「the other day」の意味と使い方|『フレンズ』S05E08で学ぶ英会話

「the other day」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友達との雑談で「そういえばこの前さ」と、ちょっとした出来事を語り出したくなること、ありますよね。

そんなときに会話の入り口になる「the other day」を、『フレンズ』シーズン5第8話の冒頭、感謝祭の食後にみんなで「感謝していること」を言い合うなか、ジョーイがバス停での出来事を語り始めるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「the other day」の意味とニュアンス

the other day
意味:先日、この前

the other day は、はっきりした日付を言わずに「ちょっと前の、ある日」を指すときの定番表現です。数日前から数週間前くらいまでの幅で使われ、体験談や最近のちょっとした出来事を語り出すときの入り口になります。

直訳すると「別の日に」ですが、この other は「今日ではない、別の」を指しています。話し手も聞き手も、正確にいつだったかを気にしていない。むしろ「いつかはっきり覚えていないけど、この前ね」というぼかしのニュアンスこそが、この表現の役割です。会話で「あのさ、この前」と切り出すあの感覚に、そのまま重なります。過去の一点を指す表現なので、動詞は過去形とセットになるのが基本です。

【ここがポイント!】

  • 「別の日」から生まれた、日付をぼかして「先日」を指す一言
  • 数日前〜数週間前まで幅広くカバーする、点で示す時間表現
  • 体験談や雑談を切り出すときの自然な入り口として使うのがコツ

『フレンズ』S05E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

感謝祭の夕食後、みんなで「感謝していること」を一人ずつ言い合うゲームが始まります。ジョーイが「この美しい秋」に感謝すると言い、周りが「いい話だ」と褒めます。その直後に彼が語り出したのが the other day のエピソードで、美しい秋への感謝という体裁が、思わぬ方向へ脱線していきます。

Joey: I am thankful for this beautiful fall we’ve been having.
(俺はこの美しい秋に感謝してる)

Monica: That’s very nice.
(いいわね)

Chandler: That’s sweet, Joey.
(いい話だね、ジョーイ)

Joey: Yeah, the other day I was at the bus stop and this lovely fall breeze came in out of nowhere and blew this chick’s skirt right up. Oh, which reminds me, I’m also thankful for thongs.
(そうそう、この前バス停にいたらさ、どこからともなく気持ちいい秋風が吹いてきて、女の子のスカートがめくれ上がったんだ。あ、そういえば、Tバックにも感謝だな)

Friends Season5 Episode8(The One with All the Thanksgivings)

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シーン解説と心理考察

モニカとチャンドラーが「いい話だね」と褒めた直後、ジョーイが the other day で語り始める流れが見どころです。美しい秋への感謝、という上品な入り口から一転して、話がバス停での出来事へと転がっていく落差に、ジョーイのマイペースぶりが表れています。

本人はまったく脱線している自覚がなく、無邪気に話し続けています。the other day という何気ない切り出しが、そのまま彼らしい脱線への助走になっているのが面白いところです。この後もジョーイの語りは止まらず、仲間の呆れた突っ込みを誘っていきます。深刻さのない、感謝祭らしいくつろいだ空気がにじむ場面と言えます。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

ジョーイが「この前さ」と体験談を語り出す、あの気の抜けた導入を思い出すと定着しやすくなります。the other day は「今日でも昨日でもない、いつかの一日」を指し示す指差しのイメージです。

カレンダーの少し前のあたりを、指でトントンと軽く叩きながら「この前ね」と切り出す動作とセットにしてみましょう。日付そのものではなく「その辺のどこか」を指しているという曖昧さと、話の枕として使うという機能が、両方まとめて手に馴染んできます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「the other day」

体験談や報告を切り出すときの入り口として、いろいろな場面で活躍します。3つの例文で使い方を見ていきましょう。

I ran into an old friend at the supermarket the other day.
(この前スーパーで昔の友達にばったり会ったんだ)
友人に最近の出来事を話すときの、ごく自然な切り出し方です。「この前ね」と体験談を始める、最も基本的な使い方になります。

The other day my manager mentioned we might be restructuring the team.
(先日、上司がチームを再編するかもしれないと言っていました)
同僚に社内の動きをそっと共有する場面です。ビジネスの会話でも「先日」として問題なく使えます。

A: Didn’t you say the other day that you wanted to switch jobs?
B: I did, but I’m still thinking it over.
(A:この前、転職したいって言ってなかった?)
(B:言ったけど、まだ考えてる途中なんだ)
相手の以前の発言を持ち出すときにも便利です。疑問文の中に入れて「この前〜って言ってたよね」と確認するニュアンスになります。

あわせて覚えたい関連表現

recently
(最近)
recently は「ここ最近」という期間の幅を持ち、現在完了とも相性がよい表現です。ある一日を指す the other day に対して、こちらは少し長めの期間をふんわり指す違いがあります。

a while ago
(少し前に)
「少し前に」という意味で、the other day より時間の幅が広く、数週間から数か月前も含みます。より漠然と過去を指したいときに使い分けます。

just the other day
(つい先日)
the other day に just を添えると「ごく最近」であることが強調できます。偶然の一致や、思いがけない出来事を語るときによく登場します。

Note|the other day / recently / lately の距離感

「最近」を表す英語は一つではありません。the other day、recently、lately は、どれも日本語にすると「最近」になりがちですが、頭の中で描いている時間のかたちが少しずつ違います。

the other day が指すのは、過去の「点」です。いつかは特定しないものの、ある一日の出来事を指しています。だから「the other day I met him(この前彼に会った)」のように、過去形とセットで一回きりの出来事を語るのに向いています。一方 recently は「線」のイメージで、ここしばらくの期間を幅を持って指します。「I’ve been busy recently(最近ずっと忙しい)」のように、現在完了と組み合わせて継続的な状態を表すことが多くなります。lately も期間を指しますが、「近ごろどうもね」という現在まで続くニュアンスが強く、「Have you seen him lately?(最近、彼に会った?)」のように、今につながる問いかけで活躍します。

こうして並べてみると、the other day だけが「一日という点」を指し、残る二つが「期間という幅」を指していることが見えてきます。同じ「最近」でも、一回の出来事を語るなら the other day、という選び分けができるようになります。

点で指すか、幅で指すか。そこが分かれ道になります。

まとめ|ジョーイの脱線から学ぶ「この前ね」

the other day は、正確な日付をぼかして「先日、この前」と過去のある一日を指す、会話の入り口になる表現です。体験談や最近の出来事を語り出すときに、そっと差し出す一言として働きます。

この一言を覚えておくと、雑談で「そういえばこの前さ」と自然に話を切り出せるようになります。ジョーイのように脱線するかどうかは別として、会話のテンポをつくる小さな助走として頼りになります。

日付を細かく言わなくても話が始められる。そんな身軽さを持った表現として、会話のレパートリーに加えてみてくださいね。

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