「get back on one’s feet」の意味と使い方|『フレンズ』S05E07で学ぶ英会話

「get back on one's feet」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

失業、離婚、病気——人生でつまずいたあと、少しずつ元の状態を取り戻していく。そんな「立ち直り」の過程を英語で表したいこと、ありますね。

そんなときにぴったりの「get back on one’s feet」を、『フレンズ』シーズン5第7話の後半、同居中のロスに新しい部屋を勧めて送り出そうとしたジョーイとチャンドラーが、自分たちの行いを振り返るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get back on one’s feet」の意味とニュアンス

get back on one’s feet
意味:(困難から)立ち直る/再起する

「get back on one’s feet」は、病気・離婚・失業・経済的困難などのあとで、元の状態へ回復することを表す表現です。

直訳は「再び自分の足で立つ」です。転んで倒れていた人が、もう一度立ち上がるイメージが土台にあります。そこから、人生でつまずいた人が「また自分の足で立てるようになる」、つまり再起・回復することを指すようになりました。

このフレーズの特徴は、単なる回復ではなく、自立(自分の足で立つ)を取り戻すというニュアンスが強い点です。誰かに支えられていた状態から、また一人で立てるようになる。経済的な再建にも、精神的・身体的な回復にも使える、幅の広い表現だと言えます。

【ここがポイント!】

  • 核は「再び自分の足で立つ」——倒れた人が立ち上がるイメージ
  • 単なる回復ではなく、自立を取り戻すニュアンスを含む一言
  • 失業・離婚・病気・経営難など、つまずきからの再起を語るときに使うのがコツ

『フレンズ』S05E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

離婚して住む場所を失ったロスは、チャンドラーとジョーイの部屋に一時的に転がり込んでいました。ところがロスの癖に耐えかねた二人は、狭すぎるアパートを勧めて送り出そうとします。ロスが内見に向かったあと、残された二人が自分たちの行いを振り返る場面です。

Joey: Maybe… maybe we did a good thing helping Ross get back on his feet.
(もしかしたらさ……ロスが立ち直るのを手伝って、いいことをしたのかもな。)

Chandler: Yes, that was a nice place.
(ああ、いい部屋だったな。)

Friends Season5 Episode7(The One Where Ross Moves In)

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シーン解説と心理考察

このシーンのジョーイの「get back on his feet」は、友を思う言葉の形をした自己弁護だと読み取れます。ロスを送り出そうとしたのは、本当はロスのためではなく、自分たちの平穏のため。その後ろめたさを、「ロスの再起を手伝ったんだ」という前向きな言い方で包もうとしているわけです。

チャンドラーの「いい部屋だったな」という相槌も見どころです。キッチンと風呂が一体化した狭すぎる部屋を「いい部屋」と言い張るところに、二人そろって自分たちを納得させようとしている空気が漂います。友情と本音のせめぎ合いが、短いやりとりに凝縮されていると言えます。

それでも、「自分の足で立つ」という比喩が、住む場所を探すロスの状況とぴたりと重なるのは印象的です。新しい部屋(立つ場所)を見つけることが、そのまま人生の再起と重なって見える——フレーズとシーンが響き合っている場面です。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

「get back on one’s feet」は、転んで倒れていた人が、手をついてよろよろと、もう一度自分の足で立ち上がる瞬間をイメージすると覚えやすくなります。

ポイントは「自分の足で(on one’s feet)」という部分です。誰かに抱えられているのでも、支えられているのでもなく、自分の足で立つ。だからこそ、このフレーズは単なる回復ではなく「自立を取り戻す」ニュアンスになります。劇中では、離婚で倒れかけたロスが、親友たちの部屋を経て、また自分の足で立とうとしています。倒れていた人が立ち上がる——その身体的な動きを思い浮かべれば、意味がそのまま体に残ります。

例文で覚える「get back on one’s feet」

「つまずきから再起する」という感覚を、さまざまな場面で体感できる3つの例文を見ていきましょう。

It took him a year to get back on his feet after losing his job.
(失業したあと、彼が立ち直るのに1年かかった。)
知人の近況を語る、経済的な再起の典型例です。「時間をかけて元の状態を取り戻した」という過程が伝わります。

The loan helped the small business get back on its feet.
(その融資は、小さな事業が再起するのを助けた。)
経営再建の話題です。人だけでなく、事業や組織が立ち直る場面にも使えることがわかります。

A: How’s your sister doing after the surgery?
B: Better, thanks. She’s slowly getting back on her feet.
(A:お姉さん、手術のあと調子はどう?)
(B:よくなってきたよ、ありがとう。少しずつ回復してきてる。)
病気からの回復を伝える会話例です。身体的な回復にも、この「自分の足で立つ」比喩が自然に使えます。

あわせて覚えたい関連表現

bounce back
(立ち直る/回復する)
ボールが弾むように「素早く元気に戻る」ニュアンスの表現です。get back on one’s feet は、より時間をかけた自立の回復に焦点がある点で違いがあります。

recover
(回復する)
中立的で、フォーマルな場面にも使える一般語です。get back on one’s feet は「自分の足で立つ」という身体の比喩が効いている点で、より情景が浮かびます。

pick oneself up
(気を取り直して立ち上がる)
精神的に「自分を奮い立たせる」動作に焦点がある表現です。get back on one’s feet が回復の到達状態を指すのに対し、こちらは立ち上がろうとする動きに焦点があります。

Note|「自分の足で立つ」——英語に多い”足=自立”の比喩

「get back on one’s feet」の中心にあるのは、on one’s feet(自分の足で)という身体の比喩です。

英語には、「足」を「自立」と結びつける表現が数多くあります。たとえば stand on one’s own (two) feet は「自分の(二本の)足で立つ」から「経済的・精神的に自立する」を意味します。get back on one’s feet は、ここに back(再び)が加わり、「一度失った自立を取り戻す」を表す仲間だと言えます。なぜ「足」が「自立」を表すのでしょうか。人間が誰にも支えられず、自分の力で体を支えて立つ——その最も基本的な身体の状態が、そのまま「他人に頼らず生きていける状態」の比喩になっているからだと考えられます。赤ん坊が初めて自分の足で立つ瞬間が「独り立ち」の象徴であるように、「足で立つこと」と「自立」は、多くの言語で深く結びついています。

この系譜を知ると、劇中でジョーイが使う「get back on his feet」の複雑な味わいも伝わってきます。倒れた友が、また自分の足で立てるように——後ろめたさの中にも、その願い自体は本物として、この身体の比喩に込められているからです。

足で立つことが自立を表す。そう気づくと、関連する表現もひとつながりに見えてきます。

まとめ|ジョーイの一言から学ぶ「立ち直る」

「get back on one’s feet」は、失業・離婚・病気・経営難などのつまずきから、元の状態へ回復することを表す表現です。

単なる回復ではなく、「また自分の足で立つ=自立を取り戻す」というニュアンスを含むのが持ち味です。この一言があると、誰かの再起を応援する気持ちや、立ち直っていく過程を、あたたかく伝えられるようになります。

後ろめたさの中でもロスの再起を願ったジョーイのように、「立ち直る」と言いたい場面を思い浮かべながら、表現の幅を広げてみてください。

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