海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン2第3話には、取調室に割り込んでくるジェーンの詮索癖や、落ち込む同僚にかけられる気さくな一言など、チームの人間関係が垣間見える短いやり取りがいくつもあります。今回の記事で取り上げるのは、その中でも「詮索好き」と「励まし」をめぐる二つの英語表現です。
事件そのものからは少し離れた、同僚同士のやり取りに目を向けながら見ていきます。
just nosy ― 詮索好きを軽く認める言い回し
取調室にジェーンがふらりと割り込んでくる場面があります。捜査に直接関わる立場ではないジェーンに対し、取調担当者はなぜ口を挟むのかと問いただしますが、返ってきたのは開き直りにも似た軽い一言でした。
So you have some input here? No. Just nosy.
(「それで、何か意見でもあるのか?」「いや。ただの詮索好きだよ。」)The Mentalist Season2 Episode3 (Red Badge)
この一文は、取調担当の問いかけをジェーンが軽く受け流すやり取りとして台本上ひとつの字幕行にまとめられており、話者を厳密に切り分けずに掛け合いとして紹介します。nosy は「詮索好きな、おせっかいな」という意味の形容詞で、be nosy(詮索好きである)、a nosy neighbor(詮索好きな隣人)のように使われます。似たニュアンスの言葉には、それぞれ次のような違いがあります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| nosy | 他人の事情に立ち入りたがる、やや否定的な響きを持つ詮索好き |
| curious | 単純な好奇心、詮索の意味合いは弱い中立的な言葉 |
| inquisitive | 探究心のある、と好意的にも使える言い方 |
Just nosy. は「ただの詮索好きなだけだよ」と、自分の行動の理由を軽く茶化して認めてしまう言い方で、深刻に受け止められそうな質問を、笑い交じりでかわす便利な返し方です。権限があるかと問われたときに、正面から答えずにはぐらかしてしまうところに、この場面らしいユーモアが表れています。周囲を出し抜いて事件の核心に近づいていくジェーンらしい振る舞いが、この短い受け答えにも表れていると言えます。
more art than a science ― 気さくな励ましの言い回し
ポリグラフ検査に落ちて途方に暮れたリズボンが、同僚のオフィスを訪ねる場面があります。何をすればいいのか分からないと打ち明けるリズボンに対し、相手は深刻ぶらずに気さくな調子で助言を返します。
Lisbon: I failed the polygraph. I don’t know what I’m gonna do.
(「ポリグラフに落ちたの。どうすればいいのか分からなくて。」)Bosco: Well, reading polys is more art than a science. Ask to retake it. I can teach you how to relax.
(「ポリグラフの判読なんて、科学というより技術の側面が大きいんだ。もう一度受け直せばいい。リラックスの仕方を教えてやるよ。」)The Mentalist Season2 Episode3 (Red Badge)
more A than B は「BというよりむしろA」と、二つの性質を比べてどちらの側面が強いかを示す構文です。ここでの more art than a science は「(ポリグラフの判読は)厳密な科学というより、経験や勘に頼る技術寄りのものだ」という意味で使われています。art と science を対比させるこの言い回しは、判定に人の経験や勘が入り込む物事全般について、”It’s more art than a science.” という形で幅広く使われる決まり文句でもあります。数値や機械の結果であっても、それを読み取る側の解釈が入り込む余地があることを、この一言はさりげなく示しています。
深刻な報告に対して深く同情するのではなく、もう一度受け直せばいいと軽く提案する調子には、長い付き合いだからこその気安さがにじんでいます。落ち込んでいる相手に対して、大げさに励ますのではなく、淡々と次の一手を示してみせるという距離の取り方が、この一言からうかがえます。
まとめ|詮索と励まし、それぞれの軽さを伝える言葉
just nosyは自分の詮索を茶化して認める言い方で、more art than a scienceは深刻な状況を大げさにせずに励ます言い方です。どちらも重く受け止めがちな場面を、あえて軽い調子で受け流す言葉選びだと言えます。
『メンタリスト』の人間関係が垣間見える場面から、これからも自然な言い回しを見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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