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『メンタリスト』シーズン7第5話には、勝ち負けがついた場面で交わされる、短い言い合いが出てきます。
勝負ごとのあとの一言は、次回に回すのか、まだ終わっていないと食い下がるのかで、聞こえ方が変わります。言葉は近くても、含みは同じではありません。作中の二つのやり取りをもとに、二つの言い方の違いと、受けて立つ Bring it on の使い方を整理します。
「We’ll get you guys next time.」今回は区切って、次に回す
まず、勝ち負けがついた場面の、三行のやり取りです。
— We’ll get you guys next time.
(次はそっちを負かす。)
— We won?
(こっちが勝った?)
— FBI’s having a good showing this year.
(FBIは今年、いい成績を残している。)
The Mentalist Season7 Episode5 (The Silver Briefcase)
We’ll get you guys next time. の get は、勝負の文脈では「負かす、やっつける」にあたる口語の使い方です。you guys は、相手が複数いるときの呼びかけで、「そちらの皆さん」にあたります。next time で「次の機会に」と区切るため、全体は、今回の勝負にいったん区切りをつけて、次回に回す宣言になります。
We won? は、Did we win? の形ではなく、We won という平叙文の語順のまま、語尾を上げて確かめる聞き返しです。驚きや意外さが伝わりやすい形です。FBI’s having a good showing this year. の good showing は「よい成績、健闘」にあたり、have a good showing で「いい成績を残す」という意味になります。this year が付くことで、今年の成績についての言葉になります。
次回に回す言い方や、結果を認める言い方には、ほかにも形があります。次の表は、作中にない例文です。
| 例文 | 含み |
|---|---|
| We’ll beat you next time. | 次は勝つと宣言する |
| You got us this time. | 今回は相手の勝ちだと認める |
| Next time, it’s ours. | 次はこちらのものだと言う |
三つの例文は、どれも今回の結果をいったん認めたうえで、次に目を向ける形です。get のかわりに beat を使うと、「負かす」という意味がはっきりします。また、next time は文末にも文頭にも置けます。Next time, it’s ours. のように文頭に出すと、「次回こそ」という点が前面に出ます。
「Week’s not over yet.」まだ終わっていないと食い下がり、受けて立つ
同じやり取りの少しあとには、短い二行が出てきます。
— Week’s not over yet.
(今週はまだ終わっていない。)
— Bring it on.
(かかってこい。)
The Mentalist Season7 Episode5 (The Silver Briefcase)
Week’s は、The week is の冠詞を落とした短縮形と考えるのが自然です。not over yet は「まだ終わっていない」という意味で、yet が付くことで、これから変わる余地が残っている響きが出ます。期間のある勝負ごとについて、結果はまだ決まっていないと言い張る形です。
続く Bring it on. は、相手の挑戦を受けて立つ言い方です。bring it は「それを持ってくる」という字面ですが、全体では「やれるものならやってみろ」にあたる勢いがあります。軽い勝負ごとでは親しげに聞こえ、強い挑発の場面では強く響くことがあります。
いまの勝負がまだ続いていると伝える言い方や、受けて立つ言い方には、ほかにも形があります。次の表は、作中にない例文です。
| 例文 | 含み |
|---|---|
| It’s not over yet. | まだ決着していないと伝える |
| We’ve still got time. | まだ時間があると伝える |
| I’m ready when you are. | いつでも受けて立つと伝える |
| Let’s see what you’ve got. | 相手の実力を見せてほしいと促す |
It’s not over yet. は、Week’s not over yet. の Week’s を It’s に置き換えた形で、期間を指さない場面でも使えます。Bring it on. の言い換えは、どれも相手の出方を待つ姿勢を表します。
「next time」と「not over yet」、使い分けの目安
二つの違いは、勝負が「終わったもの」として扱われているか、「続いているもの」として扱われているかにあります。We’ll get you next time. は、今回の結果にいったん区切りをつけ、次の機会に回します。It’s not over yet. は、区切りをつけず、いまの勝負がまだ続いていると主張します。前者は今回の結果を受け止めたうえで次を宣言し、後者は結果が出たとは認めない点が違います。
| 言い方 | 勝負の状態 | 含み |
|---|---|---|
| We’ll get you next time. | 今回は終わった | 今回の結果を受け止め、次を宣言する |
| It’s not over yet. | まだ続いている | 結果を認めず、挽回を示す |
| Bring it on. | (応じる言い方) | 挑戦を受けて立つ |
どちらの言い方に対しても、Bring it on. で受けて立てます。ほかに We’ll see. は、「どうなるか見てみよう」と結果を先に延ばして受ける返しです。Good luck with that. のように、声の調子によっては皮肉に聞こえる返しもあります。これらは作中にない例文です。
次回に回すのか、続いていると言うのか、受けて立つのかは、場面と声の調子で聞こえ方が決まります。どちらが丁寧か、強いかを一概には言えず、勝負ごとの軽さに合わせて選ぶ言い方だと整理できます。
まとめ|勝負ごとのあとの一言を使い分ける
We’ll get you guys next time. は今回を区切って次に回す言い方、Week’s not over yet. はまだ終わっていないと食い下がる言い方、Bring it on. はそれを受けて立つ言い方です。
『メンタリスト』を観ながら、勝負ごとのあとの一言に耳を傾けると、言葉の選び方の違いが聞こえてきます。
同じエピソードの別の場面の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事で扱っています。


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