see と raise、そして I fold。ポーカーの場面を手がかりに、参加と離脱を伝える英語の使い分けを順に見ていきます。
「I’m in」と「I’m out」で、乗るか降りるかを伝える
再戦の日、モニカとレイチェルの部屋に6人がそろいます。フィービーが言葉遊びを口にしたあと、ジョーイに名前を呼ばれる場面がこちらです。
Joey: Uh, Phoebe? Phoebe?
(えっと、フィービー? フィービー?)
Phoebe: Yeah. Um, I’m out.
(うん。えっと、私は降りる。)
Rachel: I’m in.
(私は乗る。)
Monica: Me too.
(私も。)
Friends Season1 Episode18(The One with All the Poker)
I’m in. は「参加する」、I’m out. は「抜ける」という意味の短い言い方です。ポーカーでは、その勝負に賭け続けるか、手を引くかを示す返事になっています。モニカの Me too. は直前のレイチェルの I’m in. を受けたもので、自分も乗ると伝えています。
この in と out は、ポーカーの席に限らず、誘いや計画への返事としても使われることがあります。友人から週末の予定を持ちかけられて I’m in. と返せば「乗った」、I’m out this time. と返せば「今回はパス」という意味合いになります。主語の I と be 動詞だけで気持ちが伝わるため、会話のテンポを崩さずに返事ができる言い方です。
同じ回の別の勝負では、フィービーがモニカに in or out? と聞く場面もあります。in と out を or でつなぐだけで「乗るの、降りるの?」と決断を促す問いになり、相手に長い説明を求めない聞き方です。
「Couldn’t be more out」と「I’ll raise you」で、気持ちの強さと上乗せを伝える
続く勝負では、フィービーが順番に一人ずつ名前を呼んで、乗るか降りるかを聞いていきます。
Phoebe: Ross?
(ロスは?)
Ross: Oh, I’m very in.
(おう、思いっきり乗るよ。)
Phoebe: Chandler?
(チャンドラーは?)
Chandler: Couldn’t be more out.
(これ以上ないくらい降りる。)
Phoebe: Me too. Rachel.
(私も。レイチェル。)
Rachel: Um, I will see you, and I’ll raise you.
(えっと、受けて立つ。それで上乗せする。)
Friends Season1 Episode18(The One with All the Poker)
in と out は本来「乗っている・抜けている」の二択ですが、ここでは程度のある形容詞のような使い方をしています。very in は「すごく乗っている」、Couldn’t be more out. は I couldn’t be more out. の主語を省いた形で、「これ以上抜けようがない」という意味になります。couldn’t be more ~ は「この上なく〜だ」と強調するときの型で、二択の言葉にあえて程度をつけた言葉遊びになっています。フィービーの Me too. はチャンドラーの out を受けて、自分も降りると伝えています。
レイチェルの I will see you の see は、相手が賭けた額と同じ額を出して勝負を受けることを指します。I’ll raise you は、そこからさらに額を上乗せすることを表します。どちらも目的語に人の you を置き、「あなたの賭けに対して」という意味で使われています。
ポーカー以外でも、I’ll see your offer and raise you a coffee. のように、相手の申し出に何かを上乗せする冗談めかした言い回しとして耳にすることもあります。
「I fold」で、勝負から手を引く
仕事の話がだめになったと電話で知ったあと、配る番のレイチェルは次の勝負を始めます。賭け金を上げたいと言う彼女に、ほかの全員が降りるなか、ロスだけが残ります。
Rachel: Well, I just lost a job and I’d like to raise the bet five bucks.
(あのね、仕事を一つ逃したばかりなの。だから賭け金を5ドル上げたいの。)
Rachel: Does anybody have a problem with that?
(誰か文句ある?)
Rachel: Loser?
(そっちの負け犬さんは?)
Ross: No, I fold.
(いや、降りる。)
Friends Season1 Episode18(The One with All the Poker)
I fold. の fold は「折りたたむ」が元の意味で、ポーカーでは手札を伏せてその勝負から降りることを指します。I’m out. が参加全般について「抜ける」と言えるのに対し、fold はカードの勝負から手を引くときの言葉です。比喩として「引き下がる」「折れる」の意味で使われることもあり、議論で相手に譲るときに Okay, I fold. と言うと、「わかった、降参」という軽い響きになる場合があります。
ロスはこのあと、以前の自分の言葉をレイチェルに持ち出されて言い返され、勝負に戻ります。
Ross: I’m in.
(乗る。)
Rachel: How many you want?
(何枚いる?)
Ross: One.
(1枚。)
Friends Season1 Episode18(The One with All the Poker)
一度降りると言ったあとでも、I’m in. の一言で参加の意思を示し直せます。How many you want? は Do you want を省いた口語で、ここでは交換するカードの枚数を聞いています。降りると言った直後に乗ると言い直したことで、fold と I’m in の二つの言葉が、同じ勝負の中で続けて交わされています。
| 言い方 | 意味 |
|---|---|
| I’m in. / I’m out. | 参加する・抜ける(ポーカー以外の誘いにも) |
| in or out? | 乗るのか降りるのかを聞く |
| I’ll see you. / I’ll raise you. | 同じ額で受ける・さらに上乗せする |
| I fold. | 手札を伏せて降りる |
まとめ|in と out、see と raise、fold を使い分ける
I’m in と I’m out で乗るか降りるかを示し、see と raise で賭けを受けて上乗せし、I fold で勝負から手を引く流れを見てきました。in と out はポーカー以外の誘いへの返事にもなります。
6人のテーブルで飛び交う短い言葉を、『フレンズ』を観ながら聞き分けてみるのも一案です。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、再戦を申し込む言い方やポーカーの席の習慣も取り上げています。


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