海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン3第4話には、思いどおりに進める自由がほしいと切り出す場面と、そのために何が必要かを具体的に挙げていく場面があります。条件を伝える英語が、短いやりとりに詰まっています。依頼を断るでも引き受けるでもなく、条件をつけて前に進める言い方として、仕事の場面にも置き換えやすい表現です。
仮定の言い方、必要なものを挙げる言い方、条件を受けて動き出す言い方を、台詞の組み立てに注目しながら場面ごとに見ていきます。
「carte blanche」で「自由にやらせてもらえるなら」と切り出す
まず、証明してみせるよう迫られて、自分のやり方で進める自由があればと切り出す場面です。
— Well, prove it. Identify Dahl’s killer.
(だったら、証明してみて。ダールを殺した人物を特定して。)
— Well, if I had carte blanche to do things my way, I would do just that, but they don’t give me carte blanche.
(そうですね、自分のやり方で進める自由があるなら、まさにそうするんですが、彼らは自由を与えてくれません。)
— The CBI won’t, but I will. Deputy?
(CBIは与えないけれど、私が与える。保安官代理?)
The Mentalist Season3 Episode4 (Red Carpet Treatment)
carte blanche は、やり方を任せて自由に動いてよいという許可を指す語です。ここでは if I had carte blanche to do things my way という形で、「自分のやり方で進める自由があれば」という仮定を表しています。
文の組み立ては if I had ~, I would ~ で、現実とは違う状況を仮定する形です。過去形の had を使うことで、実際にはその自由がないという前提が示されます。続く I would do just that の just that は、直前に求められたことをそのまま指しています。
そのうえで but they don’t give me carte blanche と、いまは与えられていないという現実を述べて文を閉じます。they がだれを指すかは、次の台詞が The CBI won’t と答える形で分かります。CBI(カリフォルニア州捜査局)は与えない、という言い方です。
The CBI won’t, but I will. は、won’t の後ろに give carte blanche が省かれた形です。同じ語を繰り返さずに、won’t と will を対比させて、与えるかどうかの違いを示しています。
仮定で切り出す形は、If I had more time, I would finish it today. のように、時間や権限など、足りないものを理由にするときにも応用できます。「もし〜なら、〜するのに」と言うだけで、いまは足りないものがあることを、角を立てずに伝えられます。不満を直接言わず、条件の側に目を向けさせる形です。
「Name it.」で必要なものを聞かれ、順に伝える
自由が与えられたあとのやりとりでは、必要なものを聞かれ、具体的に挙げていきます。
— What do you need to solve this crime? Name it.
(この事件を解決するのに、何が必要か。言ってみて。)
— Well, I suppose, uh… I need the help of those that are affected by Dahl’s murder.
(そうですね、ええと……ダール殺害の影響を受けた人たちの協力が必要です。)
— Those two you had on your show yesterday would do.
(昨日そちらの番組に出ていた二人で足りるでしょう。)
— I’ll bring them back.
(また連れてくるわ。)
— And, uh, I guess, uh, I need suspects.
(それと、ええと、容疑者も必要でしょうね。)
— Yeah. Make sure these people are in the audience.
(ええ。その人たちを客席に入れておいて。)
— Give ‘em an appearance fee, whatever it takes.
(出演料でも何でも、必要なことは全部してやって。)
The Mentalist Season3 Episode4 (Red Carpet Treatment)
What do you need to ~? は「〜するのに何が必要か」を尋ねる形で、Name it. は「言ってみて」と相手に挙げさせる促し方です。name は動詞で「名前を挙げる」という意味ですが、ここでは必要なものを口に出すよう求めています。
答える側は I need ~ で必要なものを一つずつ伝えます。ただし、最初から断定するのではなく、I suppose や I guess を前に置いています。どちらも「〜だと思う」という意味で、要求を少し和らげる働きがあります。
返ってくる言い方にも注目できます。答える側は続けて Those two … would do. と、番組に出ていた二人なら足りると絞り込みます。would do は「それで足りる」という意味です。聞いた側は I’ll bring them back. と短く引き受けます。
Make sure ~ は、確実に実行してほしいことを頼むときに使われ、「確実に〜しておいて」という依頼の形で、後ろに「どういう状態にしておくか」を置きます。最後の whatever it takes は、ここでは「必要なことは何でも」という意味で、費用を惜しまないという条件を添えています。
別の場面にも、この語が出てきます。
— I feel like getting me some carte blanche.
(自由にやらせてもらう気分になってきた。)
The Mentalist Season3 Episode4 (Red Carpet Treatment)
I feel like ~ing は「〜したい気分だ」という口語の形です。ここでは、先に出てきた carte blanche という語を、あらためて口にしています。get me some ~ のように、自分のために手に入れることを me で添える形は、くだけた会話で使われます。
まとめ|自由を求め、必要なものを順に挙げる
if I had carte blanche to ~ で自由を求める仮定を示し、What do you need ~? Name it. と聞かれたら、I need ~ で必要なものを順に挙げていく流れを見てきました。
I suppose や I guess を前に置く和らげ方まで含めると、条件を伝える英語の形が見えてきます。次回も『メンタリスト』を観ながら、英語表現を一緒に見ていきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、この回の別の場面の英語を扱っています。


コメント